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小ネタや更新記録など。妄想の赴くままに・・・
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いえ、明日もしますが(笑)

昨日は23時頃就寝。10時に起きて、15時~17時にかけて昼寝。人間は『寝溜め』は出来ないけど、普段の寝不足をリセットすることは出来るそうです。人間が支障なく活動するために最低限必要な睡眠時間は4時間半。90分間隔で睡眠を取るのが効率的なので、この計算なわけですね。
でも、本来は毎日6時間は欲しいところ。そして、4時間半睡眠だと、成長ホルモンの分泌を促すノンレム睡眠は足りても、心のメンテを行うレム睡眠は不足・・・人間、寝不足だとメンタルに来るんだって、本当に。なので、普段寝不足なら、土日では7時間半睡眠を取りなさいね、とお医者様は言っております。

橘は、眠ることが大好きです♪(笑)

起きている時間に記念小説を読み返して感覚を取り戻そうとしていたんですが、あれ、結構面白いのね(コラ)いや、自分で読んでて先が気になりました(笑)
で、最近あまり見ていなかったので、動画を見たりしていたら、真央ちゃん愛され動画を見つけ、ひとりで涙腺崩壊していました。今日はそんな動画にあった、フィギュアスケーターやコーチたちの言葉を使って、フィギュア小ネタ。
いつにも増して嘘っぱち知識です。一応お断り(笑)

**********

2月に世界選手権が終わり、4月には新しい試みである国際フィギュアスケート連盟主催の『世界国別対抗戦』が行われ、ひとつのシーズンが幕を閉じた。

翌5月。

アイスショーへの出演のため、シェラはイタリアへと向かった。
『世界国別対抗戦』では、団体としては3位だったが、シェラは女子シングルとしては優勝を果たした。
ショートプログラムでは女子初の試みとなる3アクセルから2トゥループのコンビネーションを決め、ステップではレヴェル4を獲得した。
自身初となる70点超えの75点の高得点をマークし、翌日のフリースケーティングでは2度の3アクセルに挑戦した。
どちらも着氷し、世界初の3回の3アクセル成功かと思われたが、2度目の3アクセルは若干の回転不足。
それでも、フリースケーティングでも1位となり、優勝を果たしたのである。
今季なかなか成績の揮わなかったシェラとしては、課題は残るものの満足出来る内容だった。
飛行機の中でも始終にこにこしているシェラは、同行者であるコーチに言った。

「ジェラートたくさん食べるんだ~」
「太らない程度に」
「ちょっとくらいいいじゃない。ちゃんと気をつけてるもん。それでね、それでね、『ローマの休日』ごっこするの!」
「会場はミラノだが?」
「──分かってるわよ! んもぅ、その徹底したリアリスト発言やめてよ!」

いちいちツッコミを入れてくるコーチに、シェラはぷっくりと頬を膨らませた。
ベーッ、と舌を出すと、旅行代わりについてきた家族のもとへと向かったのである。
気にした様子もなく手元の雑誌に目を落としている美貌の青年に、もうひとりの同行者であるコリオグラファーがけらけらとおかしそうな笑みを向けた。
今回は彼の振り付けではないので必要ないと言えば必要なかったのだが、シェラの家族同様、自費でもって旅行感覚でついて来たのだ。

「『リアリスト』だってよ」
「それが?」
「お前に一番縁遠い言葉だよな」
「さぁな」

表情の変わらない青年とは逆に、レティシアはにやにやと笑っていた。


会場には、世界のトップスケーターたちが集まっていた。
このアイスショーには、プロ・アマ問わず多数のスケーターが参加する。
本番は3日後、その翌日にはトリノでもこのメンバーが演技をするということで、各スケーターたちは挨拶を済ませるとリンクに上がって練習を開始した。
競技ではないということもあり打ち解けた雰囲気であったが、シェラは挨拶後、とある選手のもとへと猛ダッシュした。

「──し、写真撮って下さい!」

きらきらとした瞳と笑顔でそう言って、デジカメを掲げて見せる。
目の前にいるのは、ヴァンツァーと変わらないほどに長身の青年。
ルビーを溶かしたような赤い髪が印象的な、端正な容貌のスケーターだ。
少し驚いたような顔をして見せたが、青い瞳をやさしく笑ませて頷いてくれた。

「えぇ、喜んで」

近くにいたスタッフに、シャッターを押してもらう。
ほくほく顔でスタッフに礼を言い、シェラはフィギュアファンの間では『神』とも呼ばれている青年を見上げた。

「ありがとうございます。ファンなんです!」

頬を紅潮させている少女に、青年はやはり穏やかな笑みを浮かべて「ありがとう」と返した。

「私も、あなたのスケーティングは好きです」
「──ほ、本当ですか?!」
「はい。上品で、優雅で、──でも、力強くて。フィギュアスケートに必要なすべてを持っていると思います」
「・・・キルヒアイスさん・・・」

