もちろんフィギュアの。ジャパンオープン、テレビは処分してしまってもワンセグあるから大丈夫♪　とか思ってたら、電波入らず・・・コラ。たまたま外出してたからなんですけど、フィギュア見られないワンセグって橘にとっては無用以外の何ものでもなく。

動画で見たのですが、まだ上がっていない方の分も多く、とりあえず、みきてぃ、真央たん、デー輔を見ました。

デー輔の４T復活が嬉しかった～。ってか、なんぞ、あの軽さ。３回転か、というくらい、ふわっと跳んでました。まだシーズン初戦なので後半はスタミナがもたないのかなー。ジャンプがちょっと不安定でしたね。彼の３Aはほぼ鉄板なんですけどね。でも、あのステップはさすがのフェロモン（笑）いや、運動量が半端ない。SPもそうですけど、どこで休んだ？　そして、相変わらず助走の短いジャンプ。いやいや、その助走でフリップとか（笑）と思わず笑うくらい、ステップの一部のようにフリップだのルッツだの入れるんですよ。ないない（笑）

みきてぃ、今季は４回転跳ぶんだろうなー。いやー、素晴らしかった。何だかスピンがものすごく綺麗になってた。全部レヴェル４ですからね。素晴らしいです。女性のしなやかさと強さを合わせ持った、素敵なプログラムです。また細くなったかな？　４回転を確実に跳ぶには、必要かも知れません。しかも、演技後半に５つのジャンプって、それ男子の構成ですよね？（笑）サルコウの場所からいっても、４回転も後半ですよね？　いやいや、ないって（笑）演技後に首傾げてましたけど、滑り込んだらすげーだろーなー。クレオパトラより好きですね。やればデキるじゃん、モロ（笑）ちょっと加点が少ない気がしたけど、シーズン初戦はそんなものかも知れません。

そして、えぇ、真央たんですよ。びっくりしました。ジャンプはシーズン初戦ですし、矯正中ですし、彼女はスロースターターなので失敗多くても構わないんですが、構成がおかしいって。プログラム冒頭で２A-３T。女子って、そもそも２A-３T跳べる選手って少ないんですよね。なかなか成功しない。それをふわっと跳んでしまいました。これは確実に３A-３Tになるはずです。イトウミドリでしか見たことありません、そんなジャンプ。ここでまず「男子か」と呟き。いや、男子でもセカンド２回転とかザラですが。次に３Fからの３回転のコンボらしいです。フリップがシングルになってしまったのでセカンドがループかトゥループか分かりませんが、３A跳ぶ予定の直後に３回転のコンボ。次が矯正中のルッツ。ルッツは単独とはいえ、この時点で３回転５個ですよ？　こらこら（笑）次、４つ目のジャンプで、まさかの３A。おーい。おーい。女子で４つ目のジャンプといえば、演技後半にさしかかります。どんな体力（笑）そこからサルコウ、演技最後、ストレートラインステップのあとに、単独３Lo。あれ、女子のジャンプって７個じゃなかったっけ？　どこ忘れたんだろ？　サルコウの次フリップだったかな？　どこか２回転にしないとザヤるな。まぁ、いいや。
さすが矯正のシーズン。得意だろうが苦手だろうが、全種類のジャンプ入れてきましたね。ちょっとそこの男子選手のみなさん。この構成でやってみて下さい。フィギュア好きの友人とは、「プルシェンコとか以外でこれ誰がやるの？」とあまりの鬼構成に開いた口が塞がらない状態。まー、振り付け自体は・・・うーん・・・ニコルさんの振り付けは美しくて好きなのですが、繋ぎが薄いかなぁ・・・という気が。滑り込めば変わるかも知れないですし、若干の手直しは入るでしょうが・・・ごめんなさい、ニコルさん。私はどうしてもタラママの『愛の夢』が見たかった・・・SPのタンゴでくるくるツイズルに度肝を抜かれた私としては、FSも・・・と思ってしまうのですが、タラママの振り付けでこのジャンプ構成は、きっと本気で男子なので、難しいかもなぁ。ニコルさんって、すごくやさしい女性だと思うんですよね。タラママは導師なので、遥か天空にある月を取りに行け、と言うような構成。挫折か飛躍か。乗り越えたときの到達点は半端ないですが、落ち込むと取り返しのつかないところまで落ちる可能性もあります。ジャンプ構成を軸に考えると、ニコルさんの振り付けでちょうどいいのかも知れません。

