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小ネタや更新記録など。妄想の赴くままに・・・
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何も考えないでぼーっとする時間が欲しい(笑)
ダメですねぇ。土曜の午後には、月曜の仕事のことを考えてしまう。日曜はもう朝から。ビョーキですよ、ビョーキ。

ごくごく短いですが、ファロット一家でほんわかしましょうかね。
ひっさびさに、カノンとソナタの幼少期をば。ま、あんまりふたりは出てこないですけどね。


**********

「カノン、おみちぇやしゃんね!」
「ソナタおきゃくしゃん?」
「うん!」

双子の子どもたちは、買ってもらったばかりのパン屋さんセットのおもちゃで遊んでいる。
その両親は、珈琲と紅茶片手に子どもたちのごっご遊びを見守っている。

「『おみちぇやしゃん』に『おきゃくしゃん』か」

ふふ、と微笑んで、シェラはお手製クッキーに手を伸ばす。
ココアとバターの生地を使ったアイスボックスクッキー、サクサク軽い食感が心地よいラング・ド・シャ、バニラ風味の絞り出しクッキーと、堅焼きのビスコッティ。
ビスコッティは子どもたちが食べるものの他、甘さ控えめでリキュールを効かせ、ヴァンツァーでも食べられるようにしたものもある。

「ちっちゃい子って、なんで赤ちゃん言葉になるんだろうなぁ」
「可愛いからだろう」

目を細めて子どもたちの様子を眺めていたシェラは、隣に座る男の言葉に目を瞠った。

「えっ!」
「──え?」

驚愕の声を上げられた男は、その反応が意外だったのか藍色の目を丸くする。
しばらく見つめ合っていたふたりだったが、先に口を開いたのはヴァンツァーだった。

「何だ?」

軽く首を傾げて訊ねると、シェラは疑わしそうな顔つきになった。

「・・・可愛い?」
「可愛くないか?」
「可愛いに決まっているだろう! うちの子たちは宇宙一可愛い!」

鼻息を荒くした親バカ全開のシェラに、ヴァンツァーはちいさく笑った。

「それなら、何をそんなに驚くことがある」
「だって・・・お前のことだから、もっとこう・・・学問的なことを口にするかと」

その態度から双子の子どもたちを可愛がっていることは間違いないヴァンツァーだったが、こうはっきり言葉にされると意外の念が強く湧く。
少し思案顔になったヴァンツァーは、「まぁ、生物学的には」と前置きをした。

「ちいさい身体も、大きな瞳も、愛くるしい笑顔も、大人の庇護欲を誘って育ててもらえるように造られているのだろうが」

言葉を切って珈琲をひと口飲み、隣のシェラに目を向けた。

「正直そんなことはどうでも良くて、単純に可愛いと俺は思う」

この言葉になぜだか分からないけれど胸の奥がムズムズして。

「・・・あぁ、そうだな!」

シェラは震えそうになる声を誤魔化すように、大きく頷きを返した。


**********

人として、当たり前の感覚。本当に、当たり前のことだと思うんですよ。

さ。明日の会議で使う資料をちょこっと作って、休みましょうかね。
少し暖かい日が続いていますが、季節の変わり目、皆様どうぞご自愛下さいね。
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