思わず涙ぐみそうになった。
本当に、憧れだったのだ。
ショートプログラムでも当たり前のような顔で4回転を決め、ステップを踏めば会場を沸かせる。
彼のプログラムにはいつでも物語があって、その世界観に魅了される。
頚椎の怪我で現役を引退せざるを得なかったのが、本当に残念で仕方ない。
今でもスケートを続けてはいるが、負担の大きいジャンプは跳べない。
それでも、彼のスケートは今でも十分素晴らしいものだ。

「ジークでいいですよ」
「はい、ジーク。ありがとうございます・・・最近、ちょっと自信なくしてたから・・・あなたにそんな風に言ってもらえて、嬉しい」

困ったように眉を下げて笑みを浮かべる少女に、キルヒアイスは「どうして?」と訊ねた。

「・・・ジャンプ、跳べなくて。3アクセル、昔は得意だったのに・・・他のジャンプも、何だか前と感覚が違うっていうか・・・」
「成長期だからでしょう?」
「──え?」
「高校生ですよね? 一番身長が伸びる時期ですし、体型も変わりやすい。それが安定すれば、大丈夫ですよ」

ヴァンツァーも同じことを言っていた。
それでも、無愛想で口の悪いコーチに言われるのと、温和な笑みを浮かべて諭されるのとでは、安心感が絶対的に違う。

「私も10代の頃は悩みました・・・というか、本当にパッとしない選手で」

苦笑する顔が何だか可愛らしい。

「今でも十分素晴らしい成績を残しているあなたは、すごいですね」
「そんな・・・」
「不安もたくさんあるでしょうに、あなたは試合後のインタビューで絶対に言い訳をしない。必ず次を見据えた言葉を使う。なかなか出来ることではない」

何だか胸が詰まってしまって何も返せないでいるシェラに、キルヒアイスは更に言葉を続けた。

「あなたの歩もうとしている道は、とても遠く、険しいものだと思います」
「・・・・・・」
「女性が3アクセルを跳ぶというのは、男子が4回転を跳ぶのと同じように難しい。3回転と3回転半、3回転半と4回転。たった半回転の違いが、とてつもなく高い壁になっている」
「はい・・・」
「けれど、きっとあなたの歩んだ先には、とても美しく、素晴らしい景色が広がっているはずです」
「・・・・・・」
「あなたの挑戦は、誰かの勇気になる。誰にでも出来ることではありません。選ばれた、少数の人間しか辿り着けない場所──それが、あなたの目指している場所です。私は、あなたの演技を見て、もう一度3アクセルを跳んでみたくなりました」

ぽろり、と涙が零れた。
現役時代、キルヒアイスの3アクセルは『世界でもっとも美しい』と評されるほどのものだった。
けれど、彼はもう二度とそのジャンプを跳ぶことが出来ない。
それでも、そんな風に言葉をかけてくれる。
嘘でも、慰めでもなく、心からの本心として。

「・・・・・・ありがとう、ございます」
「こちらこそ。あなたと一緒に滑ることが出来て、光栄です」
「そんな! 私の方こそ!」

あたふたしているシェラに、キルヒアイスは微笑を浮かべ、右手を差し出した。
握手をすると、そっとシェラの身体を抱きしめた。

「──みんなに愛されるスケーターになりなさい」

それは、世界選手権でもオリンピックでも金メダルを獲得した選手として、そして、少し早く生まれた人生の先輩としての彼の言葉だった。

「──はい!」

力強く頷いたシェラは、アップや休憩時間など、ちょこまかとキルヒアイスの後をついてまわり、周囲の選手や関係者から「兄妹みたいだね」と笑われると嬉しそうに微笑んだ。

「あ~あ、懐いちゃって、まぁ」

けけけ、と笑っている青年は、リンクサイドのベンチに腰掛けている青年に目を向けた。

「どうよ?」
「何が」
「かつての氷上のライバルが、今まさに恋のライバルになろうとしてるみたいだけど?」
「何の話だ、馬鹿馬鹿しい」
「ありゃ、無自覚? あー、お前、好き放題遊んでたから感覚鈍ってんだろ」
「意味が分からん」

アホか、と顔に書いている青年に、レティシアは肩をすくめた。

「でも、あのお嬢ちゃんは男女問わず自然と人を惹きつけるな」
「打算も計算もないからな」
「あんなにふわふわ笑うのに、やるプログラムときたら鬼みたいな男子プロだからな」

ちょーおもしれー、と猫眼を細める青年。

「今季のエキシビは何やんの?」
「『カプリース』」
「ぷっ。パガニーニ? また音感の塊みたいな曲を。で、テーマは?」

訊かれたヴァンツァーは、少し笑った。

「──『小悪魔』」
「はぁ?」
「俺は気位の高い貴婦人のつもりだったんだが、あいつに言わせると『小悪魔』らしい。ふわふわしてるだけの女の子は卒業なんだそうだ」
「あぁ、そう・・・」

どんな顔してプログラム作ったんだか、と内心で呟いたレティシアの声など、ヴァンツァーに聞こえるわけもないのだった。


**********

キルP、大好き(コラ)
「みんなに愛される~」は、実際にヤグディンが真央ちゃんに言った台詞のようです。ヤグ兄さん、大好きだぜ。

それにしても、今日のは仕事前に書いてないから結構長いな(笑)
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