２２：０１　はじめまして、こんばんわ。
いつも楽しく、日記を覗かせていただいています。
こちらに来るようになったのは、ヴァンシェラサイト様のリンクなのですが、小説を読ませていただいてから、日記が楽しくてずっとロムさせていただいてました。
しばらく読ませていただいているうちに、なにやら、橘様と少し趣味が似通っているらしい…と判明しまして。
ヴァンシェラが好きで、銀英伝が好きで、フィギュアスケートが好きで、ここにきてFF7のセフィクラがお好きらしい…となれば、まさに、我が趣味とジャストミート（笑）。
思い切って、メッセージを書かせていただきました。
色んな小ネタを、とても楽しく読ませていただいています。
またぜひ、ディシディアのお話や、スケートのお話などさせていただきますね。
まずは、ご挨拶まで。
まだまだ不安定な天候が続いています。
お体ご自愛くださいませ。
それでは。
DINA by DINA

DINA様
はじめまして、こんばんは（＾＾）リンクからですか、いらっしゃいませ、お帰りなさい。最近はどうしてもまとまった時間が取れないので、ちょこちょこっと日記に小ネタを書いて、更新した気になっているダメ管理人です（＾＾；）でも、楽しんでいただけているようで、ほっとしています。
あはは、ヴァンシェラ、銀英、フィギュアでセフィクラですか。ガチですね（笑）ではどうぞ聖闘士星矢も読破してみて下さい。全部読むと２８冊もありますが、とりあえず十二宮編が終わる１２～３巻当たりまで読むと、橘と三日三晩話せるという嬉しくない特典がついてきます（笑）更にガッ君の曲を端から聴くと、幸せになれます何これ魔法みたい！
それは冗談として、DINA様は素敵な趣味をお持ちのようですね（＾＾）←コラ　セフィクラ、ドSなセフィロスも大好きですが、あえてSを演じているセフィロスというのも最近好みです。クライシス・コアをプレイされたかどうかは存じませんが、英雄だった頃のセフィロスはあったかい人だったんですけどね。仁・智・勇を兼ね備えた、申し分のない男でした。宝条がいけないんだよ、全部、あのマッドサイエンティストが・・・。
──と、いうようなことを書いていると、時間があっという間に過ぎていくのです（笑）共通の話題でお話できる方が増えて、とても嬉しいです。まぁ、もともとがヴァンシェラサイトなので、なかなかFFの話とか出来ないですし、女の子で橘のような真性ゲーマーって、そうそういるものでもなく（笑）
是非、また声をかけてやって下さい（＾＾）お気遣いいただきまして、ありがとうございます。DINA様も、どうぞご自愛下さいませ。


拍手を下さった皆様、ありがとうございます。明日仕事すれば、また休みです。いつもこうなら、もう少し頑張れる気がする・・・頑張れないダメな子です。いや、いいんだ。やるときゃやる。やらないときゃ、とことんやらない。これでいくって決めたんだ（笑）
先週は寒かったですが、また暑くなってきました。気温の差が激しいですが、皆様もどうぞ体調など崩されませんよう。橘はこれから、気管支炎と戦う季節に入ります・・・。おやすみなさい。

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「──光が懐かしいか？」

すれ違い様、セフィロスは黒い鎧を纏った、自身より更に大柄な男にそう声を掛けた。
カオスに召喚されたとはいえ、セフィロスも、鎧の男──ゴルベーザも、他の面々も、誰ひとりとして闇の星の下に生まれついたものなどいない。
皆、それぞれの理想や理念を以て動いていた。
だが、度重なる戦争や迫害、他者から植え付けられた悪意、裏切りなどが、彼らを蝕んでいったのだ。

「・・・所詮、光と影は相いれぬもの」

背中を向けたままのゴルベーザの言葉に、セフィロスはふ、と笑った。
魔晄を浴びたものの証である碧眼──ライフストリームそのものとなったセフィロスのそれは、なぜか深い哀しみに満ちているようにも見える。

