小ネタや更新記録など。妄想の赴くままに・・・
『LIAR GAME』、教授になったのは、秋山さんじゃなくて、秋山さんの同級生だったかも。彼女も『LIAR GAME』の参加者で、優勝候補って言われてたんですけどね。まぁ、色々あって、秋山さんと直ちゃんが勝ちましたね。ファイナルはテレビで見ていたのですが、一応これもiPod touchに(笑)なかなか楽しめた1週間でした。そうか、1週間で全部見たのか・・・そうか・・・。
いつもながら、ものすごい限定的だけど、私の集中力はすごいな。うん。
いつもながら、ものすごい限定的だけど、私の集中力はすごいな。うん。
**********
「だって、なに?」
むぅぅ、と唇を尖らせている天使な女王様の頭を撫でてやりつつ、キニアンは内心で『可愛いなぁ』と思って微笑んでいた。
いつも我が儘放題のくせに、肝心なときに口を閉ざしてしまう。
そういえば、ヴァンツァーからシェラがそうだと聞いた覚えがある。
きっとそんなところがよく似ているから、ヴァンツァーにとってもカノンは可愛いのだろうな、と思う。
「だって・・・」
「うん」
「だって・・・」
「なに?」
俯いてモゴモゴ喋っていたカノンだったが、キッと顔を上げると「じゃあ言うけど!」と切り出した。
「何でまた父さんとイチャイチャしてんの?!」
「は?」
「チケットあげるから歌えって何?! チケットなんて、父さん最初からアリスにあげるつもりだったに決まってんじゃん! だから2枚あるんでしょ?! それを、まんまと口車に乗せられて『やります!』とか嬉しそうな顔で言っちゃてさ!」
「カノ」
「で、またふたりでデートするわけ?! 大体、父さんも父さんだよ。あんなチケット目の前でちらつかせたらアリス頷くに決まってんじゃん! 絶対断るわけないんだから!!」
「・・・・・・」
「そもそも、アリスも踊れないなら踊れないで、何で父さんとライアンに教わっちゃうわけ?! おかしくない?!」
「いや、あの」
「いくら父さんが『教えてあげる』って言ったからって、頷くことないじゃん!!」
「だって、俺」
「踊れないなら、──ぼくに聞けばいいでしょう?!」
まったく何なのもう! 馬鹿じゃないの?! と、まくし立てる女王様に、キニアンはただただ目を丸くするしかない。
「・・・カノンさん」
「なにっ!」
どうやら憤慨しているらしい女王様に、キニアンは目をぱちくりさせつつ言ってみた。
「それってさ」
「だからなにっ!」
「それって・・・もしかして、ただの『やきもち』って言うんじゃないのか?」
「だったらなにっ!!」
それがどうした! と言われてしまって、キニアンは思わず「ご、ごめんなさい」と呟いた。
「ありえなくない?! 何でぼくに聞かないで、父さんたちに聞くのかな」
「それは、だって」
「言い訳とか、男らしくないんですけど!」
「ごめんなさい・・・」
すっかりちいさくなってしまった青年はぷんすか怒っているカノンをしばらく見つめていたが、やがてちいさく吹き出した。
じろり、と半眼になったカノンに睨まれる。
「ごめん、ごめん」
「反省してないくせに」
「してるよ」
「嘘。だって笑ったじゃん」
「いや、だって何か可愛かったから」
「はぁ?! ぼく怒ってるんですけど?!」
「うん。だから、可愛いなぁって」
よしよし、と頭を撫でられて、カノンはぐっ、と言葉に詰まった。
だって、大きな手に頭を撫でられるのは、とても気持ちがいいのだ。
でもでも、自分は怒ってるんだぞ、と示すために頭上の顔を睨んでみた。
「ちゃんと反省してるよ。放っておかれて、寂しかったんだもんな?」
「~~~~っ!!」
違う、違う、と言いたいのだけれど、うまく言葉が出てこない。
「でも、やっぱりお前には聞けないよ」
「な、何で?!」
ちょっと泣きそうな顔になるカノンに、キニアンは困ったような顔で言った。
「いや、だって、何かかっこ悪いし」