また長いこと書いてしまいました。真央ちゃん好きでごめんなさい。でも、どの選手も非常に楽しみです。他の選手の動画も、早くアップされないかなー。コヅ見たいよ、コヅ！！　あの子はどんどんイケメンになっていくね。

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「俺さ、思うわけよ」

シェラのFSの練習を見て、レティシアは呟いた。
FSの振り付けを担当しているのはレティシアではない。
だから、彼はここにいる必要はないわけだが、どうも暇らしい。
フェンスに顎を乗せてだるそうな様子で練習を見ていた彼は、隣に佇む長身の友人にちろりと視線を送った。

「フィギュア界にさ、『女子？シングル』とか、『男前シングル』とか作ったら？」
「なぜ疑問形なんだ？」
「いや、だっておかしいだろ、あの構成？」
「そうか？」
「・・・あの、一応確認しますけど、シェラさん女子選手ですが？」
「そうだな。驚くほど色気の欠片もないが」
「女子って、３A-３Tのコンボとか、跳べましたっけ？」
「前例がないわけじゃない」
「俺はひとりしか知らねぇよ・・・」
「跳べるんだからいいじゃないか」

どこのアントワネットだ、とは胸中で呟いた言葉だ。
そういえば、男子選手のコーチで、４回転のトゥループがなかなか跳べない愛弟子に、「トゥループがダメなら、得意なフリップを跳べばいいじゃない」と言った女性がいたとか。
フィギュアのコーチはそんなんばっかりか、と思ったとしても、誰も文句は言えないだろう。

「ルッツもサルコウも入ってますけど」
「矯正中なんだから当然だろう？　試合に入れないでどうする」
「３回転のコンボも」
「３回転を含むコンビネーションは必須だ」

セカンドまで３回転にしろとは言ってねーよ、というのも、賢明にも黙っていた。

「何で単独３Aが４つ目なわけ？」
「さすがに３Aからのコンボと３回転コンボの直後では疲れるだろう？」
「・・・判断基準を詳しく伺ってみたいところですね」

俺ヴァッツのやさしさの在処が分からない、とげんなりして肩を落とすレティシア。

「それに、３つ目は苦手なルッツだ。プログラムの後半に難度が高い上に苦手なジャンプを持って行くのは、得策ではない」

３Aを後半に持ってく女子も、過去にひとりしかいませんでしたけどね、しかもその人はプログラムに３Aは１回だけでしたけどね、更に言うなら冒頭に予定していたジャンプが失敗したからリベンジしたんですけどね、というのも、黙っていた──というより、口にするのも何だか疲れてしまったのだ。
シーズン開幕まで、ひと月もない。
プログラムは完成しているとはいえ、ジャンプの矯正がまったく追いついていない。
ルッツの矯正に引きずられて、フリップも成功率がガタ落ちだ。
得意なはずのアクセルも、助走に微調整を加えているせいか安定しない。

「──でもま、お嬢ちゃんはスロースターターだし？　転倒はしちまうけど、エッジはだいぶ正確になってきたじゃないの」
「まだ頭で考えている」
「あ？」
「死ぬほど不器用なんだよ、あいつは。何でも器用にこなすように見えて、腑に落ちるまでに異様に時間がかかる。それまでは、『エッジはアウト、エッジはアウト』と考えながら滑っているから、踏切に勢いがない。１回転ならともかく、３回転ジャンプを跳ぶだけの思い切りがない」
「これからだろう？」
「そうだな」

いつも通り無愛想な男が焦っているようにはまったく見えなかったし、シェラ自身も黙々と調整を続けている。
レティシアも言った通り、シェラはスロースターターだ。
プログラムが完成するのはシーズン終盤、世界選手権に合わせてくる──というよりも、プログラムの難度が高すぎて、完成させるのにそれだけ時間がかかってしまうのだ。

「・・・らえ」

ぼそっと呟かれた言葉は、すぐ隣にいるレティシアの耳にも届かない程度だ。

「あ？　何か言ったか？」
「いや」

じっとリンクを、ジャンプの転倒から立ち上がるシェラを見つめるコーチの目は、痛いほどに真剣だった。



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あれ？　もしかしてヴァンツァーかっこいい？