小ネタや更新記録など。妄想の赴くままに・・・
こんだけ歌えたら気持ちいいだろうなぁ・・・ほとんどみんな素人だろ? すごいなぁ・・・。
早速拍手もいただいているようで、可愛くて楽しいお話っていいですよねぇ(^^)もう、現実逃避が激しくて(笑)
ん~、あと2日、乗り切るぞ~~~。
早速拍手もいただいているようで、可愛くて楽しいお話っていいですよねぇ(^^)もう、現実逃避が激しくて(笑)
ん~、あと2日、乗り切るぞ~~~。
**********
「大丈夫だよ。『ハッピーシンセサイザ』なら、1回やってるから歌って踊れるでしょう?」
にっこりと天使の笑みを浮かべる女王様に、キニアンは思わず頬を引き攣らせた。
出来るか出来ないかと言われれば、出来る。
一度身体に覚え込ませた動きだから、数回練習すれば思い出すだろう。
歌に関しては、一度見聴きした音は忘れない。
「・・・ほんとにやるんですか?」
出来るには出来るが、あれはさすがに恥ずかしい。
身内の中だけならまだしも、同級生や後輩たちにアレを見られるというのか。
「アリス、約束したくれたよね」
「──約束?」
じっと、真剣な瞳で見つめてくる菫色の瞳に、思わず姿勢を正すキニアン。
もともと嘘など吐けない性格だけれど、この瞳は、絶対に裏切ってはいけない。
この瞳が曇るところなど、決して見たくはないのだ。
「うん。ぼくが大学合格したら、────お祝いくれるって」
「・・・・・・・・・・・・」
にっこりにこにこ笑う、美しい名前を持った美しい青年に向かって、キニアンはこう言いたかった。
──・・・俺にとっては、罰ゲームってことですね・・・?
+++++
「ほんとはね、卒業式の日に、校門のところでちゅーしてもらおうと思ってたの」
──どっちにしろ罰ゲームかよ・・・。
ウキウキした様子でプレイルームへ向かう恋人の背中を見遣り、キニアンは深くため息を零した。
高層ビルの最上階にあるレストランで食事とか、バイクのリアに乗せてドライブとか、卒業旅行の費用全額負担とか。
そういう、もうちょっと予想の範囲でどうにかして欲しかった。
自分で考えていた『お祝い』を思い返しながら、そういえば、とキニアンは思った。
──金がかかる『お願い』って、されたことないなぁ・・・。
そりゃあ、カノンの実家はとても裕福で、幼い頃から欲しいものは何でも買ってもらえたに違いないから、今更彼氏に買ってもらうものなどないのかも知れないけれど。
「なぁ、欲しいものとかって、ないのか?」
「──もの?」
プレイルームに入り、軽く準備運動をし始めたカノンは、きょとん、とした顔で彼氏を見つめた。
「何か、思い出になるようなものだよ」
「歌って踊るのも、思い出になるよ?」
これまた不思議そうな顔をされ、キニアンは何と言えばいいのか少し迷った。
「・・・ほら、何か、ピアスとか、ペンダントとか・・・お揃いのストラップでも何でも」
「──お揃い? してくれるの?」
ちょっと期待に輝いた菫色の瞳に、キニアンは「たとえばだよ」と返した。
ん~、と考える顔つきになったカノンだったけれど、すぐに花が咲いたような笑みを浮かべた。
「『もの』って、思い出の出来事を忘れないようにするためのアイテムだよね?」
「え?」
「ぼく、絶対忘れないから『もの』がなくても大丈夫!」
「・・・・・・」
「だったら、お金で買えるものより、買えないものの方がレアだもん」
ね? と同意を求められて、キニアンは思わず笑みを浮かべた。
ぐりぐりと銀色の頭を撫でられたカノンは、不思議そうな顔で彼氏を見上げた。
「すごいな、お前は」
キニアンの瞳も声音も、どこまでもやさしい。
思いがけず褒められたカノンは、目をぱちくりさせた。
「そうかな? まぁ、今までにアリスがデートのときに着てた服とか全部覚えてるけど」
「──は?」
「あー、たぶんこの雑誌参考にしたんだろうな、とか思ったり」
「──っ」
「やっぱり何回か父さんに見立ててもらったあとは、流行を追うだけじゃなくてちゃんと自分に似合うもの着てきたり。結構冒険もするようになったり」
「・・・・・・」
「アリスが着て来そうな服を想像して、合いそうな服を見立てたりするの結構楽しいんだよね」
あはは、と笑うカノンとは対照的に、キニアンは壁に懐くようにしていじけていた。
「どしたの?」
「・・・そういう意味じゃなかったんですけど・・・何か、もう、いいです・・・」
恥ずか死ぬ、と呟いて壁にめり込みそうになっている彼氏に、カノンは小首を傾げて言った。
「別に恥ずかしくなくない? どっちかって言うと、緊張しすぎてなかなかゴムつけられなかったことのほ」
「──わぁぁぁああああ!! 言うな!! ほんと言うな!!」
真っ赤な顔で泣きそうになっている彼氏に、カノンはにっこり笑って頷いて見せた。
「うん。ほら、歌って踊るくらい、全然なんてことないでしょう?」
「・・・・・・・・・・・・はい」
頷く以外に、キニアンに道が残されていただろうか。
**********
だから、なぜ踊らん・・・焦らしプレイが好きだから、前フリ長くなるのかなぁ?(コラ)
「大丈夫だよ。『ハッピーシンセサイザ』なら、1回やってるから歌って踊れるでしょう?」
にっこりと天使の笑みを浮かべる女王様に、キニアンは思わず頬を引き攣らせた。
出来るか出来ないかと言われれば、出来る。
一度身体に覚え込ませた動きだから、数回練習すれば思い出すだろう。
歌に関しては、一度見聴きした音は忘れない。
「・・・ほんとにやるんですか?」
出来るには出来るが、あれはさすがに恥ずかしい。
身内の中だけならまだしも、同級生や後輩たちにアレを見られるというのか。
「アリス、約束したくれたよね」
「──約束?」
じっと、真剣な瞳で見つめてくる菫色の瞳に、思わず姿勢を正すキニアン。
もともと嘘など吐けない性格だけれど、この瞳は、絶対に裏切ってはいけない。
この瞳が曇るところなど、決して見たくはないのだ。
「うん。ぼくが大学合格したら、────お祝いくれるって」
「・・・・・・・・・・・・」
にっこりにこにこ笑う、美しい名前を持った美しい青年に向かって、キニアンはこう言いたかった。
──・・・俺にとっては、罰ゲームってことですね・・・?