「・・・は?」
「そもそも、何でお前ここに来ちゃったんだよ」
「・・・父さんが、アリスが『コソ練』してるから、って」
「あー・・・そうですか」
『コソ練してる』なんて言ってしまったら、『コソ練』の意味がなくなってしまうというのに。
まったくあの人は、と苦笑する青年。
「あのな。ヴァンツァーもライアンも、最初から完璧に踊れてるんだぞ? 踊れないの俺だけなんだから、足引っ張らないようにしないと申し訳ないじゃないか」
「別にぼくここ来たっていいじゃん」
「いや、だから・・・」
ちょっと口ごもった青年は、仕方ないなぁ、と嘆息すると白状した。
「・・・完璧に歌って踊れたら、ちょっとでも、お前が『かっこいい』とか思ってくれないかなぁ、って思って・・・」
「・・・はぁ?」
「だからひとりで練習してたのに・・・」
ひどいなぁ、ヴァンツァー、と。
ぽりぽり頬を掻いている青年のことを、カノンは菫色の瞳を大きく瞠って凝視した。
「まぁ、いいや。どう頑張ってもヴァンツァーとライアンに勝てるわけもないんだし」
「・・・・・・」
「もうちょっとやったら俺も」
「・・・上、行ってる」
「──カノン?」
軽く首を傾げるキニアンの服の裾を軽く掴むと、カノンはぼそっと呟いた。
「が、頑張って・・・ね」
俯いてそんなことを言ってくるのが可愛くて、キニアンはちいさく目元を緩めると「うん」と答えた。
そして、ちょっと身を屈めて、下を向いているカノンにキスをした。
「~~~~っ! ちょっ、なにすっ」
「頑張れる気がしてきた」
「・・・・・・」
「さんきゅ」
珍しく笑ってそんなことを言うから何と返せばいいのか分からなくなって、カノンは「別に」とだけ呟いて背中を向けると、足早に部屋を出たのだった。
そして、リビングに戻るなりこう叫んだのだ。
「──父さんとライアンのせいで、アリスが誑しになった!」
真っ赤な顔でそんなことを言うカノンに、他の面々はきょとん、とした顔で口を揃えた。
「「「「──元からだと思うよ?」」」」
**********
さぁ、次辺りで終わるでしょうか。なかなかハッピーなお話になりそうで、良いですねー、良いですねー。
可愛い人たちがたくさん出るお話を書くのは、幸せですね~。
「だって、なに?」
むぅぅ、と唇を尖らせている天使な女王様の頭を撫でてやりつつ、キニアンは内心で『可愛いなぁ』と思って微笑んでいた。
いつも我が儘放題のくせに、肝心なときに口を閉ざしてしまう。
そういえば、ヴァンツァーからシェラがそうだと聞いた覚えがある。
きっとそんなところがよく似ているから、ヴァンツァーにとってもカノンは可愛いのだろうな、と思う。
「だって・・・」
「うん」
「だって・・・」
「なに?」
俯いてモゴモゴ喋っていたカノンだったが、キッと顔を上げると「じゃあ言うけど!」と切り出した。
「何でまた父さんとイチャイチャしてんの?!」
「は?」
「チケットあげるから歌えって何?! チケットなんて、父さん最初からアリスにあげるつもりだったに決まってんじゃん! だから2枚あるんでしょ?! それを、まんまと口車に乗せられて『やります!』とか嬉しそうな顔で言っちゃてさ!」
「カノ」
「で、またふたりでデートするわけ?! 大体、父さんも父さんだよ。あんなチケット目の前でちらつかせたらアリス頷くに決まってんじゃん! 絶対断るわけないんだから!!」
「・・・・・・」
「そもそも、アリスも踊れないなら踊れないで、何で父さんとライアンに教わっちゃうわけ?! おかしくない?!」
「いや、あの」
「いくら父さんが『教えてあげる』って言ったからって、頷くことないじゃん!!」
「だって、俺」
「踊れないなら、──ぼくに聞けばいいでしょう?!」
まったく何なのもう! 馬鹿じゃないの?! と、まくし立てる女王様に、キニアンはただただ目を丸くするしかない。
「・・・カノンさん」
「なにっ!」
