小ネタや更新記録など。妄想の赴くままに・・・
何でカルディアとデジェルがくっついてるのかと思ったら、熱くなったカルディアの心臓を鎮めることが出来るのが、氷の聖闘士であるデジェルだけだからなのか。そんな話本編にあったっけ?(笑)
ちょっと、本編のふたりを全然思い出せない上に、これから書こうとしているのは、外伝のデジェル編で描かれるのかも知れない99.8%捏造話。本誌も読んでないコミック派なので、本気で捏造です。しかも、デジェルのキャラがまったく分からん(笑)
ちょっと、本編のふたりを全然思い出せない上に、これから書こうとしているのは、外伝のデジェル編で描かれるのかも知れない99.8%捏造話。本誌も読んでないコミック派なので、本気で捏造です。しかも、デジェルのキャラがまったく分からん(笑)
**********
「・・・また、無茶なことを」
静かな口調で呟いた男は、眼鏡の奥の感情の見えない瞳で眼下の男を見下ろした。
「へへっ・・・わりぃ」
声は掠れてしまって、ふたり以外は誰もいない宝瓶宮にもほとんど響かない。
スカーレット・ニードルのアンタレスを撃ちこまれた人間は、こんな痛みを覚えるのだろうか、と霞みそうになる頭でカルディアは考えた。
「心にもないことを口にするな」
硬い口調で話す手厳しい男に、カルディアは心外だ、という顔を向けた。
「思ってるぜ・・・? お前には、手間をかけて────っ!!」
「喋るな、馬鹿者」
静かに叱咤した男は、カルディアの左胸に右手をかざした。
生身の人間の身体だというのに焼けるほどの熱が手に伝わってきて、デジェルは柳眉を顰めた。
カルディアは、幼少の頃より心臓に重い病を抱えている。
10歳の頃、もって1年の命と言われたそのときから、随分と月日は経っている。
けれど、病が癒えたわけではない。
「ぐっ・・・ぁ・・・あ、ぁ・・・っ!」
横になったベッドの上で悶絶し、奥歯が折れそうになるほどに強く噛み締めるカルディア。
この燃え上がる心臓の熱と痛みだけが、自分が生きている証拠。
目の前がチカチカして、意識が吹っ飛びそうになる激痛の中、カルディアは唇を吊り上げた。
「へ・・・っ・・・さい・・・っこ、ぅ・・・」
ドクドクと強く脈打つ心臓。
際限なく熱くなっていく身体。
神経はどこまでも昂揚し、激痛に苛まれながらも五感は研ぎ澄まされていく。
「・・・────馬鹿が」
ささやきにも似た声で呟かれたデジェルの声が届いたかどうかは定かではないが、デジェルの右手──つまりは自分の心臓の上に、急速に凍気が集まってくることは感じたカルディアだった。
万物を凍らせる絶対零度に最も近い凍気を生み出すことが出来る氷の聖闘士の力は、制御を誤れば瞬時にカルディアの全身を凍結させる。
しかし、『知の聖闘士』と名高いデジェルは、膨大な知識と同様、己の力についても知り尽くしている。
紅く燃える蠍の心臓に、氷の秘術を施し直す。
注意深く力を制御しながら、デジェルは顔には出さず驚嘆していた。
彼の心臓に術を施すのは、むろん初めてではない──それどころか、もう何度行ったか覚えてもいない。
そのたびに思うのだ。
万物を凍らせる己の力を以って抑えているというのに、燃え上がるカルディアの小宇宙はそれを凌駕し、また心臓に焼け付くほどの熱をもたらす。
もしもこの男が健康な肉体を持って生まれていたら、彼に勝る聖闘士はいなかったかも知れない。
──いや。
デジェルは己の考えを即座に否定した。
きっと、長くはない命だと分かっているからこそ、この男はこうまで熱くなれるのだろう。
短く、激しく、超新星のように。
そのために、女神の血を己の身体に取り込んだのだから。
女神の血は、人間にとっては毒でしかない。
愛と正義を司る神ではあるが、人間とはその身を構成する物質が異なる。
順応すればその血は永遠の命をももたらすだろうが、拒否反応が起これば即座に命を奪う。
それでも、カルディアは女神の血を己の身に受けることを望んだ。
