小ネタや更新記録など。妄想の赴くままに・・・
そういえば、『課外活動2』を読んでいて改めて思いました。『→←』って、イイよね(笑)『ヴァン→←シェラ』という、この両片想い。
相手の力量は認めてるけど、(その事実を)認めたくない。だって何か悔しいから。
って、ちょー可愛い(笑)あ、ふたりともね。紺と黒と銀の毛糸で編まれた手袋に「趣味がいい」と笑顔になったヴァンツァーさんは、無自覚にだいぶシェラのこと好きだよね。「あー、はいはい。きみの色とシェラたんの色が一緒に入ってたから嬉しかったのね。良かったでちゅねー」って、なりませんでした?(笑)シェラの毛を逆立てさせながら遊んでるツン状態と、こういう無意識のデレのバランスが素敵ですよね。
「あのふたり、何か変よ」とか「ヴァンツァーの態度も、女の子に冷たいのとは何か違う」的なことを言っていたビアンカさんは、やっぱり眼がいいと思います。ふたりとも、早く気づいちゃえばいいのにね。気づくともれなくヴァンツァーがヘタレるんですが・・・。
ま、そんなこんなで、久々にヲタヴァンでも書いてみますかね。1ヶ月以上開いたのか・・・キニアンが可愛いからいけないんだな(コラ)
相手の力量は認めてるけど、(その事実を)認めたくない。だって何か悔しいから。
って、ちょー可愛い(笑)あ、ふたりともね。紺と黒と銀の毛糸で編まれた手袋に「趣味がいい」と笑顔になったヴァンツァーさんは、無自覚にだいぶシェラのこと好きだよね。「あー、はいはい。きみの色とシェラたんの色が一緒に入ってたから嬉しかったのね。良かったでちゅねー」って、なりませんでした?(笑)シェラの毛を逆立てさせながら遊んでるツン状態と、こういう無意識のデレのバランスが素敵ですよね。
「あのふたり、何か変よ」とか「ヴァンツァーの態度も、女の子に冷たいのとは何か違う」的なことを言っていたビアンカさんは、やっぱり眼がいいと思います。ふたりとも、早く気づいちゃえばいいのにね。気づくともれなくヴァンツァーがヘタレるんですが・・・。
ま、そんなこんなで、久々にヲタヴァンでも書いてみますかね。1ヶ月以上開いたのか・・・キニアンが可愛いからいけないんだな(コラ)
**********
やりかけのアイドル育成ゲームに目を落としていたヴァンツァーだったが、眉を顰めるとセーブして電源を落とした。
ポケットアルバム型のソフト収納ケースから、シミュレーションはシミュレーションでも、擬似恋愛を楽しむソフトではなく、剣と魔法のRPGソフト『炎の紋章』シリーズの1本を取り出した。
彼は、何も美少女育成ゲームばかりを好んでいるわけではない。
RPGもアクションも謎解きゲームも何でもやる。
ただ、誰がやっても同じエンディングに辿り着くゲームより、最近はマルチエンディング機能のついたシミュレーションゲームがマイブームだというだけのこと。
今電源を入れたソフトは、自分が軍師となり、マス目状に区切られたフィールドに味方のユニットを進軍させ、敵を退けて章を進めていくという内容だ。
イージーモードからエクストラハードまで難易度が分かれたシナリオは、難しいモードになるほど章が追加され、攻撃時の制限が増え、難易度の低いモードではクリア出来たステージも攻略しづらくなっており、繰り返しゲームを楽しむことが出来る。
味方のユニットは、ライフポイントがゼロになれば戦線離脱、そして、二度と復帰することはない。
RPGではヒットポイントがゼロになっても生き返らせる魔法が使えたりするが、このシミュレーションRPGではそれが通じない。
だから、『全員生存』の縛りをつけると、誰かを犠牲にして誰かを生き残らせるという手段が取れない。
もちろん、その縛りは自分で勝手につけるだけで、ゲームの攻略には何ら必要のないものだ。
強力な敵を倒すため、味方を盾にして攻撃をすることも、戦略としては有効だ。
だが、『全員生存』の縛りをつけるだけで難易度は飛躍的に上がる。
進軍させるユニットの数も章によって異なり、特定のユニットだけを成長させたのではゲームをクリアしたときの評価が上がらず、ある程度偏りなくユニットを成長させる必要がある。
しかし、章の数も、一度に進軍させられるユニットの数も限られている。
レベルを上げるための経験値は、攻撃をするか、攻撃を受けるかしないと上がらないため、進軍させただけでは経験値は手に入らない。
強い敵を攻撃、もしくは倒すと、大きな経験値が手に入る。
