小ネタや更新記録など。妄想の赴くままに・・・
真央ちゃんのSPで泣き、あっこちゃんのSPで泣き。SPもFSも揃えた神まっちーに惚れ(笑)意地で逆転したゆづに惚れ直し(笑)なんでみんなそんなに私を泣かせようとするのか(笑)
魔王様のSPは、80点出してもいいんじゃないでしょうか。たぶん、女子で80点出せる選手がいるとしたら、後にも先にも彼女だけだと思うんですよ。演技構成点、もうちょっと出るだろうよ。全部9点台で何か問題でも? FSは2A-3Tが惜しかったよなぁ。っていうか、3AとフリップがURになった理由を誰か教えて下さい。私には回転足りてるように見えるんですが。
あっこちゃんのスケーティングは本当に愛が溢れてて。いつも2Aのところでぞくぞくします。辛いことも苦しいこともたくさんあって、それでもスケートが大好き、っていう気持ちがこれでもか! と表現されている。彼女の演技は、押し付けがましくない。いつでも彼女の演技のベクトルは外に向かっているんだけど、絶対に人に押し付けない。「皆さんも、この幸せおひとついかがですか?」って差し出されてる感じ。
まっちーのSPは滑り出しから泣きました。もう、あれはスポーツというより舞台だよね。3分にも満たない時間の、すごく内容の濃いお芝居。映画や物語を滑らせたら、ヤグディンの右に出るものはいないと思っていましたが、その認識を改める必要が出てきたかな、と。あのまっちーを『完璧』と言うのだろうなぁ、と思いました。
FSもすごかったよ。鳥だった。羽ばたいてたもの。後半のループがクリーンに決まってたら優勝だった・・・というか、今回の優勝はまっちーだろうと思う。ゆづもすごかった。あの気迫はすごかったが、堪えたジャンプが多かったから、4回転2回決めたとしても、クリーンさには欠けていたのではないかと・・・
しかし、何だかんだ言って、ゆづのあの「意地でも4回転降りてやる!」って気迫はすごかったよな。いや、あの着氷じゃ、普通立てないと思うんだ。「お前はプルシェンコか」と(笑)プルシェンコも、「は? 転倒? 俺が?」みたいなとこあるじゃないですか(笑)「しねーよ、そんなもん!」みたいな気迫が、ふたりともすごいよね。
ゆづは、SPがな・・・観客が酷かったよな。本人は影響ないって言ってるけどさ。大技になればなるほど、ほんのすこしのタイミングとか、姿勢とかがすごく影響してくる。応援したい気持ちは分かるけど、ファンだったら静かに待ってて欲しいよね。がくちゃんのライヴでも、がくちゃん話してるの遮るように叫ぶファンを見ると殴りたくなる(笑)
いやま、ともかく皆様お疲れ様でした。素晴らしい演技をありがとう。せっかくですから、私がスケーターシェラを書き始めた頃から書きたかった場面を、書いてみましょうかね。
魔王様のSPは、80点出してもいいんじゃないでしょうか。たぶん、女子で80点出せる選手がいるとしたら、後にも先にも彼女だけだと思うんですよ。演技構成点、もうちょっと出るだろうよ。全部9点台で何か問題でも? FSは2A-3Tが惜しかったよなぁ。っていうか、3AとフリップがURになった理由を誰か教えて下さい。私には回転足りてるように見えるんですが。
あっこちゃんのスケーティングは本当に愛が溢れてて。いつも2Aのところでぞくぞくします。辛いことも苦しいこともたくさんあって、それでもスケートが大好き、っていう気持ちがこれでもか! と表現されている。彼女の演技は、押し付けがましくない。いつでも彼女の演技のベクトルは外に向かっているんだけど、絶対に人に押し付けない。「皆さんも、この幸せおひとついかがですか?」って差し出されてる感じ。
まっちーのSPは滑り出しから泣きました。もう、あれはスポーツというより舞台だよね。3分にも満たない時間の、すごく内容の濃いお芝居。映画や物語を滑らせたら、ヤグディンの右に出るものはいないと思っていましたが、その認識を改める必要が出てきたかな、と。あのまっちーを『完璧』と言うのだろうなぁ、と思いました。
FSもすごかったよ。鳥だった。羽ばたいてたもの。後半のループがクリーンに決まってたら優勝だった・・・というか、今回の優勝はまっちーだろうと思う。ゆづもすごかった。あの気迫はすごかったが、堪えたジャンプが多かったから、4回転2回決めたとしても、クリーンさには欠けていたのではないかと・・・
