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小ネタや更新記録など。妄想の赴くままに・・・
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更新出来てなくてごめんなさい。いやー、先月終わり頃から、急なフロア移動のための準備やら片付けやらで、もうくったくた・・・。腰いてーし、職場は過去最低に狭いし、椅子引くとプリンタにぶつかるって何?!(笑)椅子を引かずに横に向き直ってからでないと、出られないんですよ(笑)

6畳くらいしかないんじゃねーの、今の事務所。まあ3人しかいないけどさ。でも、そこに作業用含めて幅120cmの机が4つと、レーザとインクジェットのプリンタと、幅180cmのシェルフが2つ・・・部屋の隅っことか好きな橘なので、あのコンパクトさは嫌いじゃないけど、それにしても働く環境か、あれ。机を軽くパーティションで仕切ってるので、まるで漫画喫茶(笑)

みたいな感じで、帰ってくると9時過ぎには横になってウトウトすることが多かったので、ほとんどPCに触っておりません・・・申し訳ありませんが、次の更新はもう少しお待ち下さい。

代わりでもないですが、今日届いたがくちゃんの新曲が、あまりにも私を衝き動かすもので・・・。

なんと、デル戦時代。シェラ視点ということでお願いします。あ、ちょっとシリアスですよ(笑)
いや、これは普通にサイトに更新しろよ、って話なんですが・・・。気が向いたら。

**********

死は、あらゆる束縛からの解放。
人は死ねば聖霊となり、遥か高みに昇ることが出来る・・・。

人を殺めることは、呼吸をするのと同じ。
言葉を覚えるよりも早く刃を扱い、少女が母親にお菓子作りを教わるように毒薬を調合した。
自分たちは選ばれた人間で、ただびととは違う。

──これは、お前にしか出来ない仕事だ。

そう、もったいぶったような言い方で命を受け、見事達成した高揚感をひた隠し、何でもないことのように成果を告げる・・・その瞬間感じる強烈な、快楽とも呼べる感覚。

疑うという意識すらなかった。
そんなものは、『ファロット』には存在しない。

──けれど・・・。



「お前と戦う理由がない!」

悲しいのか苦しいのか、よく分からなかった。
ただ、強烈に『嫌だ』と思ったのだ。

「俺にはある」

美しく整った顔を髪の毛ひと筋分すらも動かすことなく告げる男。
本当に違うものになれるのかどうか。
従うべき主人を失ってもなお生きていけるのか。

「証明してみせてもらおう」

ゾクリ、と全身が緊張する。
周囲の闇をじわじわと押すような、息の詰まる威圧感。
初めて見る。
初めて感じる・・・。

──本気の・・・殺気。

「出来ないと言うなら、ここで死ね」

淡々と告げられたその言葉に、ビシャリと全身に冷水を浴びせられた気分になった。
いつだって死と隣り合わせの仕事をしてきて、あのひとの傍に控えるようになってからは戦場に出ることだってあったのに。
こんなにも濃い死の気配は、知らない。

──ちゃんと生きて帰ってこいよ。

幽霊のお前と再会しても、おれはちっとも嬉しくないんだからな。
そう言って見つめてきた、強い、強い瞳。
どんな宝石も敵わない、生命そのもののような燃える緑。

──死ねない・・・死ねない、ここではまだ・・・あのひとを・・・。

輝く太陽のように眩しく美しいあのひとを、助けに行かなくては。
考えた瞬間、ガツン、と頭を殴られた気がした。

──・・・この思いも・・・これも、作られたもの・・・?

愕然として、そんな場合ではないというのに泣きそうになる。
掛け値なしの本気でかかってくる男が、たとえどんな一瞬だろうとも、見せた隙を逃すわけがない。
肩を浅く斬られ、必死で逃げる中で偶然乗った馬車。

──どうして・・・っ!!

生命の危険に晒されているかも知れないあのひとのこと。

──なぜだっ!!

自分を追いかけてくるあの男のこと。

──何で、お前は・・・。

馬車が止まるまでの短い時間、グチャグチャになりそうな頭を抱え。
かつて感じたことのない孤独に、押しつぶされそうになった。


+++++


コーラルの街中で、時折、偶然顔を合わせることがあった。
そんなときは、もちろん互いに『ファロット』ではなく、ただの侍女と貴族の子弟で。
決して慣れ合うようなことはなかったけれど、ひと言ふた言、不自然でない程度の挨拶を交わすことはあった。
あれは、アランナ様と会ったときだった。

「あの女は料理が得意だった」

そのときは美しすぎる従僕の姿であったヴァンツァーは常と同じ無表情だったが、その声音はどこかやわらかい気がした。
それは、アランナ様にも指摘されたように、自分とあの男が殺伐とした雰囲気での会話しかしたことがなかったから、という理由でしかなかったのだろうけれど。
アランナ様に旅立ちの挨拶をしてきたと語った、どこか清々しい表情も、懐かしいひとを慕うような声音も、何ひとつ自分の知らないもので。
ただただ、それが不思議で。

「おまえからあの女に伝えてくれ。──おまえが俺に殺される前に」

こちらを侮辱するあの言葉でさえ、どこか愉しそうな響きで・・・そう、まるで、年下の友人を少しからかうような口調で・・・。

──なのに、なんで・・・どうしてだ・・・っ!!




「・・・答えてくれ・・・────ヴァンツァー・・・」



戦場で屍の山を築き、見上げた空には群れからはぐれた雲ひとつ。

「シェラ? どうした?」

背後から掛けられた声に振り返れば、光り輝く戦女神の姿があり。

──俺たちはどうやら根っからの日陰の生き物らしい。

砂と埃と返り血に塗れてもなお美しく、凛と立つ我が主。
太陽を背にしたそのひとが眩しくて目を細めた。

「・・・いいえ。何でもありません」
「お前も大活躍だったな」
「あなたには負けますよ」

主に褒められることは、無上の喜び。
けれど、今の自分は歓喜を抑えているわけではなくて。
自然と浮かんだ苦笑を見咎めたのか、緑の瞳が不思議そうに瞬いた。

「・・・少し、お腹が空きました」
「おー! おれも、もう腹ペコで」

おまえの作った料理が食べたいなぁ、と明るい顔で笑う主に、「帰ったらいくらでも」と微笑み返す。
小太刀を鞘にしまおうとして、ふと手が止まった。

「シェラーーー! 置いていくぞ!!」

意外なほど遠くから届いた声に、はっとして顔を上げる。
天幕へ向かうあのひととの距離はだいぶ開いてしまっていた。

「すみません! 今行きます!」

完全に鞘に収めた小太刀の柄を、一度ぐっと握る。
ポツリ、と手の甲に落ちた水滴に、空を見上げた。
雲が見えているとはいえ雨が降るような天気ではないが、稀にこういうことがある。
少し視線を下げると、地平線の向こうにゆっくりと太陽が沈んでいくところだった。
世界は朱金に染まり、やがて藍色の闇が訪れる。
ポツリ、ポツリ、と落ちてくる雨は、手の甲を滑り落ちて地面に吸い込まれていった。

「・・・いつか」

もしも、どんな姿であっても、いつか・・・いつか、おまえとまた会うことが出来たなら。

「今度は、おまえが・・・」



おまえを朱く染めたこの手は、そのとき洗い流せるのだろうか・・・?


**********

1番のBメロの歌詞がたまらん!!(笑)

決してかっこいい魔王様が書けない反動とかじゃないんだからねっ!(コラ)
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