小ネタや更新記録など。妄想の赴くままに・・・
ヲタヴァン(笑)3ヶ月ぶりとか・・・『5W1H』と携帯小説と簿記で、おいやられてました・・・早くハネムーンまで書かないと!!
**********
「好きなの選んで」
と、シェラにすべてを委ねるかのような物言いをした男は、きらびやかな光を放つ宝飾品たちにも興味がないようであった。
戸惑うシェラに店員がさりげなく声を掛けてくれて少しほっとしたのだが、ここへシェラを連れてきたのはヴァンツァーで、何をしに来たのかも知らされていない。
「・・・ヴァンツァー」
どうしたらいいの? と不安気な表情で訊ねると、呆れたような、小馬鹿にしたような目で見下された。
もう、見下されるのは身長差があるから仕方ないが、そんな頭の可哀想な子を見るような目に見なくてもいいじゃないか、とシェラはとても落ち込んだ。
「婚約指輪。適当に見繕ってくだ」
「──え、こ、婚約指輪?!」
店員に向けて言葉を発したヴァンツァーを遮るように、シェラの大きな声が店内に響く。
「・・・お前、煩い」
唾棄すべきものでも見るような藍色の瞳に、シェラはまたちいさくなった。
「ご・・・ごめんなさい・・・でも、婚約指輪って」
「必要なものらしいから──そうだろう、カーサ?」
「はい、坊ちゃま」
別に俺は要らないけど、という言葉が隠れていそうな台詞だったが、よく出来た執事はにこにこと微笑みをたたえている。
「他にも買い物行きたいなら、早く選んで」
「そ・・・そんなこと言われても・・・」
とても大事なことなのに、独断で決められるわけがない。
そう言ったシェラにヴァンツァーはどうでも良さそうな顔でこう言った。
「だって、この店にある指輪じゃ魔法使えないんだろう?」
「「──は?」」
シェラと店員の声が被った。
よく教育されているはずの店員までぽかん、とした顔になっているので、シェラの聞き間違いではないらしい。
「今クールのライダーは、指輪替えると違う魔法が使えるんだ」
「・・・・・・」
「でも正直、ライダーが魔法ってないよな。チートもいいところだ。でも魔法、いいなぁ」
この、女の子なら誰もが憧れるであろう宝飾店の商品には一切関心がないようなヴァンツァーだったが、『ライダー』の話をしている彼の瞳はきらきらと、それこそ宝石のように輝いている。
無駄に凄まじい美貌を誇る男性客が何語を話しているのかも分からない、という顔をしている店員に、シェラは「あはは」と渇いた笑いを向けた。
「ゆ、夢見がちな彼で困っちゃう☆」
てへ、と可愛らしい顔を作ってみせたシェラに、店員も若干引きつりそうになる顔にどうにか笑みを浮かべ、「ご婚約者様はピュアでらっしゃるんですね」とか何とか言っていた。
──無理過ぎるだろ、それ・・・。
心の中でシェラは突っ込んだ。
もちろん、ヴァンツァーに対しても心の中で、
──このコミュ障のニートが!!
と激しいツッコミを入れた。
「5時までに帰りたいから、早くして」
「──え?! 聞いてない!!」
何で?! と問えば、『そんなことも知らないの?』という顔で、
「マギが始まっちゃうだろう?」
と言われた。
──・・・なんぞ、それ・・・。
「坊ちゃま。それならカーサめが録画しておきました」
「でも」
「今日は、坊ちゃまとの約束を守ったお嬢様にお付き合い下さい」
「・・・分かったよ」
明らかにぶすくれた顔をしていたが、そのときのカーサがシェラには大天使様のように見えたのだ。
──おじいちゃん天使、万歳!!