弱いユニットを成長させるには、敵の将クラスを討ち取るのが一番だが、返り討ちに遭うこともある。
そういうときは、強い味方ユニットに敵将を攻撃させ、最後の一撃を育てたいユニットに行わせるのだ。
まさに、戦略勝負。
だから、『炎の紋章』シリーズを好む人間は『真性ゲーマー』だの『軍事オタク』だのと呼ばれることもあるが、本人たちはむしろ名誉なことと感じていた。
敵と味方の戦力、武器、素早さを考慮し、味方のレベルを上げつつ章のクリア条件を満たす。
また、『3すくみ』と呼ばれる武器どうしの相性も存在する。
槍は剣に強く、斧は槍に強く、剣は斧に強い。
魔法の属性も、光魔法は闇魔法に強く、闇魔法は理魔法に強く、理魔法は光魔法に強いといった特性がある。
これらを考慮しながら戦うわけだが、クリア条件は『敵の全滅』だったり、『数ターン生存』だったりと様々だ。
今ヴァンツァーがやっているのは、『敵の全滅』がクリア条件の章だ。
そして、この章では、条件が満たされると味方になる可能性のあるユニットが登場する。
このユニットに、特定の自軍ユニットで話しかけると味方になるのだ。
ただし、接近の仕方を間違えると相手に攻撃されてこちらが死ぬか、反撃で相手を殺してしまうこともある。
そうならないように相手の行動範囲を考えながら軍を進めなければならず、更に『全員生存』や、レベルを上げたいユニットによる攻撃などを考えていくと、ひたすらリセットを繰り返すことになりかねない。
『炎の紋章』シリーズにおいて、リセットを繰り返すゲーマーは『ぬるゲーマー』と呼ばれる。
『ぬるいゲーマー』という意味だが、ヴァンツァーはこのシリーズでリセットをかけたことは一度もなかった。
コアなファンが多く、彼らが唸るほどの難度に設定されているモードでも、涼しい顔で攻略していた。
それでも、攻略には何通りもの方法があり、ユニットの成長や支援制度を考えていくと、かなり奥の深いゲームといえた。
支援制度とは特定のユニットの間で起こるイベントで、何度か隣接を繰り返すと支援レベルが上がっていき、一定のレベルに達すると支援会話が発生する。
A・B・Cの3種類の会話があり、一番支援レベルが高いのがAである。
支援レベルAに出来るのは、1ユニットに対してひとりのみ。
そして、支援レベルが上がったユニットどうしが近くにいると、回避率や必殺率がアップしたりと恩恵がある。
エンディングも、支援レベルによって変化する。
そんなところも、コアなファンを抱える要因となっていた。
──コンコン。
ノックの音がしたが、ヴァンツァーはいつものように返事をしなかった。
ひたすら画面に集中している。
「・・・入りまーす」
遠慮がちな声とともに部屋に入ってきたのは、ワンピースを脱いでツインテールも解いたシェラであった。
長い髪が背中で揺れ、パンツ姿になっていても、シェラは少女のようであった。
「あ、あの、ヴァンツァー・・・?」
「邪魔するな」
「・・・・・・」
冷たい声に、一瞬怯んだシェラである。
それでも、ぐっと表情を引き締めて言葉を続けた。
「お義父様が、夕飯は必ず一緒に、って」
「ふぅん」
「だから・・・あの・・・」
「用がそれだけなら、出て行け」
「・・・・・・」
冷たい。
何だか、いつも以上に冷たい。
むぅっと唇を尖らせたシェラは、ヴァンツァーの足元にあるラグの上に腰を下ろした。
「おい」
咎める声になったヴァンツァーに、「邪魔しません」と返し、膝を抱えて項垂れる。
「・・・話しかけないから、怒らないで」
ほんの少し涙の滲んだ声に、ヴァンツァーはため息を零して画面に目を戻した。
7ターン進めたところで、支援会話が発生した。
赤い髪の傭兵と、金髪の修道士との会話。
まだ支援Cの会話だったが、このふたりの相性を支援Aまで上げると、傭兵──クラスチェンジをすれば勇者になる──の必殺率が桁違いに上がる。
ほぼ毎回のように必殺になると言ってもいい。
攻撃力も強いので、なかなか使えるキャラだ。
修道士──クラスチェンジをすれば司祭になる──も、最終戦で使う光魔法をまともに扱えるのは彼だけなので育てておいて損はない。
そんなふたりの支援会話を読みながら、ヴァンツァーは呟いた。
「おい、シェラ」
「──ぅあ、は、はい!」
まさか向こうから話しかけてくると思っていなかったシェラは、ガバッと顔を上げた。
もしかすると、名前を呼ばれるのだって久々かも知れなかった。