──生きたい。
長いとか、短いとか、そんなことは関係なく、己が『生きた』という実感のためだけに。
「っ・・・は・・・」
ゆっくりと静まっていく心臓の熱に、カルディアの呼吸も落ち着いていく。
ようやく素肌に触れられるほどの体温にまで下がったが、それでも普通の人間にすれば高熱を出しているのと同じ。
女神の血を受けた、頑強な聖闘士の肉体とて、そう楽な状態ではないはずだ。
す、と心臓の真上、カルディアの白い肌に指を触れさせるデジェル。
凍気を纏わせた彼の手は凍りつくような冷たさで、ぴくり、とカルディアの身体がちいさな反応を返した。
「まだ、熱いな」
「・・・へっ・・・その、うち・・・落ち着くさ・・・」
デジェルの手の冷たさにも心地良さを覚えるまでに神経が落ち着いてきたカルディアは、くったりと力を抜いて身体をベッドに沈み込ませた。
「ここで寝るなよ」
「硬いこと言うな・・・って」
「自分の宮に戻れ」
「へっ・・・ひでぇなー・・・ちょっとは労ってくれよ」
「毎度毎度無茶な戦い方をしておいて、よく言う」
嘆息するデジェルに、カルディアは「けどよ」と浅く息を吐き出した。
「・・・これが、最後かも知れねぇだろう・・・?」
「・・・・・・」
「そう思うと、全力じゃなきゃ、悔いが残るじゃねぇか」
重い腕を伸ばしたカルディアは、ぴくりとも動かないデジェルの頬にそっと触れた。
「・・・つめてぇ」
にっ、と犬歯を覗かせて笑むカルディアに、デジェルは「当然だ」という顔をした。
「お前の心臓を鎮めるために、私は戦いのときと同様に小宇宙を高めている」
「へぇ・・・すげぇじゃん、俺」
氷の黄金聖闘士様に本気を出させるなんてさ、と軽口を叩く男の心臓を本気で凍りつかせてやろうか、とデジェルは一瞬考えた。
けれど、やめた。
「・・・ここで寝る気なら、安眠は出来ないと思え・・・?」
キシリ、とちいさな音を立てて寝台に乗り上げるデジェル。
カルディアは一瞬目を瞠ったあと、やはり大胆不敵な笑みを浮かべたのだった。
「・・・────それも、熱くなれそうだな」
**********
今の気分は、糖分よりもえっちぃのがいいです(コラ)カミュとミロだと、ミロカミュ派なんですが、LCだと眼鏡なデジェルに攻めてもらいたくなってしまうような気がしないでもない・・・。
「・・・また、無茶なことを」
静かな口調で呟いた男は、眼鏡の奥の感情の見えない瞳で眼下の男を見下ろした。
「へへっ・・・わりぃ」
声は掠れてしまって、ふたり以外は誰もいない宝瓶宮にもほとんど響かない。
スカーレット・ニードルのアンタレスを撃ちこまれた人間は、こんな痛みを覚えるのだろうか、と霞みそうになる頭でカルディアは考えた。
「心にもないことを口にするな」
硬い口調で話す手厳しい男に、カルディアは心外だ、という顔を向けた。
「思ってるぜ・・・? お前には、手間をかけて────っ!!」
「喋るな、馬鹿者」
静かに叱咤した男は、カルディアの左胸に右手をかざした。
生身の人間の身体だというのに焼けるほどの熱が手に伝わってきて、デジェルは柳眉を顰めた。
カルディアは、幼少の頃より心臓に重い病を抱えている。
10歳の頃、もって1年の命と言われたそのときから、随分と月日は経っている。
けれど、病が癒えたわけではない。
「ぐっ・・・ぁ・・・あ、ぁ・・・っ!」
横になったベッドの上で悶絶し、奥歯が折れそうになるほどに強く噛み締めるカルディア。
この燃え上がる心臓の熱と痛みだけが、自分が生きている証拠。
目の前がチカチカして、意識が吹っ飛びそうになる激痛の中、カルディアは唇を吊り上げた。
「へ・・・っ・・・さい・・・っこ、ぅ・・・」
ドクドクと強く脈打つ心臓。
際限なく熱くなっていく身体。
神経はどこまでも昂揚し、激痛に苛まれながらも五感は研ぎ澄まされていく。
「・・・────馬鹿が」
ささやきにも似た声で呟かれたデジェルの声が届いたかどうかは定かではないが、デジェルの右手──つまりは自分の心臓の上に、急速に凍気が集まってくることは感じたカルディアだった。