それからシェラは、「何でもいいよ」しか言わないヴァンツァーや自分の指にあれこれ指輪をはめてもらって、小1時間ほど悩みまくった。
けれど、それはとてもウキウキワクワク出来る、素敵な苦悩の時間だった。
**********
ほら、一歩前進したろ?(←どこが)
指輪買っちゃえば、ハネムーンまであとひと息だろ(笑)
相変わらずヴァンツァーは原形ないけど、でもいいの。一度固定概念を完璧に崩してしまわないと、新たなものは生み出せないのだ!! ・・・たぶん(コラ)
「好きなの選んで」
と、シェラにすべてを委ねるかのような物言いをした男は、きらびやかな光を放つ宝飾品たちにも興味がないようであった。
戸惑うシェラに店員がさりげなく声を掛けてくれて少しほっとしたのだが、ここへシェラを連れてきたのはヴァンツァーで、何をしに来たのかも知らされていない。
「・・・ヴァンツァー」
どうしたらいいの? と不安気な表情で訊ねると、呆れたような、小馬鹿にしたような目で見下された。
もう、見下されるのは身長差があるから仕方ないが、そんな頭の可哀想な子を見るような目に見なくてもいいじゃないか、とシェラはとても落ち込んだ。
「婚約指輪。適当に見繕ってくだ」
「──え、こ、婚約指輪?!」
店員に向けて言葉を発したヴァンツァーを遮るように、シェラの大きな声が店内に響く。
「・・・お前、煩い」
唾棄すべきものでも見るような藍色の瞳に、シェラはまたちいさくなった。
「ご・・・ごめんなさい・・・でも、婚約指輪って」
「必要なものらしいから──そうだろう、カーサ?」
「はい、坊ちゃま」
別に俺は要らないけど、という言葉が隠れていそうな台詞だったが、よく出来た執事はにこにこと微笑みをたたえている。
「他にも買い物行きたいなら、早く選んで」
「そ・・・そんなこと言われても・・・」
とても大事なことなのに、独断で決められるわけがない。
そう言ったシェラにヴァンツァーはどうでも良さそうな顔でこう言った。
「だって、この店にある指輪じゃ魔法使えないんだろう?」
「「──は?」」
シェラと店員の声が被った。
よく教育されているはずの店員までぽかん、とした顔になっているので、シェラの聞き間違いではないらしい。
「今クールのライダーは、指輪替えると違う魔法が使えるんだ」
「・・・・・・」
「でも正直、ライダーが魔法ってないよな。チートもいいところだ。でも魔法、いいなぁ」
この、女の子なら誰もが憧れるであろう宝飾店の商品には一切関心がないようなヴァンツァーだったが、『ライダー』の話をしている彼の瞳はきらきらと、それこそ宝石のように輝いている。
無駄に凄まじい美貌を誇る男性客が何語を話しているのかも分からない、という顔をしている店員に、シェラは「あはは」と渇いた笑いを向けた。
「ゆ、夢見がちな彼で困っちゃう☆」
てへ、と可愛らしい顔を作ってみせたシェラに、店員も若干引きつりそうになる顔にどうにか笑みを浮かべ、「ご婚約者様はピュアでらっしゃるんですね」とか何とか言っていた。
──無理過ぎるだろ、それ・・・。
心の中でシェラは突っ込んだ。
もちろん、ヴァンツァーに対しても心の中で、
──このコミュ障のニートが!!
と激しいツッコミを入れた。
「5時までに帰りたいから、早くして」
「──え?! 聞いてない!!」
何で?! と問えば、『そんなことも知らないの?』という顔で、
「マギが始まっちゃうだろう?」
と言われた。
──・・・なんぞ、それ・・・。
「坊ちゃま。それならカーサめが録画しておきました」
「でも」
「今日は、坊ちゃまとの約束を守ったお嬢様にお付き合い下さい」
「・・・分かったよ」
明らかにぶすくれた顔をしていたが、そのときのカーサがシェラには大天使様のように見えたのだ。
──おじいちゃん天使、万歳!!
それからシェラは、「何でもいいよ」しか言わないヴァンツァーや自分の指にあれこれ指輪をはめてもらって、小1時間ほど悩みまくった。
けれど、それはとてもウキウキワクワク出来る、素敵な苦悩の時間だった。
**********
ほら、一歩前進したろ?(←どこが)
指輪買っちゃえば、ハネムーンまであとひと息だろ(笑)
相変わらずヴァンツァーは原形ないけど、でもいいの。一度固定概念を完璧に崩してしまわないと、新たなものは生み出せないのだ!! ・・・たぶん(コラ)
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