小ネタや更新記録など。妄想の赴くままに・・・
気分が上がっていかないので・・・頑張れ、双子。私のために(コラ)
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──最近、カノンがとっても可愛いの。
ちょっと前まで、正確に言うと、彼氏が出来るまでは、『頼りになるお兄ちゃん』って感じだったんだぁ。
お勉強出来るし、顔綺麗だし、実は喧嘩強いし、何より、ソナタのことを『お姫様』って呼んでくれるのが大好きだったの。
周りの女の子たちがカノンのことを『王子様』って呼ぶたびに、何だか自分のことみたいに嬉しくなっちゃって。
──そうなんだぞ! カノンは、かっこよくて自慢のお兄ちゃんなんだぞ!
って、鼻が高かったもの。
でもね、最近のカノンは、ちょー可愛いの!
いっつもにこにこしてて、やさしくて、我が儘なんて言ったことないのに、無愛想な彼氏の前だと百面相なんだもん。
でねでね、口では文句ばっかり言ってるくせに、彼氏がいるうちのクラスにちょくちょく遊びに来るし、結構ひっついてるの好きだし、あ! そうそう、休みの日なんて、もう、ちょー、ちょー可愛いの!!
「シェラー! 変じゃない? 変じゃない?」
「ふふっ。すごく似合ってるよ」
「可愛い?」
「うん。とびっきり可愛い」
新しい服で出かけるときは、鏡の前から動かないの。
でね、大好きな、大好きなシェラにそう言ってもらうと、不安そうだった顔がぱぁぁぁ、って明るくなるの。
「アー君迎えに来るんでしょう?」
「うん。今日はね、水族館行くんだ」
今はきらきらした瞳で頬を赤らめて話しているのに、キニアンが来た途端、
「別に、一緒に行ってあげてもいいけど?」
って顎を反らすのなんか、もう、めちゃくちゃ可愛いんだから!
「夕飯は?」
「うちで食べる。アリスの分も作ってあげて」
「うん、分かった」
食べ盛りの高校生相手に腕を揮えるのが嬉しいみたい。
んもぅ、シェラもほんと可愛いんだから!
「あ、そうだカノン」
「なぁに?」
「アー君、今日泊まって行くって?」
・・・おーっとシェラさん、カウンター来たよこれ。
まったく、子ども相手に平気でこういう会話出来ちゃうところがシェラの可愛いところよね。
「・・・泊まってくれるかな?」
・・・・・・おーっとっと、カノンも負けてないわ。
それって、訊くようなことなのかな? とか思っちゃうんだけど、このふたりの会話っていっつもこうなの。
でね、それからキニアンが迎えに来るまで、しばらくきゃっきゃ、きゃっきゃ言いながら楽しそうに話してたんだー。
──あ、いっけない。
私もそろそろ出かけないと!!
それじゃあ皆さん、また何かあったら報告しまーす!!
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・・・さっさと帰ろう。
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