じっとこちらを見つめてくる藍色の瞳も、顔の造作もやっぱり綺麗で、思わずどきどきしてしまう。
「・・・ヴァンツァー?」
「違う。『レイモンド様』だ」
「──は?」
「俺のことは、『レイモンド様』、もしくは『レイヴァン様』と呼べ」
「・・・・・・」
また何か始まったよこの人、と頭を抱えたくなったシェラだったが、義父に言われたことを思い出して腹を決めた。
「・・・レイモンド様」
ちょっと困ったように微笑を浮かべてそう呼ぶと、貴公子のような美貌の男は顎に手を当てて何か考え込み始めた。
失敗したか? と心配になったシェラだったけれど、椅子から立ち上がったヴァンツァーがラグに膝をつきシェラと目線を合わせてきたので目を瞠った。
「・・・あの・・・?」
この美貌に真正面から見つめられるとひどく照れる、と気づいたシェラは、煩く騒ぐ胸に手を当てた。
そんなシェラの手を、ヴァンツァーはいきなりぐっと握ったのだった。
**********
さて。
ハネムーンは何年後でしょうか(コラ)
『ルセア』とか『レイヴァン』とかで検索すると、楽しい支援会話が読めると思います。
やりかけのアイドル育成ゲームに目を落としていたヴァンツァーだったが、眉を顰めるとセーブして電源を落とした。
ポケットアルバム型のソフト収納ケースから、シミュレーションはシミュレーションでも、擬似恋愛を楽しむソフトではなく、剣と魔法のRPGソフト『炎の紋章』シリーズの1本を取り出した。
彼は、何も美少女育成ゲームばかりを好んでいるわけではない。
RPGもアクションも謎解きゲームも何でもやる。
ただ、誰がやっても同じエンディングに辿り着くゲームより、最近はマルチエンディング機能のついたシミュレーションゲームがマイブームだというだけのこと。
今電源を入れたソフトは、自分が軍師となり、マス目状に区切られたフィールドに味方のユニットを進軍させ、敵を退けて章を進めていくという内容だ。
イージーモードからエクストラハードまで難易度が分かれたシナリオは、難しいモードになるほど章が追加され、攻撃時の制限が増え、難易度の低いモードではクリア出来たステージも攻略しづらくなっており、繰り返しゲームを楽しむことが出来る。
味方のユニットは、ライフポイントがゼロになれば戦線離脱、そして、二度と復帰することはない。
RPGではヒットポイントがゼロになっても生き返らせる魔法が使えたりするが、このシミュレーションRPGではそれが通じない。
だから、『全員生存』の縛りをつけると、誰かを犠牲にして誰かを生き残らせるという手段が取れない。
もちろん、その縛りは自分で勝手につけるだけで、ゲームの攻略には何ら必要のないものだ。
強力な敵を倒すため、味方を盾にして攻撃をすることも、戦略としては有効だ。
だが、『全員生存』の縛りをつけるだけで難易度は飛躍的に上がる。
進軍させるユニットの数も章によって異なり、特定のユニットだけを成長させたのではゲームをクリアしたときの評価が上がらず、ある程度偏りなくユニットを成長させる必要がある。
しかし、章の数も、一度に進軍させられるユニットの数も限られている。
レベルを上げるための経験値は、攻撃をするか、攻撃を受けるかしないと上がらないため、進軍させただけでは経験値は手に入らない。
強い敵を攻撃、もしくは倒すと、大きな経験値が手に入る。
弱いユニットを成長させるには、敵の将クラスを討ち取るのが一番だが、返り討ちに遭うこともある。
そういうときは、強い味方ユニットに敵将を攻撃させ、最後の一撃を育てたいユニットに行わせるのだ。
まさに、戦略勝負。
だから、『炎の紋章』シリーズを好む人間は『真性ゲーマー』だの『軍事オタク』だのと呼ばれることもあるが、本人たちはむしろ名誉なことと感じていた。
敵と味方の戦力、武器、素早さを考慮し、味方のレベルを上げつつ章のクリア条件を満たす。
また、『3すくみ』と呼ばれる武器どうしの相性も存在する。
槍は剣に強く、斧は槍に強く、剣は斧に強い。
魔法の属性も、光魔法は闇魔法に強く、闇魔法は理魔法に強く、理魔法は光魔法に強いといった特性がある。
これらを考慮しながら戦うわけだが、クリア条件は『敵の全滅』だったり、『数ターン生存』だったりと様々だ。
今ヴァンツァーがやっているのは、『敵の全滅』がクリア条件の章だ。
そして、この章では、条件が満たされると味方になる可能性のあるユニットが登場する。
このユニットに、特定の自軍ユニットで話しかけると味方になるのだ。
