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小ネタや更新記録など。妄想の赴くままに・・・
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Gacktの『Justified』。ちょーアグレッシブな曲なんですが、不思議と落ち着きます。

そんな曲を聴いてなぜか浮かんだ小ネタ。 

 **********

夕飯を済ませ、リビングで何をするでもなく時間を過ごす。
こてん、と肩に頭を寄せてきたカノンに、キニアンは瞬きした。

「・・・疲れたか?」
「んー・・・」

曖昧な受け答え。
「会社で何か?」と訊けば、ぽつり、ぽつりと口を開く。

「──・・・ぼく、可愛いからさ」
「・・・・・・」

わりと真剣な顔をして、カノンはそんなことを言い出した。

「視線には慣れてるんだけど、仕事にならなくて」
「お前が?」

まさか、と言いたげなキニアンに、カノンは苦笑した。

「他の社員。ぼく今、社長室で仕事してるの」
「俺には分からない苦労だな」
「嘘だぁ」

カノンは恋人の首筋に額を擦りつけた。

「コンサート、いつも超満員じゃない」
「それこそ嘘だろう。──いつもひとつ空いてる」
「あぁ……」

思わずくすっと笑ったカノンだ。

「だって、ぼくが行くと、アリスどんな曲でも長調になるんだもん」
「・・・悪かったな」
「正直だからね」
「単純だって言いたいんだろう?」

カノンは首を振った。

「・・・安心する」

呟かれた言葉に緑の目を瞠る。

「・・・皆いい人たちなんだけど、興奮して会話にならなかったり、鼻血出されたり・・・妙な『不可侵条約』みたいなの結ばれて、下手に会話すると風当たりきつくなるらしくて・・・最近、耐性のある役職者以外とあんまり話してないなぁ」

くすくす笑う様子が明らかに疲れていて、キニアンはソファの背に置いていた手で肩を引き寄せ、そっと唇を重ねた。

「・・・どしたの? やきもち妬いた?」
「かもな」

無表情に近い顔での返事に、カノンは恋人の顎に指を添え、今度は自分から口づけた。

「・・・ねぇ、言って・・・?」
「乞われて言う言葉じゃない」
「うん・・・でも、言って?」

仕方なさそうに息を吐いたキニアンは、カノンの額に唇を押し付けた。

「──愛してる」
「もっと」

瞼に、頬に、鼻の頭にキスをして、そして唇を吸い上げるときに、キニアンは「愛してる」とささやいた。

「うん」
「今日は早く寝よう」
「うん。でも・・・」

──いつだって、寝かせてくれないのはアリスだよ?

ちいさく笑って、カノンは恋人をソファに押し倒した。



**********

いやいやいや。カノンちゃんが襲うからだよ。キニアンまだ『待て』が出来ないんだから・・・。

はぁ。こういうのがいい。
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