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小ネタや更新記録など。妄想の赴くままに・・・
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誰得? って感じですが、某所でセフィクラ小説読んでたら、ヴィンユフィに目覚め、そこからヴィンセント熱が再燃し、ヴィンセント(DC)×ヴィンセント(「ヴァレンタイン」呼び/タークス時代)×少年セフィロスが脳内増殖中。

お母さん(ポジ)なタークス・ヴィンセントと、お父さん(ポジ)な罪男・ヴィンセントと、お母さん大好き息子(ポジ)セフィロスもちろんお父さんと本気で母を取り合う、という、「お前、いくら暑いからって・・・」なノリ。

だって、ヴィンセントがタークス時代に『タークス・オブ・タークス』と呼ばれていたと聞いたので。神羅の訓練所時代、彼は最高成績を叩きだしたらしく。その成績は今も破られていないとか・・・レノたちの大先輩というわけですなぁ・・・暴走するリミット技のせいで、彼を強いと思った試しがないけど。愛ゆえに苦労してデスペナルティを育てまくった記憶はある(笑)

・・・ちょっとだけ。

**********

ゆっくりと瞼を持ち上げた彼の目にまず入ったのは、白い天井だった。

──ここは・・・?

ぼんやりと瞬きを繰り返していると、身体中に鈍い痛みが走っていることに気づいた。
起き上がろうにも、力が入らない。

──なんだ、これは・・・。

己の身体が自由にならないことに焦りを覚える彼の耳に、「起きたか」という声が届いた。
聞き覚えのある──ありすぎる声に、声のした方へと顔を向けようとし。

「動くな」

制止されるまでもなく、たったそれだけの動作も出来ない事実に愕然としながら、視界へと入ってきた男を見つめた。

「・・・ヴィン、ス・・・っ、コホッ!」

名前を呼ぼうとして息を吸い──込もうとしたのにそれが出来ず、思わず咳き込んだ反動で身体に激痛が走った。
特に痛みが酷いのが胸と脇腹の間あたりで、庇うように腕を伸ばそうとし、それも叶わなくて奥歯を噛んだ。

「動くな、と言った。喋るのも控えろ」

痛みで浮かんだ涙の向こうにいる長い黒髪の秀麗な美貌の男は、血のように紅い瞳を眇めた。

「こ、こ・・・」
「病院だ。お前は神羅系列のビル爆破に巻き込まれた。肋骨1本と全身の打撲に裂傷──全治1ヶ月だそうだ」

普段はほとんど口を開かない男が、静かな声で、淡々と説明をする。
その言葉に、彼はようやく自分の身に起きたことを思い出すことが出来た。

「そうか・・・」

ゆっくりと呼吸を繰り返すと、確かに肋骨の痛みはあったが、それでもどうにか口をきける程度には落ち着いた。

「・・・お前が、運んでくれたのか・・・?」

訊ねると、ヴィンス──ヴィンセントは首を振った。

「いや」
「ん? じゃあ、だれ」
「ヴァル、今は休め」
「おい・・・──っ、まさか」
「ヴァル」
「セフィロスは?! あいつはどこに・・・っ!」

ベッドの上、起き上がろうとして叶わず、全身を襲う痛みに声も上げられない。

「ヴァル・・・ヴァレンタイン。セフィロスならば心配はいらない。お前はゆっくり休んで傷を癒やせ」
「っ、馬鹿を・・・言う、な・・・」

ヴィンセントはヴァレンタインを出来る限りそっとベッドに横たえたが、黒い頭の大半を包帯で隠された青年は荒い呼吸を繰り返しながらも頭上の男を睨みつけた。

「あいつは・・・セフィロスは・・・まだ16だぞ!」
「16でも。あれの力はよく知っているだろう」
「そういう問題では・・・っ」
「いいから休め」
「ヴィンス!」
「──ヴァル・・・」

