小ネタや更新記録など。妄想の赴くままに・・・
というわけで、今日はうちのシェラたんのお誕生日でございます。でもごめんねシェラ。小ネタのプレゼントとかはないんだよ・・・え? どうせヴァンツァーがウザいからいらない? まぁ、そう言わず、あいつもあれで結構可愛いヤツなんだよ。ほら、この前のシェラヴァンシェラも結構好評だったし・・・え? じゃあプレゼントはシェラヴァンがいい? え? え? いや、でもほら需要が・・・わ、分かったよ・・・じゃあ、さわりだけね。
あ、まったくR指定要素はありません。まったく? うん・・・たぶん。橘の通常運転くらいのもんです。
あ、まったくR指定要素はありません。まったく? うん・・・たぶん。橘の通常運転くらいのもんです。
**********
シェラは料理上手だ。
料理は栄養バランスだけでなく見た目も大事! という信念のもと、品数多く、彩りも鮮やかな食事を手際よくこしらえる。
食べるということにさして興味のなかったヴァンツァーでさえ、家で出される食事があまりに美味しいから、仕事の付き合いで高級レストランなどに連れて行かれるとしょんぼりしてしまうほどだ。
もともと料理上手なシェラであったが、かなり研究熱心でもある。
新しい食材や調理法は積極的に試す。
──まぁ、そういったレパートリーを増やすための実験台にはヴァンツァーがなるわけだが、ハズレが出てきたことはほとんどない。
「・・・シェラ」
「──ん?」
鼻歌を歌いながらテーブルに皿を並べていくシェラは、どこからどう見ても上機嫌なのだが、ヴァンツァーは内心で冷や汗をかいていた。
「・・・今日は、随分と緑なんだな」
彩り良く料理を作るはずのシェラなのに、今日のテーブルはどうもグリーンが多い。
それも、レタスやキュウリやほうれん草のように数種類の野菜が入っているのではなく。
「あぁ、ピーマン安かったんだ!」
にっこりにこにこと満面の笑みで「見てくれ!」と言わんばかりに両手を広げるシェラ。
シェラが上機嫌ならば何も言うことはないはずのヴァンツァーなのだが、こればかりはそうもいかない。
「・・・一度に使わなくてもいいと思うぞ」
「何言ってるんだ。冷蔵庫にはこれの3倍ある!」
えっへん、と腰に手を当てるシェラを見て、正直眩暈を起こしそうになったヴァンツァーである。
食べられないわけではないが、この緑のヤツはヴァンツァーにとってお友達になれないヤツNo.1の座を勝ち取っており、こいつを食べるのと女に言い寄られるのとどちらがいいかをちょっと真剣に悩むくらい苦手だった。
「おかわりたくさんあるからな!」
一緒に暮らしてかなり長いこと経っているので、シェラはもちろんヴァンツァーの食の好みは熟知している。
何かシェラの逆鱗に触れるようなことをしただろうか? とヴァンツァーは回転の速い頭で懸命に考えたのだが、どうにも答えが見つからない。
「さぁ、あったかいうちに食べよう」
「・・・・・・」
苦手な食べ物でも、シェラの作った食事を残すという選択肢はヴァンツァーにはない。
毒が入っていない限り、食べ物は粗末にしない主義だった。
目の前に並んだ料理を軽く睨みつけ、ヴァンツァーはふぅ、と息を吐き出すと、「いただきます」と言って緑のヤツを攻略しにかかった。
──30分後。
「・・・ごちそうさまでした」
「お粗末さまでした」
自分用に出されたものを綺麗に平らげたヴァンツァーは、ちょっと涙目になっていた。
食事をした直後だからか、緊張しながら食べたからか、身体が熱い。
食後に出されたお茶を飲んで落ち着こうとカップに手を伸ばしたヴァンツァーは、ふっ、と目が霞んだために慌ててテーブルに手をついた。
「──ヴァンツァー?」
どうしたんだ? と不思議そうな声でシェラが話しかけてくるが、「大丈夫だ」という言葉を最後まで言い切ることが出来ない。
ドクドクと心臓が煽っていて、ヴァンツァーは焦った。
いくら苦手なものをたくさん食べたからといって、この状態は異常だ。
気づかないうちに体調を崩していたのだろうか、と額に手を当てた。
「ヴァンツァー?」
心配になったのだろうか。
シェラがそっと腕に触れてくる。
「──っ!」
ビリッ! と電流でも走ったような刺激に、大袈裟なほど身体が跳ねる。
「ヴァンツァー?」
菫色の目を真ん丸にしているシェラに謝ろうと口を開くが、言葉ではなく熱い呼気が漏れるだけ。
高熱を出したときのように、急激に身体が熱くなってきた。
「・・・わるい・・・もう」
部屋で休む、と言おうとしたのだが。
「──あぁ、効いてきたか」
くすっと笑いながら呟かれた言葉に、ヴァンツァーは目を瞠った。
「・・・シェラ・・・?」
「ピーマンと一緒だったら、気づかないかと思って」
一応無味無臭なんだけど、念のため。
にっ、と唇を釣り上げてそんなことを言うと、シェラはヴァンツァーの頬に手を這わせた。
「っ・・・」
痛いほど敏感になっている肌は、それだけの刺激にも耐えられない。
食事に何を入れたかなど、この有り様を鑑みれば聞くまでもない。
「結構効くな、──『素直になれる魔法のクスリ』」
「・・・・・・」
「普段が無愛想だからかな」
この状況がかなりマズいことは判断出来たヴァンツァーなので、どうにかシェラから離れようとしたのだが、もう、足にまるで力が入らない。