どうやら憤慨しているらしい女王様に、キニアンは目をぱちくりさせつつ言ってみた。
「それってさ」
「だからなにっ!」
「それって・・・もしかして、ただの『やきもち』って言うんじゃないのか?」
「だったらなにっ!!」
それがどうした! と言われてしまって、キニアンは思わず「ご、ごめんなさい」と呟いた。
「ありえなくない?! 何でぼくに聞かないで、父さんたちに聞くのかな」
「それは、だって」
「言い訳とか、男らしくないんですけど!」
「ごめんなさい・・・」
すっかりちいさくなってしまった青年はぷんすか怒っているカノンをしばらく見つめていたが、やがてちいさく吹き出した。
じろり、と半眼になったカノンに睨まれる。
「ごめん、ごめん」
「反省してないくせに」
「してるよ」
「嘘。だって笑ったじゃん」
「いや、だって何か可愛かったから」
「はぁ?! ぼく怒ってるんですけど?!」
「うん。だから、可愛いなぁって」
よしよし、と頭を撫でられて、カノンはぐっ、と言葉に詰まった。
だって、大きな手に頭を撫でられるのは、とても気持ちがいいのだ。
でもでも、自分は怒ってるんだぞ、と示すために頭上の顔を睨んでみた。
「ちゃんと反省してるよ。放っておかれて、寂しかったんだもんな?」
「~~~~っ!!」
違う、違う、と言いたいのだけれど、うまく言葉が出てこない。
「でも、やっぱりお前には聞けないよ」
「な、何で?!」
ちょっと泣きそうな顔になるカノンに、キニアンは困ったような顔で言った。
「いや、だって、何かかっこ悪いし」
「・・・は?」
「そもそも、何でお前ここに来ちゃったんだよ」
「・・・父さんが、アリスが『コソ練』してるから、って」
「あー・・・そうですか」
『コソ練してる』なんて言ってしまったら、『コソ練』の意味がなくなってしまうというのに。
まったくあの人は、と苦笑する青年。
「あのな。ヴァンツァーもライアンも、最初から完璧に踊れてるんだぞ? 踊れないの俺だけなんだから、足引っ張らないようにしないと申し訳ないじゃないか」
「別にぼくここ来たっていいじゃん」
「いや、だから・・・」
ちょっと口ごもった青年は、仕方ないなぁ、と嘆息すると白状した。
「・・・完璧に歌って踊れたら、ちょっとでも、お前が『かっこいい』とか思ってくれないかなぁ、って思って・・・」
「・・・はぁ?」
「だからひとりで練習してたのに・・・」
ひどいなぁ、ヴァンツァー、と。
ぽりぽり頬を掻いている青年のことを、カノンは菫色の瞳を大きく瞠って凝視した。
「まぁ、いいや。どう頑張ってもヴァンツァーとライアンに勝てるわけもないんだし」
「・・・・・・」
「もうちょっとやったら俺も」
「・・・上、行ってる」
「──カノン?」
軽く首を傾げるキニアンの服の裾を軽く掴むと、カノンはぼそっと呟いた。
「が、頑張って・・・ね」
俯いてそんなことを言ってくるのが可愛くて、キニアンはちいさく目元を緩めると「うん」と答えた。
そして、ちょっと身を屈めて、下を向いているカノンにキスをした。
「~~~~っ! ちょっ、なにすっ」
「頑張れる気がしてきた」
「・・・・・・」
「さんきゅ」
珍しく笑ってそんなことを言うから何と返せばいいのか分からなくなって、カノンは「別に」とだけ呟いて背中を向けると、足早に部屋を出たのだった。
そして、リビングに戻るなりこう叫んだのだ。
「──父さんとライアンのせいで、アリスが誑しになった!」
真っ赤な顔でそんなことを言うカノンに、他の面々はきょとん、とした顔で口を揃えた。
「「「「──元からだと思うよ?」」」」
**********
さぁ、次辺りで終わるでしょうか。なかなかハッピーなお話になりそうで、良いですねー、良いですねー。
可愛い人たちがたくさん出るお話を書くのは、幸せですね~。
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