しかし、何だかんだ言って、ゆづのあの「意地でも4回転降りてやる!」って気迫はすごかったよな。いや、あの着氷じゃ、普通立てないと思うんだ。「お前はプルシェンコか」と(笑)プルシェンコも、「は? 転倒? 俺が?」みたいなとこあるじゃないですか(笑)「しねーよ、そんなもん!」みたいな気迫が、ふたりともすごいよね。
ゆづは、SPがな・・・観客が酷かったよな。本人は影響ないって言ってるけどさ。大技になればなるほど、ほんのすこしのタイミングとか、姿勢とかがすごく影響してくる。応援したい気持ちは分かるけど、ファンだったら静かに待ってて欲しいよね。がくちゃんのライヴでも、がくちゃん話してるの遮るように叫ぶファンを見ると殴りたくなる(笑)
いやま、ともかく皆様お疲れ様でした。素晴らしい演技をありがとう。せっかくですから、私がスケーターシェラを書き始めた頃から書きたかった場面を、書いてみましょうかね。
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バレエ界の重鎮として君臨する『伯爵』と呼ばれる男が、ある少女を評してこう言った。
──彼女は、百通りの舞踏でもこなせるだろう。
普段は天真爛漫で、ほわり、と春の陽だまりのような笑みを浮かべる愛らしい少女だというのに、リンクの上に上がった途端に彼女は人ではないものになる。
天使とか、精霊とか、妖精とか。
何かとても崇高で美しいものが、彼女に乗り移るのだ。
2度目のオリンピックの雪辱を晴らそうとした世界選手権のショートプログラム後、そんな彼女を、とある国の記者がこう言った。
──彼女は『エンプレス』。すべての上に立つ存在だ。
ほんわかとした笑みを浮かべる普段の彼女であれば、『女帝』というその評価は似つかわしくないように思えるが、男子選手並みの高さと鋭い回転を持つトリプルアクセルを跳ぶところを見れば、これ以上ない表現のようにも思える。
そして、フリースケーティングの演技を見たあと、彼女にはもうひとつの呼び名がつけられることとなった。
+++++
セルゲイ・ラフマニノフという作曲家の作る音楽は、重厚で精緻、どこか仄暗さと冷たさを感じさせる曲も少なくないが、圧倒的な技術と美しさを感じさせる、絶対主義的な女王のような作品が多い。
さらりと聞き流すような音楽ではなく、じっくりと腰を据えて耳にするのに相応しい音楽といえるだろう。
ショートプログラムではラフマニノフとは対極に位置しそうな甘くやさしいショパンで会場を魅了した少女が、一体どんな演技を見せてくれるのか。
オリンピックでの『奇跡』と呼ばれたプログラムを知っている観客たちは、ショートプログラムの素晴らしさも手伝って期待に胸を膨らませていた。
スケートリンクに上がった少女──シェラは、ショートプログラムのときの華やかでやわらかい印象の衣装から一転、青い炎を思わせるどこか威圧的な衣装に身を包んでいた。
メイクも紅い口紅が目を引き、引き締まった表情はまさに女王の貫禄すら感じさせる。
スタートのポジションに着き、いつものように、ふぅ、と息を吐き出す。
そうして滑り出した少女の演技は、『圧巻』のひと言に尽きた。
ショートプログラムのやわらかな演技が嘘のような、力強い動作。
足捌きも、腕の動きも、雑なところは一切ないが、空気を切り裂く音が聞こえるような鋭さがあった。
演技開始後、最初のジャンプはもちろんトリプルアクセル──彼女が目指す理想のプログラムからは、絶対に外すことが出来ないジャンプだ。
わずか13歳でこのジャンプを会得してから、彼女のスケート人生はまさにこのジャンプとの二人三脚だった。
身体がちいさく、軽かった頃はやすやすと跳べていたジャンプも、年齢を重ねるにつれて成功度が低くなるのはよくあること。
それでも、女子選手にとっては男子選手の4回転ジャンプ以上の難易度を持つこのジャンプを、彼女ほど試合で決めることの出来た選手はいない。
いくら跳んでも跳べなくて、泣いて投げ出そうとしたこともあった。
それでも彼女は、今もそのジャンプを跳んでいる。
どんなに辛くても、苦しくても、彼女の目指す高みに、トリプルアクセルなしの演技は考えられなかったからだ。
──ワァァァァァァ!!