「お前の方こそ、戻れるものならば戻りたいと願っているのではないか？」
「喪ったものは、還らない」
「セフィロス？」
「失われた時も、また同じだ」

どこか、自嘲気味の声音。
ゴルベーザの表情は仮面に隠れていて分からないが、それでも何かを考えている様子であった。

「・・・お前の世界からコスモスに召喚されたのは・・・クラウド、とか言ったか」
「それが？」
「あの青年も、『うしなわれた』もののひとつか？」

セフィロスは、半身を翻してその形の良い唇を三日月型に歪めた。

「──私が奪った」
「お前が？」
「夢も、希望も、家族も──友でさえも」

クラウドにとって、初めてとも言える『友達』は、セフィロス自身にとっても『友』であった。
アンジールやジェネシスとは少し毛色が違うが、いつでも真夏の太陽のような笑みを浮かべていたあの男も、大切な友人であり、戦友であった。
そして、その恋人であり、クラウドの旅の仲間であった古代種──セトラの少女。
その生命を奪ったのも、また。

「──だから、私が与える」

あれが戦う理由も、存在する意味も、憤りも哀しみもあらゆる感情すべて、あの『人形』に与えてやるのだ。

──憧れてたのにっ！！

そう涙ながらに叫んで刃を向けてきたのは、まだまだ幼さの残る可愛らしいまでの顔立ちの少年の頃だった。
神羅の一般兵だったあの頃は、剣などまともに使ったこともなかっただろうに。
ソルジャークラス1stの中でも抜群の実力者であり、当時『英雄』とまで呼ばれていた自分に傷を負わせた。
母ジェノバの奪還に気を奪われていたとはいえ、有り得ない失態であった。
それでも、あの頃のクラウドの瞳はまだ魔晄に染まってはおらず、怒りできらきらと輝いていた。

「・・・あれは、興味深い」
「ふむ。お前が何かに興味を抱くことがあったのか」

ゴルベーザの的確な言葉に、セフィロスは喉の奥で笑った。

「そうだな。だから、あれは面白い」

友であった男の記憶を借りただけの『自称』ソルジャークラス1stが、剣を交えるたびに強くなっていく。
瞳に宿る強さもまた。
自分と同じ冷たい魔晄色の瞳に、戦うその瞬間だけ焔が見える。

「・・・あれが、本当にあれの意思なのか・・・」

それとも、また誰かの記憶や思考を借りているだけなのか。

「弟と慣れ合うのは構わんが、どう足掻いたところであちらには戻れないぞ」
「言われるまでもない──所詮、相いれぬものだ、と言ったはずだ」

ゴルベーザの返答に、セフィロスは「そうか」と薄く笑った。

「ならば、お前も戦いを愉しめ」

──この私のように。


そう言って、セフィロスは去っていった。
ゴルベーザも踵を返して歩を進めようとし、ふと脚を止めた。


「──・・・それでも、光に憧れるものだ」

己の命を削って戦う呪われた暗黒騎士でありながら、光を纏う聖騎士へと転じた弟のように。

そして、きっと・・・。


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ゴルベーザ兄さんかっこ良すぎ。極度のブラコンだとしても、大好きだよ。
セフィロスも、変態のフリして実は英雄だった頃の記憶はちゃんとあって・・・星を滅ぼそうとしていた頃のセフィロスはもういないんじゃないかと。たぶん、FF7のクラウドとの最後の戦いで、ある意味救われたんじゃないかなぁ。だから今は、ただただ、クラウドを導きたいだけなんだと思う。ソルジャーとして、先輩として、一度道を誤ったものとして。
だって、やろうと思えばセフィロスは一瞬でクラウド殺せると思うんだ（笑）まぁ、クラウドもジェノバ細胞植え付けられてるから、ヴィンセントやセフィロスと一緒で本当の意味では死ねないんだけどさ。それを、クラウドがリミット技使うまで戦闘を引き伸ばして、「戦う理由が欲しい」とか「夢を失くした」とか言うクラウドの前に何度でも現れて、『生きる』ということに執着させている気がする。

『ハタから見たらストーカーでも、美形だったら「一途な人」で済む』

って名言、どこで読んだんだったかなぁ・・・。

１７：３８　「彼氏にしてほしいこと」楽しかったです(笑)
キニアンの寝坊しての慌てっぷりが！！
なんだか、偏った考えをヴァンツァーに抱いているところも笑いました(^O^)
そして、最後は天然誑しなキニアンにやられちゃってるカノンちゃんが可愛すぎです～！！(^.^)/~~~
やっぱりカノキニは元気になれますね～(*^_^*) by ゆ～

