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小ネタや更新記録など。妄想の赴くままに・・・
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ウィークでございますね。世間様はどうなのでしょうか? 橘はあまり日常の休暇と変わらない感じです。とりあえず明日から3日間働いて、次の週末もゆっくりのんびり過ごす予定です。何か書けますかねぇ。いい加減、クリスマス部屋を撤去しろ、って話なんですが(笑)カノキニの裏は地下室に置いて、書く予定の陰陽師裏は夏までに仕上げる覚悟で・・・書く気は満々なんですが、ヴァンツァーをヘタレさせない極意を会得しないことには何とも(笑)3分だけならヘタレない気がするので、何とか3分で勝負がつかないかなぁ?(コラ)

ん~、でも、世間的には非の打ち所のない男性が、惚れた相手の前ではへなちょこっていうのも、何か可愛いんですよね。すごいジレンマ(笑)

まぁ、どんなヴァンツァーを描くにせよ、根底にあるのは『シェラが一番!』ってことなので、その想いさえ揺るがなければヴァンツァーはヴァンツァーかなぁ、と。思う次第でございます。

**********

倒れ掛かったシェラを抱きとめたのは婚約者の腕ではなく、見た目はどうあれ性別は男であるシェラよりもずっと逞しいジャスミンの腕だった。
量感たっぷりの胸にちょうど頭部を抱き込まれている形なのだが、今しがた目にした現実がショック過ぎて脳みそが働かないシェラだった。

──アレ・・・連れて行くってこと・・・? 新婚旅行に、私じゃなくて、アレを・・・?

美貌の婚約者が寄り添うソレに向けられたシェラの瞳に、じんわりと涙が浮かんだ。

──と、居間のドアが開く気配がした。

威風堂々たる風貌の屋敷の主が入ってきた途端、

「──パパ!!」

と叫んでヴァンツァーが駆け出すのを目にしたシェラは、今度こそはらり、と涙を流した。

  ジャスミン → ねえさん
  兄貴 → にいさん

からの、

  父さん → パパ

多少予想はしていたのだけれど、普段の態度が態度なだけに、落差が激しくてついていけない。

「パパ、あれ、パパがくれたんでしょう?」

きらきらと輝く藍色の瞳を、抱きついた父親に向けているヴァンツァー。
自分と身長の変わらぬ息子に飛びかかられたというのにびくともしない壮年の男は、その美貌に上品な笑みを浮かべた。

「気に入ったかい?」
「うん! ねえさんは車で、にいさんはジェットをくれたの!」
「そうか、良かったね」
「あれと一緒に旅行に行けるなんて、最高だよ」

ありがとう、パパ! と繰り返す息子に、屋敷の主は銀色の瞳を瞠った。

「うん? あれ・・・とは?」
「やだなぁ、あのパネル。パパからのプレゼントでしょう?」

小首を傾げる様子が無駄に可愛らしいこの家の次男坊の言葉に、屋敷の主は苦笑を浮かべた。

「確かに、あれはわたしからのプレゼントだけれどね?」
「でしょう? 最高に綺麗だ!」

父親から離れると、ヴァンツァーは義姉に抱きとめられた婚約者には目もくれず、直立不動でにっこり笑っている、厚さ1cmにも満たない等身大シェラパネルに抱きついたのだった。
おそらくヴァンツァーの初恋の人物を模したのであろうパネルの中のシェラは、煌めくティアラと純白のドレス、それからかなり大ぶりな宝石の嵌めこまれたネックレスに身を包んでいた。
装飾品も白や銀色で統一された色白の銀髪美人。
頭のてっぺんから爪先まで真っ白な印象のその人は確かに美しかったが、屋敷の主・サリエラはやはり苦笑したのだった。

「ヴァンツァー」
「なぁに?」
「わたしからのプレゼントは、その『パネル』ではなく、『花嫁衣裳』のつもりなのだけれど? もちろん、お前の花婿衣装もね」
「ん?」

ジャスミンに慰められているシェラを痛ましげな目で見遣りつつ、サリエラは不思議そうな顔をしている息子に言い聞かせるように話した。

「そのパネルは、ケリーたちと同様ただの目録だよ。ドレスと宝飾品は今作らせている」

これには口笛を吹いたケリーだった。

「そのネックレス『幻の銀水晶』を模したものだろうが、ダイヤで作るんだろう?」
「もちろんだよ。とても質の良いものが手に入ったという連絡を受けたからね」

思わず「ふっ」と笑ってしまったケリーだった。
この人の口から『高品質』と言わせるからには、『Perfect』の評価を受けたダイヤに違いない。
10億個に1個と言われるその希少性と、『目録』にある宝石の大きさを考えれば、自分が贈る予定の自家用ジェット機などそれひとつで軽く買えてしまうに違いない。

「親父さんも、大概甘いねぇ」
「あの笑顔を見てしまうと、どうもねぇ・・・」

それに異を唱えることなど出来ないケリーだったので、「違いない」とばかりに軽く肩をすくめて見せた。

「お前が『最高に綺麗だ』と言ったそれをそのまま、シェラが実現してくれるんだよ」

嬉しいだろう? とにっこりと微笑んだサリエラに、しかしヴァンツァーはそれまでのきらきらとした笑顔をおさめ、「ふぅん」と呟いてシェラを見遣った。

「だって」
「・・・・・・」

びくっ! と細い肩を震わせるシェラを宥めるように撫でたジャスミンは、可愛い義妹──便宜上──の耳元にそっとささやいてやった。

「シェラ。きみは気づいていないようだが」
「・・・?」

まだうるうると潤んだ瞳で見上げてくるシェラにいたく庇護欲を刺激された女傑は、後にケリーから『青天の霹靂』と言われる、慈母のような表情を向けた。

「ヴァンツァーのアレは、所謂『ツンデレ』というヤツだ」
「つん・・・?」
「聞いたことくらいあるだろう?」

こっくりと頷くシェラに、ジャスミンは笑みを深めた。

「あれは、照れているだけなのだ」
「──ジャスミン、勝手なこと言うな」

鋭く突き刺さる義弟の声にも、「ほらな」と笑う女傑。

「図星をさされて、都合が悪いのさ」
「ジャスミン」
「その証拠に、きみを見て『最高に綺麗だ』なんて言っていただろう?」
「そいつじゃない、俺は」
「それから、とっておきを教えてあげよう」
「ジャスミン!」

ゲームをしているときの妨害以外では非常に珍しく声を荒げたヴァンツァーは無視して、ジャスミンは興味津々といった感じのシェラに耳打ちをした。

「──わたしたちは一度だって、あの子に『結婚しなさい』なんて言ったことはないんだよ」


**********

ほーら。痛車が出てくれば、あとは坂道を転がるように(コラ)話が進んでいくんですよ。ふふふ。やればデキる子、橘でした。

しかし、もう20話も書いてるのか、これ・・・。アホな話でごめんなさいね・・・ハネムーンが書きたいだけなんです。
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