ショートに続いて、フリーでもトリプルアクセルを決めた直後、会場内は大きな歓声に包まれた。
続く3回転フリップとループのコンビネーションも、苦手としていたルッツジャンプも決め、スピンが始まる頃には会場中が奇跡を予感していた。
ダブルアクセルとトリプルトゥループのコンビネーションは、女子のトップスケーターの多くがプログラムに組み込んでくる。
セカンドに3回転が入るこのジャンプを跳べるかどうかが、世界で戦えるかどうかの指標でもあるのだ。
今季のシェラのフリースケーティングは『エイト・トリプル』と呼ばれる、8回の3回転ジャンプを組み込んだプログラムだ。
トリプルアクセルを跳べない女子選手は、ひとつのプログラムで3回転ジャンプを8回入れることが出来ない。
ひとつのプログラムで2回跳んで良い3回転ジャンプは、2種類だけ。
トゥループ、サルコウ、ループ、フリップ、ルッツの5種類のジャンプでは、最大7回しか3回転ジャンプを跳ぶことが出来ないのだ。
エイト・トリプルを実現するには、6種類の3回転ジャンプを跳ぶ必要がある。
シェラはすでに5つの3回転ジャンプを決めた。
そこから、少し苦手意識を持っていた単独サルコウを決める頃には、会場に集った人々はただ祈った。
──どうか、決まって!
トリプルフリップからダブルループに繋がるの3連続のジャンプも決め、最後のジャンプであるトリプルループも決める頃には、会場に集った人々の熱気は最高潮であった。
体力の限界に挑むような8つのトリプルジャンプを決めた少女は、残る力のすべてを出し切るように、力強いストレートラインステップシークエンスを踏んだ。
複雑な足捌きだというのに、どこまでも優雅で美しく、そして気迫に満ちたステップ。
最高の技術と最高の芸術性を兼ね備えた、おそらく、後にも先にも彼女しか滑れないであろうプログラムを滑りきり、フィニッシュのポーズで天上を仰ぐ少女に、会場は総立ちになった。
万雷の拍手とともに、リンクの上には次々に花が投げ込まれた。
フィニッシュの姿勢を解いたシェラは、ほっとしたように目元と頬を緩めた。
滑っているときは何も考えていないけれど、こうして演技が終わると、頭の中にワッと色々なことが流れるのだ。
初めてスケート靴を履いたとき、初めてトリプルアクセルを跳んだとき、初めて試合で優勝したとき。
楽しいことも、嬉しいことも、辛いことも、たくさん、たくさんあった。
それでも、やっぱり思うのだ。
──あぁ、スケートが好きだなぁ・・・。
そんな風に思って少し目を潤ませながら笑顔で会場に礼をしたシェラは、リンクサイドに戻っていった。
いつも通り無愛想なコーチに「やったよ」と言って笑おうと思ったのだけれど。
シェラが手を伸ばす前に、長身の男にぐっと肩を抱かれた。
あれ、珍しい、と思ったシェラだったが。
「──Perfect.」
ひと言。
たったひと言だったのだけれど。
「・・・・・・」
ぶわっ、と。
リンクの上では堪えたはずの涙が、溢れてしまった。
シェラも自分に厳しかったが、ヴァンツァーという男はそれ以上に自分にも他人にも厳しかった。
やさしい言葉なんてかけてもらったことはなかったし、褒めてもらったこともほとんどない。
良かったときは何も言われず、ダメ出しは山のように出てきた。
挫けそうになったこともたくさんあったけれど、生来の負けず嫌いが幸いしたのか、災いしたのか、シェラはヴァンツァーとの、戦いのような練習に喰らいついていった。
練習中に喧嘩腰になることは当たり前で、反発もしたし、不満もなかったわけではない。
それでも、今までに聞いたこともないようなやさしい声で最高の賛辞をくれた男に対し、シェラはこう思ったのだ。
──あぁ、私はこの人に、一番綺麗な色のメダルをあげたかったんだなぁ・・・。
試合に出る以上、いつでも勝ちたいとは思っているけれど。
自分自身以上に、この無口で無愛想で、けれど誰よりもスケートを愛している男に。
「・・・えへへ。やったよぉ・・・」
そうして彼女は、3度目の世界女王となったのだ。
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この話を書き始めた頃から、ヴァンツァーに「パーフェクト」って言ってもらいたかったんです。ヴァンツァーがそう評価するほどの演技は、人間の技術と感性の限界に挑戦するようなもので。小説ならまだしも、生身の人間には無理かも知れない、と思っていました。けれど、世界選手権のSPと、オリンピックのFSで、その奇跡を目にすることが出来ました。
天使のようなSPと、女王のFS。もしふたつ揃う演技が出来たら、もうそれは『女神』だろう、と。
勢いのままに書いてしまったので読みづらいお話ですが、何かしらが伝われば・・・。
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