痛みをおして起き上がろうとするヴァレンタインを押しとどめるように、ヴィンセントはゆっくりと覆い被さった。
人形のように整った硬質な美貌が眼前に迫り、ヴァレンタインは思わず目を瞠った。
誘うように、長い指が唇を辿るのを、じっと見つめていることしか出来ない。

「な、に」
「──【スリプル】」
「っ、ヴィン・・・」

唱えられた呪文に、ヴァレンタインは抗う間もなく意識を手放した。
痛みのためか青褪めた青年の呼吸が規則的なものに変わったことを確認し、ヴィンセントは病室を出た。
マントの襟で口許を隠してため息を殺すと、銀細工のように美しい顔から一切の表情を消していた少年の後を追った。


+++++


「ヴァルについていなかったのか」

吹く風に背中まで伸ばした銀糸の髪をなびかせ、セフィロスはヴィンセントを一瞥しただけで視線をその建物へと戻した。

「お前が飛び出したと気づいて興奮していたからな。スリプルで眠らせてきた」
「起きたときにオレもアンタもいなければ、あの人は這ってでも病院を抜け出すぞ」

非難するように眉を顰めたことでようやく表情が戻った美しい少年に、ヴィンセントは無表情で淡々と告げた。

「それまでに終わらせて帰ればいい」

見上げるのは地上40階を超す巨大ビル。
そこに、神羅ビル爆破事件の黒幕がいることを彼らは知っていた。
とある裏の組織の本拠地。
表向きは企業のオフィスだが、中身は武装した過激派集団で犇めいているはずだった。

「オレの邪魔はするなよ」

16歳という、幼いまでの年齢で既に『神羅の英雄』と呼ばれる卓越した戦闘能力を持つ少年は、不器用ではあるものの、普段は穏やかでやさしい性格をしている。
決して、戦闘狂でも殺戮者でもない。
だが、少年の『唯一絶対』である存在を傷つけたヤツらだけは、楽に死なせはしない、と心に決めていた。
少年が彼の得物である長刀──正宗を抜くと、ヴィンセントも愛銃を手にした。

「ファイガあたりでビルごと行こうかと思っていたんだが」

冗談なのか本気なのか、真顔でそんなことを告げるヴィンセントに、セフィロスは鼻を鳴らし、「ぬるい」と呟いた。

「アンタ、かいふくのマテリアは持っているか?」
「それが?」

本当は、ヴァレンタインの傷を治すために使おうと思っていたものだ。
しかし、任務にあたるときは至極冷静なくせに、身内のこととなると直情的になるあの青年のことだから、怪我が治ったらその瞬間病室を飛び出していたに違いない。
だからあの場では使わなかったものの、装備はしている。

「出会った敵に、片っ端からリジェネをかけてくれないか」
「・・・・・・」

薄っすらと笑みを浮かべた天使のような美貌が、悪魔のそれに見えたヴィンセントだった。

「・・・ヴァルに聞かせたら卒倒するぞ」
「よく言う」

はっ、と乾いた嗤いを浮かべたセフィロスだった。

「いつものケルベロスはどうした? デスペナルティなんて、数えきれないほどの敵を倒してきたアンタが使ったら、ダメージ限界突破だろう」

それに、とセフィロスはそれまでの表情と打って変わって美しい笑みを浮かべた。

「アンタはやさしいから、きっと一発で仕留めるんだろうな」
「お前の武器と違って、無限に使えるわけではないのでな」

セフィロスの正宗は切れ味の衰えを知らない名刀だが、デスペナルティは撃つたびに弾を消費する。
弾切れを起こすような真似などするわけはないが、無駄が一切ないヴィンセントの攻撃は、意識しなくても一撃で敵を屠る。

「それから、リジェネは掛けんぞ。さっさと終わらせる」
「──仕方がない」

わざとらしく肩をすくめたセフィロスが、軽く地面を蹴る。
次の瞬間には防弾ガラスで出来たビルの入り口が砕け散っていた。

──それが、開戦の狼煙となったのだ。


**********

相変わらず萌えだけで書いててよく分からんが・・・気にしない。
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