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小ネタや更新記録など。妄想の赴くままに・・・
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なんと、去年から3kg近く太った橘ですが、健康診断から10日あまりで元に戻りました(笑)
特に何もしていません。ただ、朝食はバナナにして、夕飯を控えめにするようにしただけです。本当は、夜20時以降ってものを食べない方が良いのだそうですね。でも私は仕事して帰るとだいたい21時近いので、せめて控えめにしよう、と思って豆腐を主食にしました(笑)ヨーグルトの日もありました。普通に焼肉食べた日もあります(笑)控えめにしたというだけで、ちゃんと食べるものは食べてます。ご安心を。

いかに、人間食べるもので太るか、ということがわかりました。ガッ君言ってたもんなー。「太るヤツは『何で太るか分からない』って言うけど、やっぱり食べてるんだよ。人間口に入れるものでしか、身体は作られないんだから」って。そうそう、そのガッ君、『理想のボディラインを持つ男性有名人』で見事1位に輝いたようです(笑)おめでとうございます。

「男は女を護るために身体を作るのは当たり前だ」と仰ったそうな。「危機感持って気愛入れれば、誰だってこれくらいの身体作れる」そうです。他人にはドSだけど、自分にはドMなガッ君らしいコメントですよね(笑)でも、危機感は大事だなー、と思いました。「・・・やっべ、見たことない数字が出てる(青褪め)」と思ってちょっと食事を控えめにするだけでこの結果です。うちの体重計の電池がなくなりかけ、とかそういうことではないと思いたい。切実に。カラダスキャンしたら体脂肪率も若干減ってたし、ね。

そんなわけで、異様に長い前フリでしたが、橘以外にも悩める子羊ちゃんがおりました、という話。


**********

「──とりあえず、脱いで」

ソファに座った碧眼の男の言葉に、ぐっ、と表情を引き締めたキニアンは意を決するとシャツを脱ぎ捨てた。
ソナタかカノンがこの場にいたら、「イカガワシイDVDの監督さんと男優って感じ」とでも評してくれただろうか。
しかし、どんな評価を受けようとも、キニアンは今現在、とても真剣なのである。

『──折り入ってご相談が・・・』

電話口でそう言われたライアンは、『何だか前にもあったな、こんなこと』と思ったものであるが、特に急ぎの用事もなかったので快く頷いた。
内容を聞いた結果、人目のあるところではマズかろう、と思い、キニアンのアパートを訪ねることにした。

「ちょっと細身だけど、綺麗だと思うよ?」

とっくりと上半身裸の青年を見つめたライアンは及第点を与えたが、当の青年は不満そうだ。

「・・・その、『ちょっと細身』をどうにかしたいんだよ──っていうかあんた、脱がなくても分かるんじゃなかったか?」
「うん、趣味。ちなみに、触るともっとはっきり解る」
「──・・・・・・」

きっぱりと言い切られた台詞と『触っていい? 触っていい?』といったようにきらきらと輝く瞳に、キニアンは軽くはない眩暈を覚えた。
これは、もしかしなくても人選ミスのような気がする。
いや、絶対そうだ、間違いない。
やっぱり恥を忍んでシェラさんにでも頼れば良かっただろうか、でもきっと穏やかな聖母の笑みを浮かべて

「アー君はそのままでいいと思うよ?」

と言われるに違いなく、あの男前な性格に反比例してほわほわと微笑むシェラさんにそんなことを言われてしまったら、決心が鈍ってしまうに違いないのだ。
そんなことを思いながら胃がキリキリと痛む思いをしていた青年に、美女にしか見えない美青年は小首を傾げて見せた。

「具体的に目指している体型とか・・・」

あるの? と訊こうとして、愚問だと苦笑した。

「アー君には、パパさんみたいな筋肉はつかないよ。パパさんも細身は細身だけど、骨格が違うんだ。アー君はパパさんより骨が細いんだよ」
「・・・別に、俺は・・・」
「どうしたの? お兄ちゃんに何か言われた?」
「・・・言われた、ってわけじゃ・・・」
「じゃあ、何か衝撃的な場面を目撃どきゅん☆しちゃったんだ?」
「・・・・・・だって・・・・・・あいつ、ヴァンツァーさんによく抱きついてるし・・・胸板厚くて気持ちいいらしいし・・・」

語尾はほとんどごにょごにょ口の中で喋っている。
ライアンは『可愛いなぁ~』と思ったので、悩める青少年を救うべく提案をしてみた。

「ジャスミンさんに弟子入りしたら? 理想的な筋肉の作り方してるし、鍛え方ならプロフェッショナルだよ」
「・・・殺す気か」
「じゃあ、俺と夜遊びしてやんちゃするっていうのは? 嫌でもイロイロ鍛えられるし、女の子を口説く方法も伝授しちゃうゾ♪」
「殺されます。3回くらい」

