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小ネタや更新記録など。妄想の赴くままに・・・
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怒ってるとかじゃないです(笑)今朝友人から教えてもらった記事が残念すぎて。あ、いや、悪い話ではなく、痛いというか・・・あ、暴力とかでもなく、頭がイタイというか、あ、私のではなく、あ、いや、私のか・・・?

そんなよく分からない状態のまま、久々のヲタヴァン行ってみましょう。

**********

「──け・・・けけけ、結婚?!」

上擦った大声を出す美少女に、その向かいにいた銀縁眼鏡の青年は耳を押さえて顔を顰めた。

「・・・ぅるさ」

ボソッと呟いた声が聞こえたかどうかは分からないが、美少女──否、スレンダーを通り越して真っ平らな胸をしている美青年シェラは、テーブルから身を乗り出すようにして眼鏡の青年ヴァンツァーに詰め寄った。

「け、けけけ、結婚?!」
「それさっきも言った」

九官鳥じゃあるまいし、と面倒くさそうな顔をしているヴァンツァーとは対照的に、シェラは菫色の瞳を大きく瞠り、口をぽかん、と開ている。

「・・・誰が」
「俺が」
「・・・・・・誰、と・・・?」
「お前と」
「──っ!!!!!!!!」

──よっ・・・・・・・・・・・・しゃーーーーーーーーーーっ!!

感涙しながら、天高く拳を突き上げてまるでラ○ウが昇天するようなポーズを取ったシェラ。
そしてポロポロ涙を流したまま、「ありがとう、ありがとう」と、誰もいないのに周りにペコペコ頭を下げている。

「あぁ・・・あぁ・・・とうとう、とうとうこの日が・・・苦節1年と3ヶ月と23日と8時間と3分25秒!! とうとう、とうとうこの日が!! X-Dayが!!」

ありがとう、そしてありがとう、とまだペコペコ頭を下げて、誰もいないのに誰彼構わず握手をして回っているシェラには一切興味がないようで、ヴァンツァーは相変わらず手元のゲーム機に釘付けだ。

「じゃ、じゃあヴァンツァー。き、気が変わらないうちに、さっそく役所に行って婚姻とどk」
「馬鹿かお前。この国の法律で、男どうしが入籍出来るわけないだろうが」
「え・・・だ、だって!!」

結婚しようって言ってくれたじゃない!! と。
安い昼ドラのような台詞を吐くシェラに、ヴァンツァーは画面に出てきた選択肢に真剣な表情で挑みつつ、片手間以下の意識を以ってシェラに返事をした。

「家の者が結婚、結婚煩いから、だったらお前でいいか、と思っただけだ」
「で、でも結婚出来ないって」
「お前ほんと馬鹿だよな。馬鹿な子ほど可愛いって、あれ絶対嘘だと思うんだ。馬鹿はただの馬鹿だからな」
「ひどっ! じゃあ何であんな喜ばせるようなこと言ったの?!」
「だから、男にしか興味ありません、って言えば、諦めるだろうと思って」
「・・・ヴァンツァー、やっぱり男に興味が」
「ないよ」

ついでに、現実世界の人間そのものにほとんど興味を示さない。

「別に長男でもないし、家は兄貴が継ぐから自由にしていいとか言ってたくせに」

ほんとめんどくさい、と。
ぶつくさ文句を言っているその内容のどれもが初耳だったシェラ。

「・・・お兄さん、いるの?」
「いる」
「歳、離れてたり?」
「7つ」
「び、美形・・・?」
「さぁ?」
「さぁ、って・・・」
「兄貴の顔の造りに興味ないし。でもまぁ、昔から女に不自由したことなかったみたいだから、それなりにイケてるんじゃないの?」
「そうなんだ・・・」
「言っておくけど、既婚者だぞ」
「──へ?!」