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「ほんとはね、卒業式の日に、校門のところでちゅーしてもらおうと思ってたの」
──どっちにしろ罰ゲームかよ・・・。
ウキウキした様子でプレイルームへ向かう恋人の背中を見遣り、キニアンは深くため息を零した。
高層ビルの最上階にあるレストランで食事とか、バイクのリアに乗せてドライブとか、卒業旅行の費用全額負担とか。
そういう、もうちょっと予想の範囲でどうにかして欲しかった。
自分で考えていた『お祝い』を思い返しながら、そういえば、とキニアンは思った。
──金がかかる『お願い』って、されたことないなぁ・・・。
そりゃあ、カノンの実家はとても裕福で、幼い頃から欲しいものは何でも買ってもらえたに違いないから、今更彼氏に買ってもらうものなどないのかも知れないけれど。
「なぁ、欲しいものとかって、ないのか?」
「──もの?」
プレイルームに入り、軽く準備運動をし始めたカノンは、きょとん、とした顔で彼氏を見つめた。
「何か、思い出になるようなものだよ」
「歌って踊るのも、思い出になるよ?」
これまた不思議そうな顔をされ、キニアンは何と言えばいいのか少し迷った。
「・・・ほら、何か、ピアスとか、ペンダントとか・・・お揃いのストラップでも何でも」
「──お揃い? してくれるの?」
ちょっと期待に輝いた菫色の瞳に、キニアンは「たとえばだよ」と返した。
ん~、と考える顔つきになったカノンだったけれど、すぐに花が咲いたような笑みを浮かべた。
「『もの』って、思い出の出来事を忘れないようにするためのアイテムだよね?」
「え?」
「ぼく、絶対忘れないから『もの』がなくても大丈夫!」
「・・・・・・」
「だったら、お金で買えるものより、買えないものの方がレアだもん」
ね? と同意を求められて、キニアンは思わず笑みを浮かべた。
ぐりぐりと銀色の頭を撫でられたカノンは、不思議そうな顔で彼氏を見上げた。
「すごいな、お前は」
キニアンの瞳も声音も、どこまでもやさしい。
思いがけず褒められたカノンは、目をぱちくりさせた。
「そうかな? まぁ、今までにアリスがデートのときに着てた服とか全部覚えてるけど」
「──は?」
「あー、たぶんこの雑誌参考にしたんだろうな、とか思ったり」
「──っ」
「やっぱり何回か父さんに見立ててもらったあとは、流行を追うだけじゃなくてちゃんと自分に似合うもの着てきたり。結構冒険もするようになったり」
「・・・・・・」
「アリスが着て来そうな服を想像して、合いそうな服を見立てたりするの結構楽しいんだよね」
あはは、と笑うカノンとは対照的に、キニアンは壁に懐くようにしていじけていた。
「どしたの?」
「・・・そういう意味じゃなかったんですけど・・・何か、もう、いいです・・・」
恥ずか死ぬ、と呟いて壁にめり込みそうになっている彼氏に、カノンは小首を傾げて言った。
「別に恥ずかしくなくない? どっちかって言うと、緊張しすぎてなかなかゴムつけられなかったことのほ」
「──わぁぁぁああああ!! 言うな!! ほんと言うな!!」
真っ赤な顔で泣きそうになっている彼氏に、カノンはにっこり笑って頷いて見せた。
「うん。ほら、歌って踊るくらい、全然なんてことないでしょう?」
「・・・・・・・・・・・・はい」
頷く以外に、キニアンに道が残されていただろうか。
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だから、なぜ踊らん・・・焦らしプレイが好きだから、前フリ長くなるのかなぁ?(コラ)
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