小ネタや更新記録など。妄想の赴くままに・・・
おまけ。
**********
その夜、デートだったらしいソナタとライアン、そして仕事からヴァンツァーが帰宅するたびに、キニアンは同じことを訊ねられた。
「今日はどうしたの?」
そのたびにキニアンは答えた。
「シェラから、夕飯に招待されたから」
そして、全員から同じことを言われた。
「──ありえない」
どうしてそんなことを言われるのかまったく分からないキニアンは、ただただ首を捻っていた。
「アー君、それ30点」
「え、ライアンやさしい! 私なら0点だなぁ」
何の話だか分からない様子のキニアンに、ヴァンツァーは言った。
「問題外だろう」
「・・・・・・」
兄とも慕うヴァンツァーからのあんまりな台詞に、ガーンとショックを受ける青年。
助けを求めてシェラを見つめるが、苦笑したまま何も言ってくれない。
カノンは別にいつもと同じだが、実はカノンも同じことを思っているのだろうか。
「・・・あの、俺の何がいけないんです?」
「まさかアー君、お兄ちゃんに同じこと言わなかったよね?」
「え?」
「シェラに夕飯呼ばれた、って」
「言ったけど」
「「えええええ!!」」
驚きの声を上げられて、むしろキニアンがびっくりした。
「・・・カノン可哀想・・・」
「まぁ、アー君だし・・・」
何やらひどく失礼なことを言ってくる外野にむっとしつつも、「じゃあどうすれば良かったんだよ」とぼやく。
3人は声を揃えた。
「「「──『お前に逢いに来たんだよ』」」」
──言えるかっ!
そう思ったキニアンだったけれど、一応心のメモ帳に書き込んだのだった。
そして、その後のぷち演奏会で、キニアンのチェロを聴いた3人から
「「「欲求不満? 泊まっていけば?」」」
と声を揃えられて、『いっそ殺してくれ・・・』と思ったとか、思わなかったとか。
**********
キニアンは、まだまだ成長途中。
その夜、デートだったらしいソナタとライアン、そして仕事からヴァンツァーが帰宅するたびに、キニアンは同じことを訊ねられた。
「今日はどうしたの?」
そのたびにキニアンは答えた。
「シェラから、夕飯に招待されたから」
そして、全員から同じことを言われた。
「──ありえない」
どうしてそんなことを言われるのかまったく分からないキニアンは、ただただ首を捻っていた。
「アー君、それ30点」
「え、ライアンやさしい! 私なら0点だなぁ」
何の話だか分からない様子のキニアンに、ヴァンツァーは言った。
「問題外だろう」
「・・・・・・」
兄とも慕うヴァンツァーからのあんまりな台詞に、ガーンとショックを受ける青年。
助けを求めてシェラを見つめるが、苦笑したまま何も言ってくれない。
カノンは別にいつもと同じだが、実はカノンも同じことを思っているのだろうか。
「・・・あの、俺の何がいけないんです?」
「まさかアー君、お兄ちゃんに同じこと言わなかったよね?」
「え?」
「シェラに夕飯呼ばれた、って」
「言ったけど」
「「えええええ!!」」
驚きの声を上げられて、むしろキニアンがびっくりした。
「・・・カノン可哀想・・・」
「まぁ、アー君だし・・・」
何やらひどく失礼なことを言ってくる外野にむっとしつつも、「じゃあどうすれば良かったんだよ」とぼやく。
3人は声を揃えた。
「「「──『お前に逢いに来たんだよ』」」」
──言えるかっ!
そう思ったキニアンだったけれど、一応心のメモ帳に書き込んだのだった。
そして、その後のぷち演奏会で、キニアンのチェロを聴いた3人から
「「「欲求不満? 泊まっていけば?」」」
と声を揃えられて、『いっそ殺してくれ・・・』と思ったとか、思わなかったとか。
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キニアンは、まだまだ成長途中。
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