小ネタや更新記録など。妄想の赴くままに・・・
’11.11.11という、まーこんなにポッキーを喜ばせる日もないというくらい、ポッキーの日です(笑)
そして、夜にはNHK杯の女子SPもあります。ふふふ、真央たんの『シェヘラザード』どんなのかしら? あっこちゃんも出ますし、コヅとデーちゃんも出るので、とても楽しみです。男子は特に、この間試合で4ルッツとかいう変態ジャンプ(褒めてます)を跳んだ選手も出場するので、是非決めて欲しいですね。
さ。今日は残業出来ません、っていうか、しません(笑)絶対早く帰って、SP最初から見るんだから。
そんな意気込みの中、ポッキーの日ネタをどうぞ。四つ子で。
そして、夜にはNHK杯の女子SPもあります。ふふふ、真央たんの『シェヘラザード』どんなのかしら? あっこちゃんも出ますし、コヅとデーちゃんも出るので、とても楽しみです。男子は特に、この間試合で4ルッツとかいう変態ジャンプ(褒めてます)を跳んだ選手も出場するので、是非決めて欲しいですね。
さ。今日は残業出来ません、っていうか、しません(笑)絶対早く帰って、SP最初から見るんだから。
そんな意気込みの中、ポッキーの日ネタをどうぞ。四つ子で。
**********
「「シェラ~~~~」」
駆け寄ってきた幼子に、シェラは編み物をしていた手を止めた。
そっくり同じ顔をした、左右色違いの瞳を持つ少女アリアとリチェルカーレだ。
「どうしたの?」
きらきらとした瞳の少女たちにやさしく微笑みかけると、それはずいっと差し出された。
「──ポッキー?」
「ポッキーのひなんだよ」
「なんだよ」
「ポッキーの日・・・? あぁ」
なるほど、と笑みを零す。
「にぃたまがくれたの」
「チョコのくれたの」
「良かったねぇ」
よしよし、と頭を撫でてやると、日向の猫のように目を細めるふたり。
「シェラとたべるの」
「ポッキーたべるの」
「私にもくれるの?」
「「うん!」」
ありがとう、と言って、シェラはふたりを膝に乗せた。
「「はい!」」
と言ってポッキーを口にしたふたりに、シェラは目を丸くした。
「・・・なぁに?」
「ポッキー」
「こうやってたべるんだって」
「・・・カノンが言ってたの?」
「ねぇたまもいってた」
「ポッキーのひは、こうやってたべるの」
まったく、と苦笑したシェラだった。
「今日だけね。あんまりお行儀良くないから、他の日は普通に食べなさい」
「・・・ダメなの?」
「・・・わるいこなの?」
「うちの中ではいいけど、お外ではダメだよ。いい?」
「「はぁい」」
右と左の手を上げて返事をする娘たちに、シェラは「よし」と笑って頷いた。
そうして、子どもたちが咥えているポッキーの端っこを、カリッと噛んでやったのだ。
「あとは食べなさい」
言うと、ふたりはこくこく頷いてカリコリとチョコレートのついたそれを食べ始めた。
「美味しい?」
にっこり笑ってこくこくと頷く娘に、「良かったね」と微笑みかける。
「──あー。いーなー」
そこへ、今度は少年ふたりがやってきた。
「ぼくもやる~」
駆け寄ってきたロンドの手には、いちごポッキー。
「んもぅ・・・それもカノンにもらったの?」
「うん! お兄ちゃんもお姉ちゃんも、たくさん箱持ってたよ」
「たくさん・・・」
お行儀悪なこと教えて、とちょっと困り顔のシェラだった。
「ぼくもシェラと一緒に食べる」
「今日だけね?」
「はぁい」
元気に手を挙げるロンドとは対照的に、フーガは後ろで手を組んでもじもじしている。
気づいたシェラは、「フーちゃん」と呼びかけた。
「どうしたの?」
「・・・・・・」
「フーちゃんも、もらったんじゃないの?」
「うん・・・でも」
「でも?」
「シェラ、困った顔してるから・・・ホントは、ダメなことなのかな、って・・・」
天真爛漫な子どもたちの中でどこか遠慮がちな三男は、大好きなシェラを困らせてはいけないと思っているのだろう。
思慮深いのは悪いことではないが、子どももうちからそれはそれで問題だな、とシェラは少し反省した。
「今日は特別! 1年に1回だもんね」
「100年に1回だよ?」
「え?」
「11年11月11日だもん」
「──あ」
「だからね、今日は、すごくすごく、特別なんだよ?」
にっこりと微笑むと、ロンドは妹たちに「ね~」と微笑みかけた。
「そっか。じゃあ、今日は特別の特別だね。フーちゃんは、何もらったの?」
「これ」
差し出したのは、ポッキーではなくプリッツだった。
「トマトプリッツ? チョコじゃなくて良かったの?」
「甘いのばっかりになっちゃうから」
それが自分を気遣ってのことだと分かったから、シェラはやさしく育ってくれている我が子を喜べばいいのやら、気を使わせている自分を反省すればいいのやら悩んでしまった。
そうして、息子ふたりともポッキーやプリッツを分け合うと、ちょうどおやつの時間なのでジュースを用意しようと席を立った。
──と、そのとき。
気配などしなかったのにそこにいた男に、シェラは一瞬目を瞠ったあと、つい表情を険しくしてしまった。
どうも、出し抜かれた気になっていけない。
「・・・なんだ」
「選べ」
「は?」
更に眉間に皺を寄せたシェラの目の前に、ヴァンツァーはずいっと手を差し出した。
「・・・・・・・・・・・・」
頭を抱えそうになったシェラである。
「どれでもいいぞ」
「・・・馬鹿か」
