小ネタや更新記録など。妄想の赴くままに・・・
お久しぶりでございます(笑)いやー、すみません。怪我に関しては、フタを開けるときなどひねる動きをすると少し痛むくらいでほとんど治りました。音信不通状態だったのに、毎日たくさんの拍手をいただいていて、本当にありがとうございます。早く復帰しなければ、と励みに思っておりました。
さて。サイトの更新はちょっと待っていただくとして、ほんの小ネタをば。キャラ崩壊甚だしいヴァンツァーさんに出てきてもらいましょうか。ふぅ・・・。
さて。サイトの更新はちょっと待っていただくとして、ほんの小ネタをば。キャラ崩壊甚だしいヴァンツァーさんに出てきてもらいましょうか。ふぅ・・・。
**********
いつもと同じ時間に目覚まし時計が鳴り、シェラは枕元のそれに手を伸ばして止めた。
ふわぁ、とひとつあくびをして、隣で眠っている男を見遣る。
──寝てる・・・。
人の気配に敏感で、どんなに夜遅くまで働いていても朝はいつだってシェラより早く起きる男が。
すぅすぅと、赤子のように健やかな寝息を立てて寝ている。
「おい、起きろ」
声をかけるが、返事がない。
「おい、ヴァンツァー」
「・・・んー・・・」
何だ、そのやる気のない返事は、と呆れたシェラだった。
「ほら、起きろ。仕事」
「・・・ない」
「は?」
「しごと。やすみ」
「──は?」
単語でしか話さない男に、シェラは眉を顰めた。
「休み?」
「ん」
微かに頷くと、ヴァンツァーはシェラの身体を引き寄せた。
普段は鬱陶しいことこの上ないが、朝のこの時間だけは、相手の体温がちょっと心地よかったりする。
たぶん寝起きで頭が働いていないからだ、と自分に言い訳をして、シェラは肩の力を抜いた。
休みなら昨夜そう言っておいてくれればいいのに、と思いつつも、再び眠りに落ちようとしている男の安らかな様子に、口元を綻ばせる。
「そうか、休みか・・・」
「うん・・・──今決めた」
「そうか、今・・・・・・・・・──はぁ?!」
慌てて飛び起きようとしたシェラだったが、身動きが取れない。
さして力を入れているようには見えないのに、完璧に拘束されている。
シェラ自身もそうだったが、ヴァンツァーももちろん人体には精通している。
これくらいのことは、半覚醒状態でもさして難しくはない──シェラにとっては非常に迷惑なことだったが。
「ばっ、おまえ!」
「平気だ」
「何が平気だ、この馬鹿!」
「職場には、昨日、言ってある」
「・・・は?」
「昨日、帰りがけに」
本当だろうな、という疑いを残しつつ、シェラは「何て言ったんだ」と訊ねた。
「『たぶん、明日は休む』と」
「・・・・・・」
子どもか、とは思いつつも、この仕事馬鹿が休むと言ったのだから、そこに『たぶん』とか『おそらく』がついても、それは決定事項なのだ、と職場の人間も含めて皆知っている。
もう、なんだかどうでも良くなって、シェラは本格的に身体から力を抜いた。
その瞬間、ヴァンツァーの唇がちょっと嬉しそうに持ち上がったのを見逃しはしなかった。
だが、それもどうでも良くなった。
が、一応訊ねてやった。
「・・・朝食は」
「もう少し寝る」
「そうか」
「ん」
「・・・何か予定でもあるのか?」
「特に。どこか行きたいなら付き合う」
「・・・特に」
「ん」
満足そうに──ちょっと偉そうに──頷いたあと、ヴァンツァーは本格的に二度寝を決め込んだ。
その寝顔を見て、
──朝食はピーマン尽くしにしてやる。
と思ったシェラだったのだけれど。
気付いたら朝食の準備を済ませたヴァンツァーにキスで起こされて、十回くらい負けた気分になったのだった。
**********
このバカップルが!
いつもと同じ時間に目覚まし時計が鳴り、シェラは枕元のそれに手を伸ばして止めた。
ふわぁ、とひとつあくびをして、隣で眠っている男を見遣る。
──寝てる・・・。
人の気配に敏感で、どんなに夜遅くまで働いていても朝はいつだってシェラより早く起きる男が。
すぅすぅと、赤子のように健やかな寝息を立てて寝ている。
「おい、起きろ」
声をかけるが、返事がない。
「おい、ヴァンツァー」
「・・・んー・・・」
何だ、そのやる気のない返事は、と呆れたシェラだった。
「ほら、起きろ。仕事」
「・・・ない」
「は?」
「しごと。やすみ」
「──は?」
単語でしか話さない男に、シェラは眉を顰めた。
「休み?」
「ん」
微かに頷くと、ヴァンツァーはシェラの身体を引き寄せた。
普段は鬱陶しいことこの上ないが、朝のこの時間だけは、相手の体温がちょっと心地よかったりする。
たぶん寝起きで頭が働いていないからだ、と自分に言い訳をして、シェラは肩の力を抜いた。
休みなら昨夜そう言っておいてくれればいいのに、と思いつつも、再び眠りに落ちようとしている男の安らかな様子に、口元を綻ばせる。
「そうか、休みか・・・」
「うん・・・──今決めた」
「そうか、今・・・・・・・・・──はぁ?!」
慌てて飛び起きようとしたシェラだったが、身動きが取れない。
さして力を入れているようには見えないのに、完璧に拘束されている。
シェラ自身もそうだったが、ヴァンツァーももちろん人体には精通している。
これくらいのことは、半覚醒状態でもさして難しくはない──シェラにとっては非常に迷惑なことだったが。
「ばっ、おまえ!」
「平気だ」
「何が平気だ、この馬鹿!」
「職場には、昨日、言ってある」
「・・・は?」
「昨日、帰りがけに」
本当だろうな、という疑いを残しつつ、シェラは「何て言ったんだ」と訊ねた。
「『たぶん、明日は休む』と」
「・・・・・・」
子どもか、とは思いつつも、この仕事馬鹿が休むと言ったのだから、そこに『たぶん』とか『おそらく』がついても、それは決定事項なのだ、と職場の人間も含めて皆知っている。
もう、なんだかどうでも良くなって、シェラは本格的に身体から力を抜いた。
その瞬間、ヴァンツァーの唇がちょっと嬉しそうに持ち上がったのを見逃しはしなかった。
だが、それもどうでも良くなった。
が、一応訊ねてやった。
「・・・朝食は」
「もう少し寝る」
「そうか」
「ん」
「・・・何か予定でもあるのか?」
「特に。どこか行きたいなら付き合う」
「・・・特に」
「ん」
満足そうに──ちょっと偉そうに──頷いたあと、ヴァンツァーは本格的に二度寝を決め込んだ。
その寝顔を見て、
──朝食はピーマン尽くしにしてやる。
と思ったシェラだったのだけれど。
気付いたら朝食の準備を済ませたヴァンツァーにキスで起こされて、十回くらい負けた気分になったのだった。
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このバカップルが!
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