小ネタや更新記録など。妄想の赴くままに・・・
ジョニ子の彼氏は、例の彼ではなかったのか・・・どうやらお相手はロシアンらしいです。しったかしてごめんなさい。
さて。仕事は始まりましたが、頭がついていきません。まぁ、来週からが本番ということで。
さて。仕事は始まりましたが、頭がついていきません。まぁ、来週からが本番ということで。
**********
「次の問題は、『人間国宝作の掛け軸』を当てる問題」
そうレティシアが発表した直後、今回の回答者である乙女組ことシェラ、カノン、ソナタはぽかん、とした顔になった。
「かけ・・・?」
「じく・・・?」
「そう、掛け軸」
「お習字ってこと?」
「いんや。水墨画だね」
思わずソナタは呟いた。
「・・・ライアンだったら、絶対正解なんだろうなぁ」
その彼氏は、背後の待機場所で美味しい紅茶とお菓子に舌鼓を打ちつつ、「ソナタちゃん、ふぁいと~」と手を振っている。
「自慢じゃないが、絵なんて全然分からないぞ」
シェラが言えば、
「じゃあもう、今度は全員仲良く不正解で良くない?」
「良くないですよー」
カノンのぼやきにレティシアがツッコミを入れる。
「もうちょっと張り切って行こうぜ~?」
「じゃあ、レティーには分かるの?」
「俺に絵の良し悪しが分かるような感性があるわきゃねーだろうが」
「なにそれー」
ぶーぶー言って唇を尖らせるカノンに、しかしレティシアはにやり、と笑みを浮かべて見せたのだった。
「──けど、こりゃ俺にも分かったぜ」
「「「──えぇ?!」」」
そんなまさか、と言いたそうな乙女組に、「じゃあ始めるぜ~」と言って、レティシアは2枚の掛け軸を用意した。
『A』の掛け軸は池の鯉。
『B』の掛け軸は幽霊画だ。
『A』は、水面から跳ね上がる様も見事な、躍動感と涼味を感じさせるもの。
墨の濃淡だけで表現しているとは思えないほど秀逸な絵と言えた。
──しかし。
「おー、またまた全員『B』ですねー」
レティシアの言葉に、『B』の札を上げていたシェラたちはパーティションを下ろして互いの顔を見遣った。
「・・・貴様、良からぬ手を使ってその絵を持ってきたんじゃなかろうな」
シェラが射殺しそうな目付きでレティシアを睨む。
心外だ、という風に眉を上げた男は、とりあえず理由を訊いてみた。
「寒気がする。何か曰くつきの絵なんじゃないのか?」
シェラの言葉に、カノンとソナタもこくこくと頷いた。
「すごいですよねぇ。リ・ハクレイの幽霊画はとても有名ですけど、その中でもこれはまさに傑作です」
のほほんとした様子で紅茶のカップを傾けている青年の言葉に、皆が注目する。
「狂おしい想いに乱れた髪、切なげに寄せられた眉、憂いを帯びながらも嫉妬に燃えるかのような瞳、引き結ばれた唇にだけさされた紅の赤が血のようで・・・シェラさんの言葉じゃないですけど、寒気がするほど見事です」
ぱちぱち、と手を叩いて絶賛する金髪美人に、乙女組の3人は皆感心したような顔を向けた。
「ライアンって、『何か好き~』とかじゃなくて、評論も出来るのね」
褒めているのか貶しているのか分からないソナタの言葉を気にした様子もなく、ライアンはにっこりと笑った。
「彼はすごいんだよ。写実的な絵もとても美しいんだけど、幽霊画を描くときは必ず骨格だったり立ち姿だったり、そういう要になるところをわざと外して描くんだ。そうすることで、アンバランスさと幽玄的な雰囲気が醸し出される。それに、ぞくっとくるような色気があるよね」
いいもの見た~、と満足そうな顔をしている青年に、ソナタも何だか嬉しくなった。
「うわ・・・俺、鳥肌・・・」
固まったように動かず水墨画を見つめていたキニアンが、ぼそっと呟いた。
隣にいるヴァンツァーの表情は動かないが、2枚の絵が現れたときからずっと幽霊画を見つめている。
「さぁ、皆さんまだまだ一流に留まっていらっしゃいますね。続いては──『音感』チェック!!」
司会の言葉に、カノンはくすくすと笑った。
「えー、次アリスの番じゃん。絶対間違えないよ」
勝ち誇った顔をしているカノンに、レティシアはちっちっち、と指を振った。
「今度の『音感』チェックでは、その彼氏に演奏してもらいます」
「──は?」
「坊ちゃん、準備はいいかい?」
「あぁ、はい」
よいしょ、とキニアンが取り出したのは、2挺のヴァイオリン。
「片やウン億円の名器グァルネリ・【ファントム】と、もう片方は練習用の20万円のヴァイオリン」
「グァルネリって・・・」
「マリアに借りてきた」
渋るかと思ったけど、気前良く貸してくれたんだ、とカノンに答えるどこか上機嫌な顔の青年。
楽器に触っていればゴキゲンな彼らしいと言えば、彼らしい。
「さぁ、次の回答者は、ヴァッツ、カノン、ライアンの3人だ!!」