そっと髪を撫でられると、それだけで視界が潤む。
「今の顔──かなりクる・・・」
シェラの顔が近づいてきて、ヴァンツァーは反射的に目を閉じた──。
**********
もちろん続かない。
シェラ、おたおめ! ちょー祝ってる!(笑)
シェラは料理上手だ。
料理は栄養バランスだけでなく見た目も大事! という信念のもと、品数多く、彩りも鮮やかな食事を手際よくこしらえる。
食べるということにさして興味のなかったヴァンツァーでさえ、家で出される食事があまりに美味しいから、仕事の付き合いで高級レストランなどに連れて行かれるとしょんぼりしてしまうほどだ。
もともと料理上手なシェラであったが、かなり研究熱心でもある。
新しい食材や調理法は積極的に試す。
──まぁ、そういったレパートリーを増やすための実験台にはヴァンツァーがなるわけだが、ハズレが出てきたことはほとんどない。
「・・・シェラ」
「──ん?」
鼻歌を歌いながらテーブルに皿を並べていくシェラは、どこからどう見ても上機嫌なのだが、ヴァンツァーは内心で冷や汗をかいていた。
「・・・今日は、随分と緑なんだな」
彩り良く料理を作るはずのシェラなのに、今日のテーブルはどうもグリーンが多い。
それも、レタスやキュウリやほうれん草のように数種類の野菜が入っているのではなく。
「あぁ、ピーマン安かったんだ!」
にっこりにこにこと満面の笑みで「見てくれ!」と言わんばかりに両手を広げるシェラ。
シェラが上機嫌ならば何も言うことはないはずのヴァンツァーなのだが、こればかりはそうもいかない。
「・・・一度に使わなくてもいいと思うぞ」
「何言ってるんだ。冷蔵庫にはこれの3倍ある!」
えっへん、と腰に手を当てるシェラを見て、正直眩暈を起こしそうになったヴァンツァーである。
食べられないわけではないが、この緑のヤツはヴァンツァーにとってお友達になれないヤツNo.1の座を勝ち取っており、こいつを食べるのと女に言い寄られるのとどちらがいいかをちょっと真剣に悩むくらい苦手だった。
「おかわりたくさんあるからな!」
一緒に暮らしてかなり長いこと経っているので、シェラはもちろんヴァンツァーの食の好みは熟知している。
何かシェラの逆鱗に触れるようなことをしただろうか? とヴァンツァーは回転の速い頭で懸命に考えたのだが、どうにも答えが見つからない。
「さぁ、あったかいうちに食べよう」
「・・・・・・」
苦手な食べ物でも、シェラの作った食事を残すという選択肢はヴァンツァーにはない。
毒が入っていない限り、食べ物は粗末にしない主義だった。
目の前に並んだ料理を軽く睨みつけ、ヴァンツァーはふぅ、と息を吐き出すと、「いただきます」と言って緑のヤツを攻略しにかかった。
──30分後。
「・・・ごちそうさまでした」
「お粗末さまでした」
自分用に出されたものを綺麗に平らげたヴァンツァーは、ちょっと涙目になっていた。
食事をした直後だからか、緊張しながら食べたからか、身体が熱い。
食後に出されたお茶を飲んで落ち着こうとカップに手を伸ばしたヴァンツァーは、ふっ、と目が霞んだために慌ててテーブルに手をついた。
「──ヴァンツァー?」
どうしたんだ? と不思議そうな声でシェラが話しかけてくるが、「大丈夫だ」という言葉を最後まで言い切ることが出来ない。
ドクドクと心臓が煽っていて、ヴァンツァーは焦った。
いくら苦手なものをたくさん食べたからといって、この状態は異常だ。
気づかないうちに体調を崩していたのだろうか、と額に手を当てた。
「ヴァンツァー?」
心配になったのだろうか。
シェラがそっと腕に触れてくる。
「──っ!」
ビリッ! と電流でも走ったような刺激に、大袈裟なほど身体が跳ねる。
「ヴァンツァー?」
菫色の目を真ん丸にしているシェラに謝ろうと口を開くが、言葉ではなく熱い呼気が漏れるだけ。
高熱を出したときのように、急激に身体が熱くなってきた。
「・・・わるい・・・もう」
部屋で休む、と言おうとしたのだが。
「──あぁ、効いてきたか」
くすっと笑いながら呟かれた言葉に、ヴァンツァーは目を瞠った。
「・・・シェラ・・・?」
「ピーマンと一緒だったら、気づかないかと思って」
一応無味無臭なんだけど、念のため。
にっ、と唇を釣り上げてそんなことを言うと、シェラはヴァンツァーの頬に手を這わせた。
「っ・・・」
痛いほど敏感になっている肌は、それだけの刺激にも耐えられない。
食事に何を入れたかなど、この有り様を鑑みれば聞くまでもない。
「結構効くな、──『素直になれる魔法のクスリ』」
「・・・・・・」
「普段が無愛想だからかな」
この状況がかなりマズいことは判断出来たヴァンツァーなので、どうにかシェラから離れようとしたのだが、もう、足にまるで力が入らない。
そっと髪を撫でられると、それだけで視界が潤む。
「今の顔──かなりクる・・・」
シェラの顔が近づいてきて、ヴァンツァーは反射的に目を閉じた──。
**********
もちろん続かない。
シェラ、おたおめ! ちょー祝ってる!(笑)
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