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小ネタや更新記録など。妄想の赴くままに・・・
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出張は、とても楽しく有意義でした。しかし、飲み過ぎて生まれて初めて吐きました(笑)量も飲みましたけど、私は体質的かどうなのか分かりませんが、たぶんビールがダメなんだと思います。それから、日本酒は頼むから米だけで、辛口の酒を作ってくれ(笑)醸造酒の甘口は無理だ!(笑)
出張2日目、朝からグロッキーだった私は、せっかくの香川での釜玉うどん発祥のお店のおうどんも満喫出来ず・・・いや、味は間違いなく美味しかったんですが、うどん1本喉を通すのがやっとで(笑)完食はしましたが、あれ、空腹だったらもっと美味しかったと思うんだけどなぁ・・・
そんなわけで、ビールは乾杯以外飲まないことに決めました。

今週は出張で始まり、外出も多く、とても疲れましたので、ほんわか小ネタをば。


**********

「歩けるか?」

魔法で治したとはいえ、つい先程まで足を痛めていたのだ。
多少の違和感は残っているかも知れないと思った男は、幼い竜に訊ねた。
羽のように軽い子どもを抱きかかえて運んだとて、大した労力ではない。
男の言葉に『こくん』と頷いた仔竜は、背の高い男を見上げると、ぐっと手を伸ばした。

「ンと・・・て、ちゅなグ!」

どこか誇らしげに頬を紅潮させている仔竜を見下ろしていた男だったが、ゆっくりとしゃがみ込むと菫色の瞳に視線を合わせ、竜の言葉で話しかけた。

「人語が難しいなら、竜語でいいぞ?」

おそらく「手を繋ぐ」と言いたいのだろうことは分かったが、人目のある場所でもなし、竜語を口にしていても何の問題もない。
良かれと思って言ってやった男だったが、銀色の頭がフルフルと大きく振られた。
パシパシと頬を叩く絹糸のような髪は、すぐにストン、と肩に落ちた。

「れんシュ・・・しゅる。にンげんの、コトば・・・」

愛らしい顔を難しそうに歪めながらそんなことを言う。
何か理由があるのかも知れないと思い、男は頷いた。

「分かった。俺も人語で話そう。分からない言葉があれば竜語で聞け。俺が分かる範囲で答える」

そう言って立ち上がり、手を差し出す。
仔竜は嬉しそうに微笑み、大きな手を──その指先を、きゅっと握った。

「ありガ・・・アリ・・・──ありがとう!」

無邪気な様子に、男も薄く笑みを浮かべた。
人買いだか人攫いだかに酷い目に遭わされたというのに、魔力持ちとはいえ同じ人間である自分に笑いかける仔竜を、素直にすごいと思ったのだ。
竜は純真。
だからこそ、精霊たちは彼らを愛し、護ろうとする。

「俺はヴァンツァー。お前の名を訊いてもいいか?」

仔竜は、長身の男の腰くらいまでしか身長がない。
当然、歩みの早さも違うのだが、男はとてとて歩く仔竜に合わせてゆっくりと歩いた。
砥ぎに出していた愛用の剣を街の鍛冶屋から受け取り、住処へ戻ろうとしていたところだ。
急ぐこともない。
この仔竜の枷は早く外してやりたいと思うが、自分の足で歩くという本人の意志も尊重したい。
枷を外し、親元へ送り届けるまでの付き合いとはいえ、「おい」や「お前」とだけ呼ぶのも気が引けて名前を訊いた男を見上げ、仔竜はにこっと笑った。

「──ちぇら!」
「チェラ?」
「ちーガーウー! ちぇーラ!」
「チエーラ? ティエラ?」

竜の言葉は人間の発音とはまったく異なるが、それなりに使いこなせる自信が男にはあった。
しかし、中途半端な人語で発音されると、さっぱり分からない。
ぷっくりと頬を膨らませた仔竜は、紫の瞳を爛々と輝かせた。

「──シェラ!」

理解を示さない男に焦れたのか、それは竜の言葉で発音された。

──ドクンッ。

痛みを覚えるほど、一瞬、強く鼓動が跳ねた。
男は息を呑み、反射的に胸を押さえた。

──ドク、ドク、ドク。

立っているだけなのに、皮膚を破って心臓が飛び出しそうなほどに脈打っているのが分かる。
視界が霞み、手足が震える。
意識が飛ぶ、と感じた男は、仔竜を引き寄せ、住処を思い浮かべた。

──気付け!

あの住処は、内側からの許可がなければ入れない。
転移の術自体が発動しても、受け入れられなければ弾かれる。
それでも、意識を失くして仔竜をひとりにするよりマシだ、と判断した男は、強硬手段に出た。

「──ちょっ、ヴァンツァー、きみ無茶しないでよ!」

聴こえた声に安全を確信し、ヴァンツァーは意識を手放した。


**********

あはは、ハンパな終わり方。
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