**********
ここで続く。
どんな結果になることやら。
「次の問題は、『人間国宝作の掛け軸』を当てる問題」
そうレティシアが発表した直後、今回の回答者である乙女組ことシェラ、カノン、ソナタはぽかん、とした顔になった。
「かけ・・・?」
「じく・・・?」
「そう、掛け軸」
「お習字ってこと?」
「いんや。水墨画だね」
思わずソナタは呟いた。
「・・・ライアンだったら、絶対正解なんだろうなぁ」
その彼氏は、背後の待機場所で美味しい紅茶とお菓子に舌鼓を打ちつつ、「ソナタちゃん、ふぁいと~」と手を振っている。
「自慢じゃないが、絵なんて全然分からないぞ」
シェラが言えば、
「じゃあもう、今度は全員仲良く不正解で良くない?」
「良くないですよー」
カノンのぼやきにレティシアがツッコミを入れる。
「もうちょっと張り切って行こうぜ~?」
「じゃあ、レティーには分かるの?」
「俺に絵の良し悪しが分かるような感性があるわきゃねーだろうが」
「なにそれー」
ぶーぶー言って唇を尖らせるカノンに、しかしレティシアはにやり、と笑みを浮かべて見せたのだった。
「──けど、こりゃ俺にも分かったぜ」
「「「──えぇ?!」」」
そんなまさか、と言いたそうな乙女組に、「じゃあ始めるぜ~」と言って、レティシアは2枚の掛け軸を用意した。
『A』の掛け軸は池の鯉。
『B』の掛け軸は幽霊画だ。
『A』は、水面から跳ね上がる様も見事な、躍動感と涼味を感じさせるもの。
墨の濃淡だけで表現しているとは思えないほど秀逸な絵と言えた。
──しかし。
「おー、またまた全員『B』ですねー」
レティシアの言葉に、『B』の札を上げていたシェラたちはパーティションを下ろして互いの顔を見遣った。
「・・・貴様、良からぬ手を使ってその絵を持ってきたんじゃなかろうな」
シェラが射殺しそうな目付きでレティシアを睨む。
心外だ、という風に眉を上げた男は、とりあえず理由を訊いてみた。
「寒気がする。何か曰くつきの絵なんじゃないのか?」
シェラの言葉に、カノンとソナタもこくこくと頷いた。
「すごいですよねぇ。リ・ハクレイの幽霊画はとても有名ですけど、その中でもこれはまさに傑作です」
のほほんとした様子で紅茶のカップを傾けている青年の言葉に、皆が注目する。
「狂おしい想いに乱れた髪、切なげに寄せられた眉、憂いを帯びながらも嫉妬に燃えるかのような瞳、引き結ばれた唇にだけさされた紅の赤が血のようで・・・シェラさんの言葉じゃないですけど、寒気がするほど見事です」
ぱちぱち、と手を叩いて絶賛する金髪美人に、乙女組の3人は皆感心したような顔を向けた。
「ライアンって、『何か好き~』とかじゃなくて、評論も出来るのね」
褒めているのか貶しているのか分からないソナタの言葉を気にした様子もなく、ライアンはにっこりと笑った。
「彼はすごいんだよ。写実的な絵もとても美しいんだけど、幽霊画を描くときは必ず骨格だったり立ち姿だったり、そういう要になるところをわざと外して描くんだ。そうすることで、アンバランスさと幽玄的な雰囲気が醸し出される。それに、ぞくっとくるような色気があるよね」
いいもの見た~、と満足そうな顔をしている青年に、ソナタも何だか嬉しくなった。
「うわ・・・俺、鳥肌・・・」
固まったように動かず水墨画を見つめていたキニアンが、ぼそっと呟いた。
隣にいるヴァンツァーの表情は動かないが、2枚の絵が現れたときからずっと幽霊画を見つめている。
「さぁ、皆さんまだまだ一流に留まっていらっしゃいますね。続いては──『音感』チェック!!」
司会の言葉に、カノンはくすくすと笑った。
「えー、次アリスの番じゃん。絶対間違えないよ」
勝ち誇った顔をしているカノンに、レティシアはちっちっち、と指を振った。
「今度の『音感』チェックでは、その彼氏に演奏してもらいます」
「──は?」
「坊ちゃん、準備はいいかい?」
「あぁ、はい」
よいしょ、とキニアンが取り出したのは、2挺のヴァイオリン。
「片やウン億円の名器グァルネリ・【ファントム】と、もう片方は練習用の20万円のヴァイオリン」
「グァルネリって・・・」
「マリアに借りてきた」
渋るかと思ったけど、気前良く貸してくれたんだ、とカノンに答えるどこか上機嫌な顔の青年。
楽器に触っていればゴキゲンな彼らしいと言えば、彼らしい。
「さぁ、次の回答者は、ヴァッツ、カノン、ライアンの3人だ!!」
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ここで続く。
どんな結果になることやら。
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