ゆ～様
こんばんは（＾＾）なんとキニアン、遅刻です（笑）カノンはあんな態度ですが、「事故かな・・・事件かな・・・大丈夫かな・・・」と心配でしかたなかったんです。ほんとはほっとしたのに、あんな態度です。可愛いなぁ（コラ）
キニアンの恐妻家っぷりが浮き彫りになりましたね。でも愛妻家（笑）「俺、捨てられるんじゃないだろうか・・・」という盛大な勘違い君です。そうそう、隠れヴァンツァーファンなキニアン（笑）あれでもめいっぱい好意的な態度なんです（笑）
カノンはキニアンが大好きですからね。褒められたり、頭撫でられたりすると、嬉しすぎてどうしていいか分からなくなってしまうんです。あーもー可愛い！！（笑）あのふたりを並べて家に置いておいたら、癒されるだろうなぁ・・・ちょっと胸焼けするかも知れないですけど（笑）


拍手を下さった皆様、ありがとうございます。なんか、風邪っぽい・・・？　体調崩してる場合じゃないので、寝て直そうかと思います。３連休は、家を決めないとな・・・。そしてさっさとプロバイダ契約しないと、ネットないと生きていけないんだからな。よし！！

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１．１日１回は連絡してよね

朝。
 
トゥルルルル、トゥルルルル。

「・・・んー・・・はい・・・」
『おはよ』
「あぁ・・・おはよう」
『起きた？』
「んー・・・寝てる」
『そう。ちなみに、今９時半だけど』
「んー、くじ・・・・・・──はっ？！」
『起きた？』
「わ、悪い！　お前、今どこに」
『もちろん、ぼくはとってもいい子だから駅でおとなしく待ってますけど？』
「～～～～っ、１０分・・・１５分だけ待って下さい！」
『モーニングコールしてね、ってハートマークつきでメールしたのになー』
「そりゃもう鼻血出るかと・・・いや、いや、違う。ほんとごめんなさい！　音速で行きます！！」
『──なーんてね。いいよ、ゆっくりで』
「・・・へ？」
『昨日試合で疲れてるんでしょ？　急いで事故起こすといけないし』
「・・・カノン・・・」（きゅん）
『その代わり、今日はぼくの我が儘全部叶えるんだからね？』（←小悪魔）
「そりゃもう全力で！！」（←単純）
 

２．手を繋いで歩いてよね

「ほんとーに、ごめんなさい」
「ぼく、１時間も待たされたの、生まれて初めてだなぁ」
「いや・・・もう・・・ごめんなさい」
「はい、じゃあ腕」
「え？」
「腕組むの」
「・・・手を繋ぐんじゃなくて・・・？」
「腕。貸しなさい」
「・・・はい」


３．デートのときは送り迎えが基本です

「あの・・・カノンさん」
「んー？」
「あの、着信とかメールが鬼のように入っていたんですが・・・」
「当たり前じゃん。自分で待ち合わせ場所指定しておいていないんだもん。事故とか起きてたらどうするの？」
「・・・・・・」
「何で今日は車じゃないの？」
「・・・エア・カー禁止なんです」
「禁止？」
「景観保護のため、とか。帰りは、ちゃんと送らせていただきます」
「・・・すぐ帰らせようとする」（ボソッ）
「何か言ったか？」
「アリスのお馬鹿」（フイッ）
「もう、ほんと今後はこのようなことのないようにいたします・・・」（←分かってない）


４．男友達・・・じゃなくて、父さんと遊ぶのくらい、許してよね

サンデナン大陸自治公園内美術館にて。

「来週の土曜って、空いてるか？」
「空いてない」
「・・・そっか」
「父さんとデート」
「──・・・・・・」
「シェラはリィたちと出かけるし、ソナタはライアンとデートだから暇なんだって。久しぶりに構ってあげようと思って」
「・・・そうですか」
「あ、不機嫌」
「そんなことありません」
「仲間に入れてあげようか？」
「結構です。先約を優先させて下さい」
「あー、やっぱり怒ってる」
「怒ってない」
「アリス、機嫌悪いと目合わせないからわかりやすいんだ」
「・・・・・・」
「バイクのリアに乗せてもらおうと思ってたんだけど、アリスも行く？」
「──え、ヴァンツァー単車乗るの？」
「たまーにね」
「何、どんなの乗ってるんだ？　やっぱり大型？」
「・・・なんかすごい喰いついてきたな・・・」
「ゴーグルかけて、『行くぞ、フェンリル』とかバイクに話しかけちゃったり？！」
「・・・ねぇ、それどこの中二病金髪ゲーマー・・・？」