大真面目な顔で答えた青年は、「あんたさ」と盛大なため息を零した。

「面白がってるだろう」
「うん」
「・・・あんたに頼んだ俺が馬鹿だったよ」
「だって、悩むことないのに。おれ、イケメンの悩みって分かんないなぁ」
「・・・あんたに言われたくないよ」

またため息を吐いたキニアンだったが、ふと気になったことを訊ねてみた。

「夜遊び、するのか?」
「友達と飲みにいくくらいはするよ」
「・・・何も、言われないのか?」
「ソナタちゃん? うん、別に。『行ってらっしゃーい』って」
「友達って言っても、女が来たりしないのか?」
「するけど、その子とどうこうなるわけじゃないし」
「信用されてるんだな」
「あはは、そういうわけじゃないよ」

ひらひらと手を振った青年は、綺麗な笑みを浮かべて言った。

「ソナタちゃんも、周りの友達も、おれがソナタちゃんにベタ惚れなの知ってるだけ」
「・・・・・・」
「友達の前でも女の子の前でも写真見せて自慢してるから。だってもー、ほんと可愛くてイイ子なんだもん」

おれメロメロ、とにこにこ笑って話す様子に、キニアンは『俺に足りないのはこれなんだろうな』と理解は出来たのだが、態度を改めることはなかなか難しい。
これでも、高校時代よりはだいぶマシになったと思うのだ。
心の中でならば『俺だってメロメロだよ』と言えるのに、本人を前にするとどうもダメなのだ。
恥ずかしい。
ひたすら恥ずかしい。
言ってやればカノンは喜ぶのかも知れないが、笑われでもしたら立ち直れない。

──は? 頭元気?

とか言われたらどうしよう、いや言うような気がする、言うに決まっている。
カノンが可愛いことなんて、今更確認するまでもない。
世界一──いや、宇宙一可愛いのだ。
顔が綺麗なのは当然だ、天使なのだから──いや、妖精さんかも知れない。
それに加えて、人当たりはいいのに自分にだけ態度が大きくて、可愛い我が儘をたくさん言ってきて、ツン、と顎を逸らしながら、

「手、繋いであげてもいいけど?」

とか言われると、もうメロメロなのだ。
あぁ、思い出したら何だか抱きしめたくなってきた。
やさしく抱きしめて、たくさん愛をささやいてあげよう。
そうだ、それがいい、そうしよう。

「・・・・・・・・・・・・あんた、なに勝手に人の思考にアテレコしてんだよ」

わなわな、と拳を震わせる青年は、真っ赤な顔で金髪碧眼の美貌を睨みつけた。

「あれ、違った? 大体こんなこと考えてるんでしょ?」
「ちがっ・・・」
「お兄ちゃん、天使でしょ?」
「それは・・・」
「可愛いし」
「うっ・・・」
「ついつい、抱きしめたくなっちゃったり」
「・・・・・・」

茹蛸のように真っ赤な顔を見て、ライアン自身がキニアンを抱きしめたくなってきた。
いや、彼は嗜好としては『ド』がつくほどノーマルなのだ。
しかし、綺麗な身体をした綺麗で可愛い性格の男を抱きしめたいとか思っても、全然変ではないと思うわけだ。

「・・・おれ、アー君ならイケるかも」
「──何の話だっ」

ぼそっ、と呟かれた言葉に、キニアンは額に青筋を立てた。

「やー、だって可愛いし」
「『可愛い』じゃなくて、『かっこいい』じゃないと困るんだよ!」
「ぷっ」
「・・・ちょっと待て。あんた、今何で笑った・・・?」
「え? あぁ、ごめん、ごめん。かっこいいよ、かっこいい」
「・・・繰り返すと嘘っぽくなるって知ってるか」
「嘘は吐いてない。ただ、8:2で『可愛い』が勝ってる気がする」
「──おかしいだろ、その比率!!」

それはシェラやカノンに与えればいい評価ではないか、と憤慨する。

「『可愛い』って、褒め言葉だよ?」
「知ってるよ! でも俺に使うことないだろう?!」
「だって、なんか、もう、『可愛い』っていうか、いっそ『愛しい』んだけど」
「──っ、俺は真剣なんだよ!!」

声を荒げ、ライアンの肩を掴み、ソファに押し付ける。


「──・・・え?」


上半身裸の男が、「真剣なんだ!」と叫んで金髪美人をソファに押し倒そうとしている。
そういう場面に出くわしてしまうというのは、最早お約束の展開だった。

「・・・カノ・・・」
「え・・・?」
「いや、あの、これは、ちがっ」

カノンは足音をさせない。
興奮しすぎていてドアが開くのにも気づかなかった。
サァァァァ、と血の気が引く音を耳元で聴いたキニアンは、次の瞬間ぎょっとした。
絶対「何してるの?!」と怒鳴られると思ったのに、もしかしたら5回くらい殺されるかと思ったのに──どうして、泣くのか。


わけが分からなくて呆然としているキニアンに背を向け、カノンはアパートを飛び出した。



**********

続きません(笑)
キニアンで遊ぶのが3度の飯より好きらしい。キニアンはひたすら困っていればいい。
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