期待に満ちた瞳をしている男の手には、普通のポッキーもメンズポッキーもいちごポッキーもつぶつぶいちごポッキーもフランもプリッツもサラダプリッツもトマトプリッツも、その手のものは何でもあった。
「・・・買ったのか、これ」
「カノンとソナタから分けてもらった」
「・・・・・・」
早く、早く、と子どもたちと同じように瞳を輝かせている男に、何だか泣きたくなってきたシェラだった。
***********
もちろん、あの世界の暦は無視しています。11年ったら11年なんです。
「「シェラ~~~~」」
駆け寄ってきた幼子に、シェラは編み物をしていた手を止めた。
そっくり同じ顔をした、左右色違いの瞳を持つ少女アリアとリチェルカーレだ。
「どうしたの?」
きらきらとした瞳の少女たちにやさしく微笑みかけると、それはずいっと差し出された。
「──ポッキー?」
「ポッキーのひなんだよ」
「なんだよ」
「ポッキーの日・・・? あぁ」
なるほど、と笑みを零す。
「にぃたまがくれたの」
「チョコのくれたの」
「良かったねぇ」
よしよし、と頭を撫でてやると、日向の猫のように目を細めるふたり。
「シェラとたべるの」
「ポッキーたべるの」
「私にもくれるの?」
「「うん!」」
ありがとう、と言って、シェラはふたりを膝に乗せた。
「「はい!」」
と言ってポッキーを口にしたふたりに、シェラは目を丸くした。
「・・・なぁに?」
「ポッキー」
「こうやってたべるんだって」
「・・・カノンが言ってたの?」
「ねぇたまもいってた」
「ポッキーのひは、こうやってたべるの」
まったく、と苦笑したシェラだった。
「今日だけね。あんまりお行儀良くないから、他の日は普通に食べなさい」
「・・・ダメなの?」
「・・・わるいこなの?」
「うちの中ではいいけど、お外ではダメだよ。いい?」
「「はぁい」」
右と左の手を上げて返事をする娘たちに、シェラは「よし」と笑って頷いた。
そうして、子どもたちが咥えているポッキーの端っこを、カリッと噛んでやったのだ。
「あとは食べなさい」
言うと、ふたりはこくこく頷いてカリコリとチョコレートのついたそれを食べ始めた。
「美味しい?」
にっこり笑ってこくこくと頷く娘に、「良かったね」と微笑みかける。
「──あー。いーなー」
そこへ、今度は少年ふたりがやってきた。
「ぼくもやる~」
駆け寄ってきたロンドの手には、いちごポッキー。
「んもぅ・・・それもカノンにもらったの?」
「うん! お兄ちゃんもお姉ちゃんも、たくさん箱持ってたよ」
「たくさん・・・」
お行儀悪なこと教えて、とちょっと困り顔のシェラだった。
「ぼくもシェラと一緒に食べる」
「今日だけね?」
「はぁい」
元気に手を挙げるロンドとは対照的に、フーガは後ろで手を組んでもじもじしている。
気づいたシェラは、「フーちゃん」と呼びかけた。
「どうしたの?」
「・・・・・・」
「フーちゃんも、もらったんじゃないの?」
「うん・・・でも」
「でも?」
「シェラ、困った顔してるから・・・ホントは、ダメなことなのかな、って・・・」
天真爛漫な子どもたちの中でどこか遠慮がちな三男は、大好きなシェラを困らせてはいけないと思っているのだろう。
思慮深いのは悪いことではないが、子どももうちからそれはそれで問題だな、とシェラは少し反省した。
「今日は特別! 1年に1回だもんね」
「100年に1回だよ?」
「え?」
「11年11月11日だもん」
「──あ」
「だからね、今日は、すごくすごく、特別なんだよ?」
にっこりと微笑むと、ロンドは妹たちに「ね~」と微笑みかけた。
「そっか。じゃあ、今日は特別の特別だね。フーちゃんは、何もらったの?」
「これ」
差し出したのは、ポッキーではなくプリッツだった。
「トマトプリッツ? チョコじゃなくて良かったの?」
「甘いのばっかりになっちゃうから」
それが自分を気遣ってのことだと分かったから、シェラはやさしく育ってくれている我が子を喜べばいいのやら、気を使わせている自分を反省すればいいのやら悩んでしまった。
そうして、息子ふたりともポッキーやプリッツを分け合うと、ちょうどおやつの時間なのでジュースを用意しようと席を立った。
──と、そのとき。
気配などしなかったのにそこにいた男に、シェラは一瞬目を瞠ったあと、つい表情を険しくしてしまった。
どうも、出し抜かれた気になっていけない。
「・・・なんだ」
「選べ」
「は?」
更に眉間に皺を寄せたシェラの目の前に、ヴァンツァーはずいっと手を差し出した。
「・・・・・・・・・・・・」
頭を抱えそうになったシェラである。
「どれでもいいぞ」
「・・・馬鹿か」
期待に満ちた瞳をしている男の手には、普通のポッキーもメンズポッキーもいちごポッキーもつぶつぶいちごポッキーもフランもプリッツもサラダプリッツもトマトプリッツも、その手のものは何でもあった。
「・・・買ったのか、これ」
「カノンとソナタから分けてもらった」
「・・・・・・」
早く、早く、と子どもたちと同じように瞳を輝かせている男に、何だか泣きたくなってきたシェラだった。
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もちろん、あの世界の暦は無視しています。11年ったら11年なんです。
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