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小ネタや更新記録など。妄想の赴くままに・・・
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小ネタでも何でも書いていると、どんどん更新が遠ざかる気がする・・・だが断る!(笑)

つらつらと思いついたことを書いて、いつか形になったらいいよね、くらいの方が、楽しいもの書けるもんねー。
フィギュアは今年の冬に書いてるかも知んない。分かんないけど。そういや、秋には引越しだ・・・どうしようかなー。

そんなことを考えながら、眩暈するくらい眠い頭で書いてみよ。


**********

「・・・帰ってきて下さい」
「やだ」

頭を下げ、大きな身体をちいさくしている青年に、銀髪の美青年はにべもなく言い放った。
べーっ、と舌を出すと、傍らにある細身だが逞しい身体に抱きつく。
ピキッ、とソファの向かいに座る青年の気配が硬質化したのを感じ取り、ヴァンツァーは珈琲カップで口許を隠しながらそっとため息を零した。
試しにむぎゅっ、と抱きついてくる息子の髪を撫でてみると、青年が膝の上で拳を握る。

──あー、面白いかも。

そんなことを無表情の裏で考えつつ、ヴァンツァーは細くやわらかい髪に指を絡める。
ゴロゴロと甘えてくるのが彼に見せつけるためだというのは分かっているのだが、ちいさい頃と違ってこうも素直に甘えられることは少なかったから、気分は悪くない──向かいの青年は最悪だろうが。

「・・・悪かった。ごめん。謝る」
「当たり前じゃん。悪いのアリスだもん」
「・・・・・・」

ですよねー、と思いはするのだが、だったら他にどうしろと言うのだ。
機嫌を損ねたのは自分が悪いのだし、カノンをこうして実家に迎えに来ることも、頭を下げることもやぶさかではないのだが・・・──どうして、そこであえて父親に抱きつくのか。

「原因は?」

涼しい顔をした美貌の男が、静かな調子で口を開く。
珈琲を飲む間も、そう訊ねる間も、長い指は銀髪に絡んだまま。
父親が子どもを可愛がるのは当たり前のことだと思うが、なぜだか彼がやるとそこはかとないいやらしさを感じる。
これは自分の中で何か良くないフィルターがかかっているのだろうか? と疑ってしまうキニアンだった。

「ぼく悪くないもん」

分かって、という風に父を見上げるカノンに、『顔が近い!』と言いたくなってしまうのも、きっと自分がいけないのだ。

・・・しかし、腹が立つ。

何に対して苛々するのかよく分からないが、何か、もう、こう、むかむかする。
相棒がいれば上手く表現出来るのかも知れないが、まさかこの緊迫した雰囲気の中でチェロを取り出して『俺は今何を考えているんだろう?』とやるほど馬鹿ではない。

「誰が悪いとか、悪くないとかじゃなくて、どうしてこうなったのか。それを解決しないと、このままだぞ?」

喧嘩したままは嫌だろう? と言外に訊ねるのだが、カノンはぷくっ、と頬を膨らませたまま口を開こうとしない。
キニアンに目を向けても黙ったまま。
さて、どうしたものか。

「──ふふっ。珍しいね。喧嘩するなんて」

そのとき、シェラが茶菓子の乗ったトレイを手に戻ってきた。
キニアンは『いえ、全然珍しくないんです、いつもなんです』と言いたかったが、余計なことを言うと更にカノンの機嫌を損ねてしまうかも知れない。
であれば、カノンの口から言ってもらうしかない。

「シェーラーーーーー!」

ヴァンツァーとカノンを挟むようにしてソファに座ると、がばっ、と抱きつかれた。
はいはい、と頭を撫でたり、背中を撫でたりしてやっているのを見ていたキニアンだったが、不思議だ、なんともない。
親子というよりは仲の良い兄弟か何かのようだ。
姉に甘える弟といった感じもする。
不思議だ。
イラッとしない。

「酷いんだよ、アリスってば酷いんだよ!」
「んー? どうしたの?」

キニアンがとてもやさしい青年だということをよく知っているシェラとしては、全面的に彼が悪いわけではないのだろう、と思っていた。
きっと、何かがどこかですれ違ってしまってのではないか、そんな風に考えていたのだ。

「アリスが演奏会でしばらく家空けてたから、ぼく帰ってくる日起きて待ってたんだよ! そうしたら、怒るんだもん!」
「夜中になるから寝てろって言っただろう?」
「いいじゃん待ってたって! 普通喜ぶでしょ?!」
「お前だって仕事で疲れてるのに、そんな無理することないんだよ」
「無理なんかしてないもん!」

・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・

思わず絶句したシェラとヴァンツァーだった。
ここは呆れるところなのか、笑うところなのか、真剣に悩む。

これはあれか?
所謂『痴話喧嘩』というやつなのか?

そう、互いに視線を交わす。

「ぼく可愛くない? ちょー可愛いよね? 出張行ってた旦那さんのこと起きて待ってる奥さんって、ちょー可愛くない?!」

ヴァンツァーに詰め寄るようにして訊ねる。
どうなの?! と力強く訴えてくる菫の瞳からそっと視線を外し、「シェラ、パス」と呟く。

「──えっ?! 困る!!」
思わずそう言ってしまったシェラだったが、カノンがやはり『どうなの?!』と訴えてくるので狼狽する。

──そのとき。

「「ただいま~」」

元気なハーモニーが玄関の方から聞こえてきた。
ピカッ、と良案を閃かせたシェラは、声の主──ソナタとライアンを迎えに行って、経緯を説明した。
そうして、あとのことはすべて、ライアンに丸投げすることに決めたのだった。


**********

よく分かりません。
あとで書き直すなり続けるなりします。
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