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小ネタや更新記録など。妄想の赴くままに・・・
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話を書きたいなぁ。

良い歌を聴きたくて、島津亜矢の『My Way』から美空ひばりを経てたどり着いた美輪明宏の『愛の讃歌』が何度聴いてもすごくてなぁ・・・昨日は色々な歌を聴いてびーびー泣いて心の洗濯をしたのですが、三輪さんの声は何だろうな・・・やさしくて甘くて激しくて重い。上手いとか下手とか技巧とかそんなのどうでも良くて、心が服を着ていたとしたら、襟首掴まれてガシガシ揺さぶられてる感じというか(笑)

これをヴァンシェラに置き換えようとすると、すげー長くなるんですよね。しかも最初はシェラの相手は別というね(笑)時代的には、デルフィニアの世界が近いかな。王政国家。シェラの恋人は・・・なんだろう、レジスタンスの一員というのも考えたんですが、そこまで主義主張がある男じゃない方が良いような・・・。


**********

「──・・・大丈夫」

あの青い空が頭の上に落ちてきたって、大地が割れたって・・・世界中のどんな重要な出来事だってどうってことない。
手の中の金属は、強く握りすぎてもう体温との境目がわからない。
足にも力が入り、地面に縫い付けられたよう。
けれど、そうしていないと、これから自分が行おうとしていることへの恐怖に立っていられなくなりそうだった。

「大丈夫」

何度も何度も繰り返すシェラの耳に、一際大きな歓声が届く。
まだ見えないが、きっとパレードの先頭が街の端に入ったのだ。

ドクドクドクドク。

心臓は胸を突き破りそうで、手足はガタガタ震えている。
汗で滑りそうになる手の中の刃を、ぐっと握り直す。

「大丈夫」

あの人が望むなら、どんなものだって──月だって盗んでみせる。
祖国や友人だって裏切ってやる。
誰かに笑われたって、後ろ指さされたって、そんなことは何でもない。

「だいじょ──」
「──やめておけ」

右手首を掴まれ、シェラは反射的に短剣を取り落しそうになった。

ドクドクドクドク。

更に早くなった鼓動が頭の中に響いて、もはやパレードを迎える歓声など耳に入らない。
ゴクリ、と。
何とか唾を飲み下し、シェラは頭を動かさずに視線だけを右手に向けた。
黒い服。
厚みがあり、丁寧な刺繍の施された仕立ての良さそうな袖口。
腰にはレイピア。

──けいび、たい・・・。

ドクドクドクドク。

「今手を放せば、不問にする」

その偉そうな物言いに、シェラはキッ、と顔をあげた。
そうして、だいぶ高い位置にある横顔を見てぽかん、と口を開けた。
同時に手からも力が抜けて、短剣は隣りにいる男の手に落ちた。
艷やかな黒髪が縁取る白皙、通った鼻梁、すっとこちらに向けられた瞳は深く吸い込まれそうな藍色。
見たこともないくらいの、絶世の美貌。

「いい子だ」

髪の毛一筋ほども表情が動かないままそう言われ、シェラは

──あぁ、あの人と一緒に死ねなかったな・・・。

そう、思った。


**********

的なところから始まり。
シェラは伯爵家のお姫様ですかねー。父親に反発して家を飛び出したお嬢様。目立つ銀髪は黒く染めて。今まで知らなかった世界を見せてくれる男に恋をして。

ヴァンツァーは侯爵家の三男か四男くらいがいいですかね。家を継ぐことはないので、剣の腕で食べて行こうと軍にでも入りましょうか。

**********

「丁重にもてなせ」

主人の言葉に完璧な礼をもって応え、メイドたちは戸惑うシェラをどこかへ連れていった。

「坊ちゃま・・・あのお嬢様は・・・」
「ファロット伯爵家の令嬢だ」
「──なんと! あの行方知れずの」

この言葉に、ヴァンツァーは冷笑を返した。

「伯爵がその気になれば、この王都で子猫一匹探すことなどわけはない」
「それは・・・」
「見張りや護衛がついている様子もないのでは、そういうことだろうよ」
「あのお嬢様は、黒髪でしたが」
「染めているのだろう。生え際は銀だ」
「伯爵家の正当な血筋の証ですな・・・」

それがなぜ、と喉元まで出掛けた言葉を男は飲み込んだ。

「客間と、湯殿の用意をいたします」
「あぁ」

深く腰を折った執事に背を向け、ヴァンツァーは自室へと向かった。

「・・・分かっていてやっているのか」

手の中の短剣には、ファロット伯爵家の紋が入っている。
こんなものを使えば、どれほど王国への貢献があろうと伯爵家は一族郎党に至るまで斬首の上に取り潰しだ。
あの、こちらを睨みつけてきたときの視線の強さ。

「男であったなら、内から変えられたかも知れんな」

国家反逆罪など、もっとも分が悪く割に合わない。

「さて、どうするか」

**********

どうしようかね(コラ)
頭の中ではいろんな場面が浮かんでいます。恋人たち一味が企てた計画は失敗して捕まり、最終的には斬首になったのを知って自分も死ねるのだろうと思ったシェラだったけれどなぜか生かされ。

「だって私は!」
「主犯の男には黒髪の情婦がいたという」
「・・・」
「だが、その女は一味のアジトにはいなかった」
「それは!」
「それ以外に、その女に関する情報は得ていない」
「・・・私が、貴族だから?」
「言っている意味がわからない」
「あなたは知っている。私がしようとしたことも、私の髪が黒かったことも」
「きみは伯爵家の令嬢だ。護身用に短剣くらい持つだろう。黒髪の女はこの国にいくらでもいる。ファッションで染めるものもいるだろうな」
「・・・腐った国」

とかね。
食べる気がしないのでお世話係のフーちゃんに自分の分の食事を勧めたところ

「ぼくはあなたが召し上がった分だけ、食べることを許されています」

と返ってきて愕然としたり。
シェラがガラスの欠片やナイフでわざと怪我をすれば、フーガも同じようにするのを見て真っ青になったり。

「──何してるの!」
「ご主人様の言いつけです。あなたが自分自身を傷つけるようなことがあれば、ぼくも同じようにしなさいと」

苦海から連れ出してくれたヴァンツァーを一心に慕うフーちゃん天使(笑)

「・・・あの子はあなたのことが好きなのね──どこがいいのか知らないけれど」
「それに関しては俺も同感だな」
「表情が動かないのに、あなたの前にいるときは恋をしている子の瞳だわ」
「それはよく分からん」
「恋人にしてあげたら?」
「いくら美しくとも、弟に手は出さん」
「──弟?!」
「言うなよ。本人は知らない」
「侯爵家の人間ってこと? どうして使用人なんかに・・・」
「さぁな」

とかいうのが延々続いて・・・終わりはどんな形にせよ悲劇としか思えないんだが(コラ)
だから書きません(笑)

まぁ、そんなこんなで、『愛の讃歌』のように激しく人を愛せるのは、やはりアムールの国の歌だからなのかなぁ、と思ったりなんだり。
歌の世界を小説にすることが出来たら、素晴らしく美しい物語になるよなぁ。私の筆力では無理だけど。
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