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小ネタや更新記録など。妄想の赴くままに・・・
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灰色に近いブルー。

誰が上手いこと言えと。いや、読んだことないんだけどさ、小説。

さ。どうにか月曜を乗り切りました。また別のめんどくさいことが持ち上がりそうでうんざりです。でも、応援して下さる方や、心配して下さる方がいるので、ちょっぴり元気になりました。ありがとうございます。

何か、お風呂に浸かってぼーっとしてたら思い浮かんだので、ちょっとだけ小ネタ。久々に、ヴァンシェラだけです。

**********

ふたりソファに隣り合って座り、ひと言も喋らないままパラパラとページを捲る音だけが響く室内。

「──おい」

だいぶぞんざいな呼びかけだったけれど、呼ばれた対象は自分以外にないことを知っているから、ヴァンツァーは顔を上げた。
どれだけ本に集中していても、聴き逃しはしない。
見遣ったシェラは手元のレシピ本に視線を落としたまま。
僅かに首を傾げたヴァンツァーを、ちょいちょい、と指で招くシェラ。
一向にこちらに目を向けず写真の多い紙面を見つめている様子からして、今晩の夕飯の相談だろうか、とあたりをつけたヴァンツァーは、耳を貸してやった。


──すき。


ふたりしかいないというのに、まるで内緒話でもするような密やかな声。
吐息同然のそれで紡がれた言葉に、ヴァンツァーは思わず目を丸くした。

「やき──に、するか」

今日の夕飯、と。
凝視したシェラの得意気な横顔には『ざまぁみろ』と書いてあり、しばらく目をぱちくりさせて考え込んでいたヴァンツァーは、『よし』とひとつ頷いた。

──たまにはガツンと言ってやるか。

レシピ本を取り上げたヴァンツァーは、「何するんだ」と不服そうな顔を作っているシェラに言った。

「夕飯はそれでいい」
「じゃあ本返せ」
「その前に、──俺に焼いてないのも寄越せ」
「・・・・・・?」

何の話をしているんだろう? と本当にわけが分からずにきょとん、とした顔をしているシェラに、ヴァンツァーは大真面目な顔で繰り返した。

「焼かなくても、美味いと思う」
「・・・・・・」

しばらく考えてようやく理解したシェラは、ふふん、と鼻を鳴らして笑ってやった。

「お前が──『妬いてる』の間違いだろう?」

その本に、と顎で示すシェラに、ヴァンツァーは首を振った。

「それは、『間違い』ではなくただの『事実』だ」
「・・・いや、否定しろ」
「その必要もないのに嘘は吐かない」
「・・・・・・」

とことん真剣な顔をしているヴァンツァーに、シェラは盛大なため息を零した。

「・・・焼いてないのをくれてやったら、お前代わりに何かくれるのか?」

めんどくさそうにそう呟いたシェラに、ヴァンツァーはゆったりと目元をたわめ、唇を持ち上げた。


「とりあえず────3倍にして返す」



**********

リア充爆発しろ。末永く爆発しろ。

こんな感じのふたりも良かろう。うん。
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