小ネタや更新記録など。妄想の赴くままに・・・
ヘタレヴァンツァーでワンクッション・・・あ、いつもヘタレてるから、全然クッション入ってないや(笑)
あのヴァンツァーは、将来喫茶店というか、カフェを開くんですなぁ。プロポーズしたのも自分のお店。
ちなみに、ヴァンツァーの両親はジャスミンとケリー、シェラの両親はパパとジンジャーです。もちろん、ジャスミンとジンジャーは、「何でデキてないの?」というくらいの大の仲良しです。ケリーとパパは、そんなふたりと息子たちを苦笑しながらもあたたかく見守っているのです。女性にはモテモテのふたりですが、奥さんを心から愛しているのです。うん。で、子どもたちがお腹の中にいる頃から、将来は結婚させよう、と性別もはっきりしない頃から決めているのです。間違いない。
最近、何を書いても楽しくて困っています(笑)だって、どんどん色んな方向に手が伸びていくから・・・皆様にとっては迷惑な話ですよねぇ。ま、その辺は諦めていただくとして(コラ)
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──まるで、一幅の絵画だった。
聖母の膝の上で健やかに眠る幼子。
宗教めいた神聖さすら感じさせる光景に、キニアンはしばし見惚れていた。
「──ま、マルチーズと猫だけど」
カノンの冷静なツッコミもなんのその。
シェラの手がやさしくヴァンツァーの黒髪を梳き、猫の黒く長い尻尾が慕わしげにシェラの腕を撫でる。
何だかんだ言ってシェラがヴァンツァーを強く想っていることは鈍感で空気の読めないキニアンにも分かるところであり、純粋に、この光景が羨ましかった。
「・・・・・・」
「して欲しいなら、して欲しいって言えば」
あまりにもじーっと見つめていたからだろう。
カノンが呆れたように見上げてきた。
え?! とびっくりして見下ろすと、「嫌ならいいけど」とか言ってくる。
「いやいやいやいや!」
「何それ。どっちなの?」
「して! して下さい!」
「どうしても?」
「どうしても!」
「ふ~ん・・・じゃあ」
はい、と言って手を差し出すカノン。
きょとん、として首を傾げると、真面目な顔で言われた。
「お手」
「・・・・・・え?」
「お手」
やるのかよ、とは思ったが、ぽふ、とカノンの手の上に己のそれを乗せてみた。
「おかわり」
「・・・・・・」
今度は反対の手。
「お座り」
「・・・・・・・・・・・・」
ラグの上ではあったが、正座をして見上げる。
思わず吹き出しそうになり、何とか堪えたカノンだ。
だって、本当にお預けを喰らっている犬みたいなのだから。
「待て」
「・・・・・・その『待て』は、解除される『待て』か?」
「気分が良ければ」
「・・・何だよ、それ」
むぅ、と不満げに唇を尖らせると、カノンがごろん、と横になって膝の上に頭を乗せてきた。
思わず固まった。
ヴァンツァーと同じように、膝に擦り寄るようにして横になり、ちらっと見上げてくる。
猫というか、小悪魔というか、この菫色の瞳には魔力でも宿っているのか。
「ぼくが先ね」
満足したら替わってあげる、と言って目を閉じてしまった。
「・・・・・・」
立場は逆なのだけれど、何だかこれはこれで幸せだからいいか、と思うキニアンなのだった。
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いや、だって猫だから。基本には忠実に。気紛れ猫さん大好きだよ。
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