５．女友達と仲良くしちゃダメ

美術館併設カフェにて。

「そういえばさ、この前下級生から告られてなかった？」
「あー・・・・・・はい」
「可愛い子だったって噂なんだけど」
「・・・どこからそういう情報が流れるんだよ・・・」
「なんて言って断ったの？」
「・・・普通に」
「普通に？」
「・・・恋人いるから、って」
「で？」
「何だよ、『で？』って。それで終わりだろう？」
「そのフラれたはずの女の子、めちゃめちゃ嬉しそうだったらしいけど」
「は？」
「二股で良ければ、とか言ったんでしょ」
「言うかよ。ただ、『じゃあ友達でもいいんで』って言うから、まぁ、友達なら、って・・・・・・え、カノンさん？」
「ほぉーう？」
「・・・あの・・・？　目が据わってますけど？」
「友達。告ってきた子を振っておいて、お友達になったんですか」
「いや・・・だって泣くから」
「さぞモテモテのキニアン君は女友達が多いんでしょうねぇ」
「・・・なんか棘があるな」
「当たり前でしょ？！　なんなの、ぼくという超絶可愛い恋人がありながら！！」
「・・・自分で言うなよ」
「は？　だって可愛いでしょ？」
「いや、可愛いけどさ」
「だったら何で他の女の子キープするわけ？！」
「してないし」
「してるじゃん。『お友達から』ってやつじゃん」
「ただの友達だろ？」
「ダメ！」
「じゃあ、お前もヴァンツァーとふたりで出かけるの禁止」
「やだ！」
「・・・お前なぁ・・・」
「ぼくはいいの。アリスはダメ」
「・・・っとに、我が儘だなぁ」
「今日はぼくの我が儘全部、全力で叶えるって言った」
「・・・・・・」
「言った」
「・・・言いました」
「じゃあダメ」
「お前さぁ・・・びっくりするくらいやきもち妬きだよな」
「妬いてないっ」
「いやいや、方向性は真逆だけど、ヴァンツァーそっくりだよ」
「父さんと一緒にしないでよ」
「何でだよ。お前ヴァンツァー大好きだろう？」
「それとこれとは話が別」
「あれだろ？　飼い犬に手を噛まれたから腹立ってるんだろ？」
「・・・は？」
「別にそんなに怒らなくても、大丈夫だぞ？」
「・・・何が」
「浮気とか二股がどうこうっていうより、俺、危ないんじゃないかってくらい女に興味ないらしいんだよ」
「前は彼女いたくせに」
「うん。毎回２カ月しないでフラれたんだけどさ」
「──はぁ？」
「部活ばっかりで、デートとかしたことなくて」
「ぼくとはするじゃん」
「だからさ。誰かと外歩きたいな、とか、出かけたいなって思ったの、初めてなんだ」
「・・・・・・」
「こういう言い方は失礼かも知れないけど、やっぱお前可愛いからさ。なんか、自慢じゃん」
「・・・・・・」
「あれ、顔赤くないか？」
「うっさい、誑し！」


６．もっとやきもち妬けばいい

「じゃあさ、アリスは、ぼくが他の男子と話してても気にならないわけ？」
「そんなことないけど」
「そうだよね。割って入ってくるもんね」
「割って入ってません」
「うーっそだー。『お前、どうせ大した用事じゃないだろ？』って顔に書いてあるもん」
「・・・俺、そこまで分かりやすいんですか・・・？」
「ちょっとどうかと思うくらい」
「・・・・・・気をつけよう」（ボソッ）
「それ見てる女の子たちが、ぼくのことちょっと羨ましそうに、妬ましそうに見てくるのが、堪んないんだよね～」
「え、お前妬まれてるの？」
「運動と音楽以外の神経どっかで切れてんじゃないかってくらい鈍感な人には分からないよね」
「え、っていうか、誰だよ、そんな風に思ってるやつ。妬むっておかしいだろう？」
「別に怒らなくてもいいよ。結構気分いいし」
「そういう問題じゃないだろうが。おかしいだろう、何で俺が羨ましがられたり、妬まれたりするんじゃなくて、お前なんだよ」
「・・・それこそ、そっちじゃねーよ、って話だよ」
「カノン、お前、最近言葉遣い悪いぞ」（でこツン）
「・・・いや、ちょっと、３分でいいから真剣に反省してくれる？」