万物を凍らせる絶対零度に最も近い凍気を生み出すことが出来る氷の聖闘士の力は、制御を誤れば瞬時にカルディアの全身を凍結させる。
しかし、『知の聖闘士』と名高いデジェルは、膨大な知識と同様、己の力についても知り尽くしている。
紅く燃える蠍の心臓に、氷の秘術を施し直す。
注意深く力を制御しながら、デジェルは顔には出さず驚嘆していた。
彼の心臓に術を施すのは、むろん初めてではない──それどころか、もう何度行ったか覚えてもいない。
そのたびに思うのだ。
万物を凍らせる己の力を以って抑えているというのに、燃え上がるカルディアの小宇宙はそれを凌駕し、また心臓に焼け付くほどの熱をもたらす。
もしもこの男が健康な肉体を持って生まれていたら、彼に勝る聖闘士はいなかったかも知れない。
──いや。
デジェルは己の考えを即座に否定した。
きっと、長くはない命だと分かっているからこそ、この男はこうまで熱くなれるのだろう。
短く、激しく、超新星のように。
そのために、女神の血を己の身体に取り込んだのだから。
女神の血は、人間にとっては毒でしかない。
愛と正義を司る神ではあるが、人間とはその身を構成する物質が異なる。
順応すればその血は永遠の命をももたらすだろうが、拒否反応が起これば即座に命を奪う。
それでも、カルディアは女神の血を己の身に受けることを望んだ。
──生きたい。
長いとか、短いとか、そんなことは関係なく、己が『生きた』という実感のためだけに。
「っ・・・は・・・」
ゆっくりと静まっていく心臓の熱に、カルディアの呼吸も落ち着いていく。
ようやく素肌に触れられるほどの体温にまで下がったが、それでも普通の人間にすれば高熱を出しているのと同じ。
女神の血を受けた、頑強な聖闘士の肉体とて、そう楽な状態ではないはずだ。
す、と心臓の真上、カルディアの白い肌に指を触れさせるデジェル。
凍気を纏わせた彼の手は凍りつくような冷たさで、ぴくり、とカルディアの身体がちいさな反応を返した。
「まだ、熱いな」
「・・・へっ・・・その、うち・・・落ち着くさ・・・」
デジェルの手の冷たさにも心地良さを覚えるまでに神経が落ち着いてきたカルディアは、くったりと力を抜いて身体をベッドに沈み込ませた。
「ここで寝るなよ」
「硬いこと言うな・・・って」
「自分の宮に戻れ」
「へっ・・・ひでぇなー・・・ちょっとは労ってくれよ」
「毎度毎度無茶な戦い方をしておいて、よく言う」
嘆息するデジェルに、カルディアは「けどよ」と浅く息を吐き出した。
「・・・これが、最後かも知れねぇだろう・・・?」
「・・・・・・」
「そう思うと、全力じゃなきゃ、悔いが残るじゃねぇか」
重い腕を伸ばしたカルディアは、ぴくりとも動かないデジェルの頬にそっと触れた。
「・・・つめてぇ」
にっ、と犬歯を覗かせて笑むカルディアに、デジェルは「当然だ」という顔をした。
「お前の心臓を鎮めるために、私は戦いのときと同様に小宇宙を高めている」
「へぇ・・・すげぇじゃん、俺」
氷の黄金聖闘士様に本気を出させるなんてさ、と軽口を叩く男の心臓を本気で凍りつかせてやろうか、とデジェルは一瞬考えた。
けれど、やめた。
「・・・ここで寝る気なら、安眠は出来ないと思え・・・?」
キシリ、とちいさな音を立てて寝台に乗り上げるデジェル。
カルディアは一瞬目を瞠ったあと、やはり大胆不敵な笑みを浮かべたのだった。
「・・・────それも、熱くなれそうだな」
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今の気分は、糖分よりもえっちぃのがいいです(コラ)カミュとミロだと、ミロカミュ派なんですが、LCだと眼鏡なデジェルに攻めてもらいたくなってしまうような気がしないでもない・・・。
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