小ネタや更新記録など。妄想の赴くままに・・・
とりあえず、『眠狂四郎無頼控』1回目の観劇が無事、鼻血を出すこともなく終了したので。金曜日は5m先にあの美貌と生脚ですって。着流しの裾からチラッ、どころでなく、殺陣のときはやっぱり結構ガッツリですが(笑)それより胸元ですね。え、そんなに開けんでも、というくらい、もう、胸筋見えるくらいまでガッツリあれな感じでした。
さて。橘が往年の名作をリメイクするとどうなるのか・・・あ、ちなみに原作読んだことありません(コラ)
以下、独断と偏見で。99.9%捏造です。
もちろん、眠狂四郎@ヴァンツァー、その想い人・美保代@シェラでお送りいたします。
さて。橘が往年の名作をリメイクするとどうなるのか・・・あ、ちなみに原作読んだことありません(コラ)
以下、独断と偏見で。99.9%捏造です。
もちろん、眠狂四郎@ヴァンツァー、その想い人・美保代@シェラでお送りいたします。
**********
──ひと目見て、囚われた。
「・・・水野の密偵か」
ひた、と節目がちな美貌を見下ろす。
震える睫と、青褪めた顔、固く引き結ばれた唇は、己の死を覚悟しているのだろう。
そんな表情まで、よく似ている。
産みたくなどなかっただろうに、罪の子を産み落とし──それでも、あのひとは美しく、やさしかった。
手酷く扱われたことなどなかった。
いつでも穏やかな笑みを浮かべ、手を引いて歩いてくれた。
武家の娘として生まれ、何不自由なく暮らし、結婚して慎ましやかながら幸せな家庭を築く──それが、すべて打ち砕かれたのだ。
「・・・どうぞ、ひと思いに」
眠狂四郎の剣は、名刀・無想正宗より繰り出される必殺の円月殺法。
無類の強さを誇るとされるが、その太刀筋を知るものはない。
なぜならば、彼の円月殺法を目にした瞬間にも、命はないからだ。
密偵として潜入した先で正体を見破られれば、惨殺されるのは必至。
死はもとより覚悟の上であったが、まさかひと目見るなり露見するとは思わなかった。
「・・・名は」
「はい?」
「名は、何と申した」
「・・・美保代、と」
「美保代」
「はい」
「何でもいい。水野や、その配下について、お前の知っていることを話せ」
「──・・・は?」
光の加減で菫色にも見える瞳が、大きく瞠られる。
「あの・・・狂四郎様・・・?」
「なんだ」
「あの・・・わたくしは・・・」
「知らぬのか?」
「いえ・・・あの、なぜ?」
なぜ、密偵である自分を殺さないのか、と問うてくる瞳に、美貌の青年は表情を髪ひと筋ほども動かすことなく告げた。
「・・・理由など、ない」
そう呟いた瞳がどこか寂しげで、これが狂気の人斬りと聞いていた男なのか、と疑ってしまう。
そのまなざしは憂いを帯び、女にもないような艶めいた美貌は彫が深く、その瞳は──瑠璃のような深い青。
異人の血が混じっているのだ、とどこで聞いたのであったか。
じっと彼の顔を見つめていたら、何とも言えない気持ちになった。
だから、頷いたのだ。
「わたくしの、知っていることでよろしければ・・・なんなりと・・・」
密偵の末路など、その正体が露見したときにはふたつしかない。
ひとつ、雇い主に見せしめるために惨い殺され方をするか。
いまひとつは、──身も心も、見破ったものに捧げるか。
「今よりわたくしは、あなた様のものにございます」
ただ、その瞳に浮かぶ憂いの正体を知りたかったのだ。
そうして、自らの手でそれを取り除ければ、と。
ただ、それだけだった。
***********
全然舞台関係ないな。こんな場面はありません。もう、美保代さんは密偵だったことはバレちゃって、狂四郎様に庇護されているところです。
狂四郎様の出生とか書こうとして、全然入れられなかった(笑)また、気が向いたら書きましょうかね。いつまで日本名にするんだって話だし・・・。
──ひと目見て、囚われた。
「・・・水野の密偵か」
ひた、と節目がちな美貌を見下ろす。
震える睫と、青褪めた顔、固く引き結ばれた唇は、己の死を覚悟しているのだろう。
そんな表情まで、よく似ている。
産みたくなどなかっただろうに、罪の子を産み落とし──それでも、あのひとは美しく、やさしかった。
手酷く扱われたことなどなかった。
いつでも穏やかな笑みを浮かべ、手を引いて歩いてくれた。
武家の娘として生まれ、何不自由なく暮らし、結婚して慎ましやかながら幸せな家庭を築く──それが、すべて打ち砕かれたのだ。
「・・・どうぞ、ひと思いに」
眠狂四郎の剣は、名刀・無想正宗より繰り出される必殺の円月殺法。
無類の強さを誇るとされるが、その太刀筋を知るものはない。
なぜならば、彼の円月殺法を目にした瞬間にも、命はないからだ。
密偵として潜入した先で正体を見破られれば、惨殺されるのは必至。
死はもとより覚悟の上であったが、まさかひと目見るなり露見するとは思わなかった。
「・・・名は」
「はい?」
「名は、何と申した」
「・・・美保代、と」
「美保代」
「はい」
「何でもいい。水野や、その配下について、お前の知っていることを話せ」
「──・・・は?」
光の加減で菫色にも見える瞳が、大きく瞠られる。
「あの・・・狂四郎様・・・?」
「なんだ」
「あの・・・わたくしは・・・」
「知らぬのか?」
「いえ・・・あの、なぜ?」
なぜ、密偵である自分を殺さないのか、と問うてくる瞳に、美貌の青年は表情を髪ひと筋ほども動かすことなく告げた。
「・・・理由など、ない」
そう呟いた瞳がどこか寂しげで、これが狂気の人斬りと聞いていた男なのか、と疑ってしまう。
そのまなざしは憂いを帯び、女にもないような艶めいた美貌は彫が深く、その瞳は──瑠璃のような深い青。
異人の血が混じっているのだ、とどこで聞いたのであったか。
じっと彼の顔を見つめていたら、何とも言えない気持ちになった。
だから、頷いたのだ。
「わたくしの、知っていることでよろしければ・・・なんなりと・・・」
密偵の末路など、その正体が露見したときにはふたつしかない。
ひとつ、雇い主に見せしめるために惨い殺され方をするか。
いまひとつは、──身も心も、見破ったものに捧げるか。
「今よりわたくしは、あなた様のものにございます」
ただ、その瞳に浮かぶ憂いの正体を知りたかったのだ。
そうして、自らの手でそれを取り除ければ、と。
ただ、それだけだった。
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全然舞台関係ないな。こんな場面はありません。もう、美保代さんは密偵だったことはバレちゃって、狂四郎様に庇護されているところです。
狂四郎様の出生とか書こうとして、全然入れられなかった(笑)また、気が向いたら書きましょうかね。いつまで日本名にするんだって話だし・・・。
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