びくっ、と肩を震わせたシェラに、やはり手元の画面からは目を離さずに話を続けるヴァンツァー。

「まぁ、愛人くらいにならしてもらえるかもな」
「なっ! わ、私は別に!!」
「いいんじゃないの。金持ってるし。愛人のひとりやふたり、余裕で養えるだろうから」
「・・・お、お金持ち?」
「上場企業の社長だからな」
「し、社長?!」

目を見開いて口もあんぐりと開けたシェラに、ヴァンツァーは初めて視線を向けた。

「煩い。そんなデカい声出さなくても聞こえる」
「う・・・ご、ごめんなさい・・・」

しょぼん、と肩を落としたシェラだったが、お兄さんが社長なのはいいとして、そういえばこの人どうやって生活しているのだろう? とはたと気づいた。
気にならなかったわけではないが、美少女ゲームオタクだし、きっとアフィリエイトとか、オークションで稼いでるんじゃないか、と勝手に想像していたわけだ。
ゲームと漫画と小説以外ほとんど何もない部屋だけど、一応マンションで2DKあるし、部屋も汚いということはないし。
食事はシェラが作ってあげることもあったが、特に食べ物にこだわりというものはなさそうだった。
でも、ハンバーグとか、オムライスとか、そういうちょっと子どもっぽいものが好きというのを知って『可愛い♪』と思ったりはしていた。

「そ、そういえば、ヴァンツァーはどうやって生活してるの・・・?」

結婚するなら知っておかなきゃいけないことだし、と半分言い訳しつつ訊ねるシェラ。

「何も」
「え?」
「金は勝手に口座に入ってくる」
「は?」
「小遣いもあるけど、株の配当とか、特許料とか」
「か、株? 特許?」
「あと、兄貴にネタ買ってもらったり」
「は? ね、ネタ?」

何の話をしているんだ、と混乱しかけている頭を抱えるシェラ。

「玩具会社だから。ゲームとか、玩具のネタ」
「あ、そうなんだ」
「ヒットしたら分前もらえるし」
「そ、そう・・・」
「ボカロがあんなに流行ると思わなかった」
「ボカロ・・・って、ボーカロイド?」
「うん」
「え、あ、あれ、ヴァンツァーが作ったの?!」

さすがに自分でもそのネーミングは知ってるぞ、と。
驚愕に続く驚愕の連続で、声を出しすぎて喉が痛くなってきたシェラだ。

「作ってない。好きな声優が色んな歌歌ってくれたら楽しいだろうな、って言っただけ。全然声優じゃなかったから、興味ないけど」
「・・・・・・」

あれってまだまだ結構流行ってて、色んな声のバージョン出てなかったっけ? と考えたシェラ。

「じゃあ・・・貯金とか、結構あるの・・・?」
「さぁ? あんまり使わないし。口座の中も確認しないから」
「あるのは、あるんだ」
「今度カーサにでも聞いてみれば」
「カーサ・・・さん?」
「うちの執事」
「しつ・・・?! 執事がいるようなお屋敷なの?!」
「古くてデカいだけだけど」
「・・・・・・」

もしかしてこれは『玉の輿』なんじゃなかろうか、と。
1年以上も付き合っていて相手のことを何も知らなかったのは、ひとえにゲーム中に話しかけると烈火のごとく怒られるからなのだが。
そういえば今日はよく会話してくれるな、とヴァンツァーの手元のゲーム機を覗く。

「あれ? 美少女がいない・・・っていうか、美少年ばっかり」

やっぱりそういう趣味が、と言いかけたシェラに、ヴァンツァーは「兄貴が」と返した。

「開発した乙ゲーの感想聞かせろとか言うから。男にこんなもんやらせてどーするんだか。めんどくさいし、男しかいないし」
「・・・じゃあ、何で引き受けたの?」
「小遣い稼ぎ」
「・・・・・・」

この人と結婚して、大丈夫なんだろうか自分(人として)、と不安になったシェラなのだった。

**********

全然纏まらないけど、こんな時間なのでおやすみなさい(笑)
殴り書き状態でごめんなさいね。いつか纏まったらサイトに移しますかね。
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