小ネタや更新記録など。妄想の赴くままに・・・
小ネタだと言い張ってみる。
※FFです。78・・・87? どっちでもいーや、むしろ百合か。
※FFです。78・・・87? どっちでもいーや、むしろ百合か。
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趣味が、似ているのかも知れない。
「──スコール」
呼び止められて、振り返る。
「これ、やるよ」
そう言ってツンツンに立たせた金髪の童顔剣士が差し出したのは、使い込んでいることがその色合いからも分かるシルバーリングだった。
「・・・え?」
あまりにも、本当にあまりにも突然すぎて、何のことだか分からずに青年は青い目を瞠った。
年上の、けれど外見的には自分よりも幼く見える青年が差し出したリングと、彼の独特の色彩を持った瞳を交互に見つめる。
すると、金髪の青年は不意に笑った。
どきり、とした。
いや、変な意味ではなく、彼が笑うところなど見たことがなかったからだ。
自分も大概無愛想だが、彼は「興味ないね」の口癖が示す通り、どこか他人とは線を引いているような態度を取る。
それもまた、自分と同じか、とスコールは思った。
「あんたでも、そんな顔するんだな」
「そんな顔・・・?」
それはどんな顔だ? と首を傾げる。
また、ペリドットのような瞳が細められた。
「・・・あんたこそ」
「──俺?」
「・・・今日のあんたは、よく・・・笑う」
呟けば、「そうか?」というあまり抑揚のない言葉が返る。
「そんなことより、これ」
ほら、と差し出されたシルバーリングは、『CLOUDY WOLF』──狼をモチーフにしたアクセサリーだ。
ずっと、この金髪の青年が身につけていたもの。
彼の左耳には、これと同じ意匠のピアスがある。
「・・・どうして、俺に・・・?」
「あぁ」
そうか、と今更気づいたように呟いた青年は、自分より少しだけ背の高いスコールを見上げ、唇を吊り上げた。
「──Happy Birthday、スコール」
今度こそ、スコールは大きく目を見開いた。
今日は、8月23日。
確かに、スコール・レオンハートの誕生日だ。
けれど、それは誰にも伝えたことがなかった気がしたのだが・・・。
「・・・どうして・・・?」
「バッツとジタンが、あーでもない、こーでもない、とお前の誕生日をどう祝うか大声で話していた」
「・・・・・・」
あいつら、と思いながらも、くすくすとおかしそうに笑う青年に目が釘付けになる。
本当に、今日はよく笑う。
「・・・本当に、よく笑うな」
だから、思ったままを口にしてみた。
「あぁ・・・アナザーだから、かな」
「何か関係あるのか?」
「アナザーフォームのときの俺は、23だからな」
「・・・?」
意味が分からなくて首を傾げるが、金髪の青年は「いいよ、そんなこと」と首を振った。
「それとも、こんなものはいらないか?」
「──違う!」
思わず大声で否定した。
自分らしくない、とは思ったが、決して青年の厚意が鬱陶しかったとか、そういうことでないことだけは伝えなくては、と思ったのだ。
「・・・それ・・・あんたの、大事なものなんじゃないのか・・・?」
「まぁ・・・気に入ってはいるよ」
「なら、自分が使えばいい」
「やっぱり気に入らないか?」
きょとん、とした表情で首を傾ける様子はどこか幼く、彼が年上だとはとても思えない。
「・・・そうじゃなくて・・・」
何と言えば分かってもらえるのか、と悩んだ末、スコールはこう言った。
「・・・どうして、俺なんかの誕生日を祝うんだ?」
この閉じられた世界でたまたま出会ったとはいえ、いつかは別の世界へ還る。
この戦いが終われば、皆それぞれ還る場所があるのだ。
「──理由が、必要なのか?」
まるでジタンのようなことを言う。
「誰かを助けるのに、理由がいるかい?」──それが、ジタンの口癖。
戦うことにも理由を求める、金髪の青年らしくない台詞だ。
「じゃあ、──『祝いたいから』・・・で、いいんじゃないか?」
「え・・・?」
「仲間、だろう?」
「・・・・・・」
言われてちいさく微笑まれ、スコールは「ほら」と差し出されたリングを半ば反射的に受け取った。
「サイズ、合うか? あんた、背は高いのに結構細いからな」
「・・・余計なお世話だ」
ライトやフリオニールのような筋骨質な身体に憧れはあるが、こればかりは体質なのだからどうしようもない。
僅かに顔を顰めたスコールに、青年は「悪い」と苦笑した。
「せっかくの誕生日に、嫌な思いさせたな」
「いや、別に・・・」
「じゃあ」
それだけ言って、青年は手を振って行ってしまった。
また戦闘に戻るのか、別の仲間のところへ向かうのか。
彼の姿が完全に見えなくなったあと、スコールは手元に目を落とした。
「・・・何だったんだ・・・?」
首を傾げ、青年と同じ名前を持つシルバーリングをじっと見つめた。
狼と、獅子。
孤高の獣どうしが、少し近づいた瞬間だった。
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昨日はスコにゃんのお誕生日でした。
11日はクラウドの誕生日。
全然8月っぽくない、AB型どうしのふたりの、何てことないある日の出来事。
・・・このふたりが好きすぎて、時々困ることがあります。
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