今日は朝から自宅の大掃除。びっくりするくらい掃除してなかったので大変でした（笑）
でも、新年は綺麗な家で迎えられそうで良かったです。

夕方から飲み始め、今は明後日おばの家に持っていく料理の下拵え。モツ煮とグラタンという、すげー取り合わせですが、美味けりゃ気にしない。グラタンは、長芋の輪切りに、生クリームと明太子混ぜたのをぶちまけてチーズ乗せるだけ。教えてもらったものですが、美味しいらしいのでやってみようかなーと。

今年も更新は出来ませんでしたが、仔豚ヴァンツァーという新しい扉を開けた素晴らしい年でした（笑）かっこいいヴァンツァーは３分しか保たないのですが、可愛いヴァンツァーは永久不滅です。皆様も、段々と可愛いヴァンツァーがクセになってくると思います。

2020年最後は、ファロット一家+α全員集合で行きましょう！

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「はーい、お待たせ。年越し蕎麦だよ」

お盆の上にいくつも丼を載せ、しかし危なげない足取りでキッチンから出てきたシェラに、子どもたちは顔を輝かせた。

「お夕飯お腹いっぱい食べても、このお蕎麦はペロッと食べられちゃうのよね～」
「お蕎麦自体も美味しいけど、つゆも美味しいんだよね」

カノンとソナタが受け取った丼には、熱々のつゆの上にデデンッ！　と乗った大きな海老天と小柱のかき揚げ。
その下には、手打ちの蕎麦がほんのり見え隠れしている。
鰹を効かせたつゆは醤油の辛味とみりんの甘みが絶妙で、皆毎年つゆも飲み干すほどだ。

「俺、ここに来るまで蕎麦って食べたことなかったんだけど、一発で好物になった」
「蕎麦がきも美味しいよね」

珍しく若葉色の瞳をきらきらさせているキニアンに、ライアンが七味の入れ物を渡す。
ゆずの入った七味を入れると、より風味が増す。

「シェラ、わさびある？」
「うん。今おろしてるから、ちょっと待っててね」
「フーちゃん、よくあのツンとしたの平気だね・・・」

へにょ、と眉を下げているロンドに、フーガは軽く首を傾げた。

「そうかな？　とてもいい香りだと思うけど」

冷たいお蕎麦だけでなく、温かいお蕎麦にもわさびを入れるのが好きなフーガだ。

「ぼく、辛いの全部ダメ・・・」
「ロンちゃんのは、ゆずの皮を載せてあるよ」
「わぁ、いい匂い！」

ロンドの丼からは、柑橘の爽やかな香りがする。

「──大根おろしが最強」
「ふふ。りっちゃんとあーちゃんは、天ざる蕎麦ね」

長い銀髪を結い終えて戦闘態勢に入ったリチェルカーレは、キリッとした表情で頷いた。

「はい、りっちゃんはおつゆと大根おろし。あーちゃんは、お塩ね」
「ありがとう、シェラ！」

にっこり天使の笑みを浮かべたアリアの前には、ざる蕎麦と天ぷらに、塩の入った小皿のみ。

「・・・うちの妹たちが大人過ぎる」
「かっこいいわー」

カノンとソナタがしみじみ呟いていると、キッチンから調理担当者が出てきた。

「待たせたな、フーガ」
「ううん。ありがとう、父さん」

フーガの前に、サメ皮のおろし板といくらかすりおろされたわさびが１本。

「父さんがおろしてくれると、甘くて香りも良くてすごく好き」
「そうか。たくさん食べなさい」

蕎麦は茹でればまだある、と席に着いている皆に向けて言う。
嬉しそうな顔で「いただきます」の合唱があり、シェラとヴァンツァーも温かい丼の前に座った。

「ご苦労さま」
「これだけ喜んでもらえるんだ。十分報われる」

穏やかな表情をしている男に、そうだな、とシェラも微笑んだ。


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私もお蕎麦をいただきました。夕飯の残りの牡蠣とねぎを入れて。美味かったー。
色々と大変なことはあったし、来年もたぶん大変だけど、終わりよければすべて良し！　幸せな１年でした。

皆様も、どうぞ良いお年をお迎えください。

2020年大晦日
橘久遠　拝