ただし、接近の仕方を間違えると相手に攻撃されてこちらが死ぬか、反撃で相手を殺してしまうこともある。
そうならないように相手の行動範囲を考えながら軍を進めなければならず、更に『全員生存』や、レベルを上げたいユニットによる攻撃などを考えていくと、ひたすらリセットを繰り返すことになりかねない。
『炎の紋章』シリーズにおいて、リセットを繰り返すゲーマーは『ぬるゲーマー』と呼ばれる。
『ぬるいゲーマー』という意味だが、ヴァンツァーはこのシリーズでリセットをかけたことは一度もなかった。
コアなファンが多く、彼らが唸るほどの難度に設定されているモードでも、涼しい顔で攻略していた。
それでも、攻略には何通りもの方法があり、ユニットの成長や支援制度を考えていくと、かなり奥の深いゲームといえた。
支援制度とは特定のユニットの間で起こるイベントで、何度か隣接を繰り返すと支援レベルが上がっていき、一定のレベルに達すると支援会話が発生する。
A・B・Cの3種類の会話があり、一番支援レベルが高いのがAである。
支援レベルAに出来るのは、1ユニットに対してひとりのみ。
そして、支援レベルが上がったユニットどうしが近くにいると、回避率や必殺率がアップしたりと恩恵がある。
エンディングも、支援レベルによって変化する。
そんなところも、コアなファンを抱える要因となっていた。
──コンコン。
ノックの音がしたが、ヴァンツァーはいつものように返事をしなかった。
ひたすら画面に集中している。
「・・・入りまーす」
遠慮がちな声とともに部屋に入ってきたのは、ワンピースを脱いでツインテールも解いたシェラであった。
長い髪が背中で揺れ、パンツ姿になっていても、シェラは少女のようであった。
「あ、あの、ヴァンツァー・・・?」
「邪魔するな」
「・・・・・・」
冷たい声に、一瞬怯んだシェラである。
それでも、ぐっと表情を引き締めて言葉を続けた。
「お義父様が、夕飯は必ず一緒に、って」
「ふぅん」
「だから・・・あの・・・」
「用がそれだけなら、出て行け」
「・・・・・・」
冷たい。
何だか、いつも以上に冷たい。
むぅっと唇を尖らせたシェラは、ヴァンツァーの足元にあるラグの上に腰を下ろした。
「おい」
咎める声になったヴァンツァーに、「邪魔しません」と返し、膝を抱えて項垂れる。
「・・・話しかけないから、怒らないで」
ほんの少し涙の滲んだ声に、ヴァンツァーはため息を零して画面に目を戻した。
7ターン進めたところで、支援会話が発生した。
赤い髪の傭兵と、金髪の修道士との会話。
まだ支援Cの会話だったが、このふたりの相性を支援Aまで上げると、傭兵──クラスチェンジをすれば勇者になる──の必殺率が桁違いに上がる。
ほぼ毎回のように必殺になると言ってもいい。
攻撃力も強いので、なかなか使えるキャラだ。
修道士──クラスチェンジをすれば司祭になる──も、最終戦で使う光魔法をまともに扱えるのは彼だけなので育てておいて損はない。
そんなふたりの支援会話を読みながら、ヴァンツァーは呟いた。
「おい、シェラ」
「──ぅあ、は、はい!」
まさか向こうから話しかけてくると思っていなかったシェラは、ガバッと顔を上げた。
もしかすると、名前を呼ばれるのだって久々かも知れなかった。
じっとこちらを見つめてくる藍色の瞳も、顔の造作もやっぱり綺麗で、思わずどきどきしてしまう。
「・・・ヴァンツァー?」
「違う。『レイモンド様』だ」
「──は?」
「俺のことは、『レイモンド様』、もしくは『レイヴァン様』と呼べ」
「・・・・・・」
また何か始まったよこの人、と頭を抱えたくなったシェラだったが、義父に言われたことを思い出して腹を決めた。
「・・・レイモンド様」
ちょっと困ったように微笑を浮かべてそう呼ぶと、貴公子のような美貌の男は顎に手を当てて何か考え込み始めた。
失敗したか? と心配になったシェラだったけれど、椅子から立ち上がったヴァンツァーがラグに膝をつきシェラと目線を合わせてきたので目を瞠った。
「・・・あの・・・?」
この美貌に真正面から見つめられるとひどく照れる、と気づいたシェラは、煩く騒ぐ胸に手を当てた。
そんなシェラの手を、ヴァンツァーはいきなりぐっと握ったのだった。
**********
さて。
ハネムーンは何年後でしょうか(コラ)
『ルセア』とか『レイヴァン』とかで検索すると、楽しい支援会話が読めると思います。
PR
この記事にコメントする