７．大事にして下さい

「ん～。空気もお茶も美味しかった～」
「な。──あ、でも、お前はつまらなくなかったか？」
「どうして？」
「いや、俺はこういうところ好きだけど、前に美術館とか誘ったら『暗い！』とか言われてさ」
「前の彼女？」
「あー・・・はい」
「そりゃしょーがないよ。アリスが美術館とコンサート巡りが好きな音楽少年だなんて、見た目からは分かんないもん」
「だからさ、お前も」
「ぼくも煩いところ嫌いだし、それに、好きなことしてるアリスって、いい顔して笑ってるから」
「・・・笑ってるか？」
「うん。ラファエロの絵、泣きそうな顔で微笑んで見てた」
「・・・穴掘って入りたい」
「いいじゃん、そういうの。綺麗なものを見て、聴いて感動できるのは、心が綺麗な証拠だよ」
「・・・お前は、いい子だな」（なでなで）
「なっ！」
「あーもー、何か、ほんと自慢して歩きたくなってきた」
「や、やめてよ恥ずかしい！！」
「どうしようかなー？」
「アリス！！」
「あはは」




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あと２個あったけど、『男は黙って愚痴を聞け。相槌も打つな』と『おうちデートだけじゃやだ。どっか連れてけ』なので、考えるのが面倒（コラ）

一生やってろ、って感じのこのふたりが大好きだ。可愛いな、ちくしょーめ。

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「・・・ってかさ、これ、男子だよな？」

自分で組んだプログラムだが、レティシアはリンクで練習に励むシェラを見て呟いた。
実際にシェラに滑らせてから、最初に組んだものとは若干変更を加えた。
冒頭の３A、次に３Lo-３Loのコンビネーション、I字にも見えるY字スピン、ステップからの３F、直接得点には反映されないが、シェラの美しいスパイラルをプログラムに組み込まないなんてことはあり得ない。
そして、これでもか、というくらいツイズルを組み込んだストレートラインステップ。

「なぁ、なんであいつあんなくるくるツイズル回れるの？」
「本人はかなり好きみたいだぞ、ツイズル。スピンも軸がブレないしな。身体のバランスの良さは現役選手では群を抜いている」
「バランスだけじゃねーだろーが。どこの女子が３Lo-３Loなんて回るんだよ」
「男子でも見ないな」

珍しくおかしそうに喉を鳴らす男に、レティシアは言ってやった。

「その男子様でも、SPで３A落とすことなんてザラだぜ？」
「今はまだ矯正中だから不安定だが、あいつは１００％決めるよ」
「──そうそう、それだ。助走短くねーか？」
「その方が難しいからな」
「・・・おーまーえーねー・・・あのね、３Aはそれだけでも難しいの。むちゃくちゃ難しいの」
「知ってる。跳べるようになってしまえば、正直４回転の方が楽なくらいには」
「あーあー、クワド・キング様は仰ることが違いますね」
「でも、俺はアクセルの方が好きだった」
「何でよ」

ここでヴァンツァーは、あろうことかにっこりと笑って見せたのだ。

「──前向きだから」
「・・・下手な冗談やめろよ。鳥肌立ったじゃねーか」

ぞわり、と悪寒にも似た衝撃が駆け抜けた身体を撫でるレティシア。
どの口がそんなことを言っているのだか。

「あいつの言葉を借りただけだ」
「あん？」
「前向きだから、アクセルが好きなんだそうだ」
「お嬢ちゃん？」
「あぁ。──あいつらしすぎて、笑えるだろう？」
「まぁ・・・確かに」

リンクでは、何度ジャンプで失敗しても立ち上がり、『険しい』というよりは『負けるものか』といった感じでまた助走に入っていくシェラがいる。
今季、シェラはジャンプの矯正を行っている。
３Aが跳べることは大きな武器であり、サルコウやルッツが苦手でプログラムに入れられないことを補っても余りある。
しかし、サルコウはともかく、ルッツが跳べればもっと点数が伸びる。
また、すべてのジャンプを跳ぶことが出来れば演技の幅が飛躍的に広がる。
むろん、点数だけがすべてではないことをシェラもヴァンツァーも把握している。
それでも、自分がそのときに出来る最上級の演技をして点数がついてこないことより辛いこともない。

──それならば、誰にも文句を言わせないくらいに強く。

それは、シェラとヴァンツァー共通の思いだった。

「シェラのジャンプは、もともと跳躍してから回転を始める。そこに助走の短さも加われば、加点も大きくなる」
「間に合うのか？」
「少し違う──間に合わせるんだ」

自信に満ちた、というよりは確信している口調に、レティシアは苦笑した。

「──お手並み拝見といきますか」


＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

あー、楽しい。